森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

黄色のツバキ

2007年03月15日 | 自然観察日記
 造花のような独特の雰囲気があります。ツバキの仲間だと思いますが、種名はわかりません。どなたかご存知でしたら教えてください。黄色のツバキはあまり見かけません。珍しいですね。県立の植物園にありました。
 日本のツバキは花弁が薄く瑞々しい感じがしますが、これは花弁に厚みがあったりしますから乾燥地帯などに適応したものかななどと考えています。

ハナチョウジ

2007年03月14日 | 自然観察日記
 ゴマノハグサ科のハナチョウジといいます。中米原産だそうで、沖縄当たりでは路地上もあるそうですが、私はこれが始めての体面でした。真っ赤な花色がとても目だって少し薄くらい温室内で明かりがついているような感じで目立ちました。
 その反面、葉が細かく棒状でほとんど目立ちません。そこにあるけれど気づかない、花のみ目立つという植物ですね。戻りすぎの寒波の中真っ赤な花で元気を出します。

暖冬に誘われて

2007年03月13日 | 自然観察日記
 ヤマトシジミと思うのですが、先日までの暖冬の際思わず飛び出してきたのでしょう、庭先に姿を見せました。もう一週間も前の出来事です。その後の大寒波の襲来ですから、このシジミチョウはどうなったのでしょうか。枯葉などの間に一時避難して再び温かくなるのをじっと待っているのだと思いたいのですが、よもや雪ノ下になってはかない命を散らしてしまったのでしょうか。そうなら、自然というのは残酷なものですね。今日もまだ寒波は続いています。

バナナの花

2007年03月12日 | 自然観察日記
 これはバナナの花です。正確にはセンラリバナナ(バショウ科)で親指ほどの果実で食用には適さないものだそうです。ここだけアップしてみると何かの雛が顔を出して餌でもねだっているように見えます。
 またまた戻り寒波で大荒れです。今年最大の寒波の気がします。とても寒い。こんなときに、温室の植物の絵でも見て心だけでも温まりましょう。

水面の造詣

2007年03月11日 | 自然観察日記
アカバナ科のハドウィジアという水草です。水槽の表面に綺麗な同心円状の葉の展開が見られて、ついパチリ。葉ではなく花が咲いているような錯覚に陥ります。一枚一枚の葉が重ならないように葉柄の角度や長さが調整されているわけですから、それだけでも驚きですね。
 いずれにせよ自然に存在するものは長い年月にわたる進化の末の造詣、本当に美しいものばかりです。新たなものを作り始めてそれが完成されるまでの時間の長さを想い馳せています。

キフジのつぼみ

2007年03月10日 | 自然観察日記
 春の淡雪。長岡はまだまだありますが、三条地内は日差しが出た昨日、見る見る溶けました。日差しはやはり春です。しかし、次の寒波が近づいているような話ですからもう少し警戒しなければなりません。
 越後の里山の住人、キフジ(あるいはキブシ)のつぼみもかなり膨らんでいます。もう少しすると薄き色の花が垂れ下がって咲きます。「フジ」と付くのはその当たりのことだと思いますが「キ」は立木のためで、フジのように蔓性でないことからきたのかな?もう一つのキブシのほうですが、「ブシ」はお歯黒などに使った五倍子(ふし)の代用に使われたことが語源だそうです。
 この樹は雌雄異株ですから、雄花と雌花があるはずで色具合が異なるというのですが、この目で確かめたことが無いのです。今年こそはと考えています。

ナニワズ、今は雪に埋もれて・・

2007年03月09日 | 自然観察日記
 庭の芝生では積雪30cmくらいはあるでしょうか。消雪のホース類を片付けた後ですから雪かきに難儀しました。雪囲いを外された家庭ではこの雪で庭木が折れたりしたのではないでしょうか。
 先日撮影した庭のナニワズ(ジンチョウゲ科)です。ちょうど花盛りで春の訪れを花を見ながら喜んでいたのに、今では厚い雪の下で押しつぶされています。枯死することはないでしょうが、せっかく咲き出した花はこの雪で痛んでいるでしょうから、うまく受粉できずに赤い実は見られないかもしれません。
 しかし、今回の大雪は山の生き物にはむしろ幸いしたかもしれません。あまりにも積雪量が少なかったのですから、ここでの大雪は夏の水枯れをある程度防いでくれることでしょう。物事は考え方を少し変えると違ったものが見えてきますね。

アンスリュームの変異

2007年03月08日 | 自然観察日記
 今年最大の大雪です。昨日は仕事で外泊、家の様子を知らされてどうやって家に帰ろうか悩んでいます。最近、予定通りのことが予定通りに起こらないことが続いています。
 それはそうと、こんなアンスリュームもあるのですね。植物園の温室に咲いていました。花穂が赤く苞の赤い花は見慣れてはいるものの、その逆の苞が白くて花穂が赤いものを見えたとき少々驚きました。これは野生にあるものなのでしょうか?品種改良されたものなのでしょうか?白い苞の形がいびつですから改良種と思いますが、人の力の凄さを感じつつ「これでいいのかなぁ・・」という思いを抱きました。

オオオニバス 2

2007年03月07日 | 自然観察日記
 暖冬から一転して大雪です。我が家の周りは20-30cmもの新雪が積もりました。今年最大の積雪です。2日前は5月の陽気というニュースが流れていたのに、あきれ果ててtもう言葉になりません・・。ため息ばかりです。
 それはそうと、これはオオオニバスの花を横から見たものです。オニバスと同じくガクや花柄に棘が沢山出ています。
 冬場の温室の中は私にとっては一つの隠れ家みたいなものですね。

オオオニバス 1

2007年03月07日 | 自然観察日記
 県立植物園の温室の池にオオオニバスが咲いていました。実物を見るのは初めてです。あまりハスのイメージではありませんね。福島潟にはオニバスがありますが、これは熱帯性のもの。大きな葉の縁が起き上がる性質があると思っていましたが、ここのオオオニバスの葉は平たいままでした。

ハンノキの尾状花序 2

2007年03月06日 | 自然観察日記
 散ったハンノキの尾状花序、雄花です。雌花は枝先に小さな丸い花序を作っていますから、ほとんど目に付きません。この時期に枝先に残る丸い実は昨年のものです。
 拡大してみると雄花の葯がおびただしい数ですから、風媒花としての仕組みの一端が見えてくるような気がしますね。

ハンノキの尾状花序 1

2007年03月06日 | 自然観察日記
 久しぶりに訪れた東山の雑木林、雪の無い枯葉の上に尾状花序が散乱していました。ヒメアオキの枝に引っかかっているものもあります。
 ハンノキの仲間の尾状花序は春の自然観察会の重要な素材ですが、ハンノキ自身の解説をしたことがありません。見上げればまだ所々に花が付いている状態ですがもうかなりの雄花が散ってしまっています。文献によればハンノキの花の時期は11月から4月となっています。私の漠然としたイメージとして、長岡当たりでは残雪が残る3~4月の感じでした。幼少のころの目にした雪の上に散らばる雄花の印象が脳裏に残っていますが、目の前に広がるおびただしい尾状花序の残骸とがうまく重なりません。
 「こんなに早かったかなぁ」という感じで、自らの不勉強を反省することしきりです。もっとも、今年の暖冬、季節が1ケ月早いとすればこの現象も頷けるということでしょうか。

イチイのつぼみ

2007年03月05日 | 自然観察日記
 イチイ(イチイ科)のつぼみです。春先の公園には思いがけない出会いもあります。イチイは雌雄異株ですから、これは雄花のつぼみの感じがします。咲いてみないと正確には判別できません。イチイの花の実物をみることはほとんどありませんから、ちょっと感激しました。雌株には秋に杯状の赤い多汁質の仮種皮とよばれるものに包まれた種子が出来ます。この仮種皮は甘く食べれますから、私は目にすると必ず1つか2つ口にする癖があります。まねをされる場合、種子には有毒成分が含まれていますから絶対に食べないようにしてください。
 野生では高木の針葉樹として存在しますし、各地で巨木になって記念物に指定されていたりします。しかし、材が優れていて庭木にもいいので人里近くによく植栽されています。越後にも野生していますが、公園や庭木としてみることがほとんどですね。
 私が確認している野生のものは、越後山脈の尾根筋で多雪地の生態形でしょうか低木状態のものばかりです。大きな群落はなくみんな単木でかろうじて生き残っているというような状態です。

オカトラノオの果

2007年03月04日 | 自然観察日記
 新芽が伸びだしている時期に昨年の実りの痕跡がありました。オカトラノオの果(さくか)です。中にまだ種子が残っているように見えますから、これから散布するのでしょうか。強い風でも吹けばあっという間に種子はこぼれてしまうだろうと思うのですが、少し遅い感じがします。親離れできない子供のようですね。何事も異常なこの冬でしたから、オカトラノオもお付き合いしているのでしょうか。