森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ササバギンラン

2009年05月21日 | 自然観察日記
 キンランが咲く里山にギンランの個体群もあります。キンランほどあでやかさはないですが、しぶい清楚な花です。これも個体数が減っていてなかなかお目にかかれない種になりました。発生を見る里山は環境の保持に気をつけて毎年発生するようにしていく必要があります。

オオタカネバラ

2009年05月20日 | 自然観察日記
 季節は進みバラが主になってきました。まもなくバラ祭りが始まります。これは公園に植えてあるオオタカネバラです。次種のタカネバラとは花期が比較的早いのと大きさ以外区別が付きませんね。北海道産とのこと。日本産のすばらしい原種のバラです。

ノアザミ

2009年05月19日 | 自然観察日記
 黄色の花(あるいは白)の花が多いキク科の中で赤紫色は異色です。里山は新緑から緑の葉の世界に変わる季節、ノアザミの赤紫は彩を添える貴重な存在。分類の難しいアザミに中で春のアザミはノアザミ一種ですから覚えやすくて良いですね。どこにでもある親しみやすさもあります。でも、なんとなく青虫に食害されている個体が多いのが気になります。

イワニガナ 2

2009年05月18日 | 自然観察日記
 タンポポを小さくしたようなキク科の花はなかなか素敵です。別名「地縛り」はその生態から来た名前でしょうが少々無粋。黄色のカーペットのような群落にふさわしい名前はないのでしょうか。

イワニガナ 1

2009年05月18日 | 自然観察日記
 雑草といわれて煙たがられる草花でももっと評価してもよいものが沢山あります。このイワニガナもその一つで、荒地などで一面に広がって花を付けている姿は見事な景観を作り出します。

キンラン

2009年05月17日 | 自然観察日記
 久しぶりのご対面です。里山散策でキンランに出会えるととても得をした気分になります。見つけた個体は2株で一株はまだ僅かに色づいた程度でもうしばらくお預けですが、この小ぶりの個体は見ごろでした。しばし足を止めての一人心の中での語らいを楽しみました。
 キンランは荒れ放題の里山には出てこないようで、柴刈りなど比較的手入れをしたところに発生してくるような気がします。公園のフィールドミュージアムの管理された環境に適応し始めたのならこれからの個体数の増加が期待されます。

アキグミ

2009年05月16日 | 自然観察日記
 日当たりのいい場所にアキグミの開花株があちました。実が秋に熟すのでアキグミで、海岸砂丘などでは防砂林として利用されたりしています。実の時期のアキグミは目立つのですが、花の時期は本当に控えめですね。沢山食べる必要はないのですが、年に1度は口にしたい木の実です。

タチシオデ

2009年05月15日 | 自然観察日記
 線香花火のような花はタチシオデ。山菜としても大変重宝するしろものですね。とはいうものの今年はまだいただいていないうちに成長してしまい時期を逃してしまいました。
 それはそうと球状になる花序はどういうメリットがあるのでしょうか。ヤブデマリのうな装飾花を付けて平たい構造ならそれなりに意味も分かるのですが、球状の花序はポリネーターが四方八方から来るとのに都合がいいというのではあまりインパクトは無い気がします。訪問者にとっては吸密などするときに花の角度が異なるので争わなくていい構造なのでしょうか。

サワフタギ 2

2009年05月14日 | 自然観察日記
 ちょうど見ごろで綿毛のような花がびっしり付いています。比較的早く花の色が劣化し明日になればもう少しくすんだ感じになるのではないでしょうか。この頃の花期は短いのでなかなか幸運に恵まれないこともしばしばですね。秋にはまた見事な瑠璃色の実を楽しみたいと思います。

サワフタギ 1

2009年05月14日 | 自然観察日記
 比較的乾燥した山の斜面に白い花を一杯に付けた低木が目を引きました。いささか名前と生育場所がミスマッチですが、サワフタギです。越後の山ではところどころに見る種ですが、この木は独立しているせいか立派な姿をしていました。ひさしぶりにサワフタギの花を堪能しました。

スゲの仲間  カワラスゲ

2009年05月13日 | 自然観察日記
 山の斜面に出てきたスゲ、何かなと持ち帰っての名前調べです。いろいろ付け合せていくと長い穂が垂れ下がる姿はカワラスゲということになります。川原でもないのにカワラスゲか・・。葉は柔らかくざらつくことはありませんからテキリスゲの仲間ではないことは確かです。

スゲの仲間  ヒゴクサ

2009年05月12日 | 自然観察日記
 イネ科など葉の長細いものはほとんど敬遠されて「花」扱いされないのがほとんどですね。スゲなどカヤツリグサの仲間も同類項ですが、今はスゲが面白い時期なのです。という私はスゲの世界はまだまだ難しくてとても語ることなどできません。しかし、いつまでも敬遠するわけにも行かないので、このブログをメモ代わりに綴っていけば少しは知識も広がるのかもしれませんから自分のために書くことにしようとおもいます。
 先日目に付いたスゲがこのヒゴクサで雌しべの白さが際立っていました。

ホウノキ

2009年05月11日 | 自然観察日記
 材として有用なもののようですが、里山に次第にはびこって来たような印象があります。炭焼きなどをしていた頃の林はナラの林が普通で、そこにヤマザクラやモミジの仲間が混生していた風景を想像しますが、今はホウノキが幅を利かせている風情。ホウノキの葉はカタクリなどのスプリングエフェメラルにとって有難くない存在で春の芽だしにかなりの障害になっているようです。美観も損なわれますからもう少し個体数を抑制したほうがいい状態になってきた気がします。

クサノオ

2009年05月10日 | 自然観察日記
 花弁が4枚でもアブラナ科ではありません。ケシ科に分類されるクサノオです。でも、ケシ科とアブラナ科は結構近いグループのようで図鑑では隣同士です。何が違うんでしょうね。確かにおしべが沢山あるのがケシ科で、アブラナ科は6本くらいでしょうか(といってもケシ科でも少ないのもあるのです)。適湿の林縁などで見られます。こういうのは頭で覚えるのではなく感じて身につけるもの・・・かな。