森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

うどん粉病

2009年06月16日 | 自然観察日記
 デワノタツナミソウの群落が真っ白!まるで花が咲いたよう・・・。何が起こったか調べると「うどん粉病」です。ほかの植物には出ていないのに選択的にタツナミソウがやられています。病気に対する抵抗性に強弱があるんですね。こんなにやられてしまうと来年の花が心配です。

アップで観察 9

2009年06月13日 | 自然観察日記
 サルナシの雌株、雌花がびっしりです。いいものを見つけました。秋の収穫は独り占め!!でも、比較的見つかりやすい場所なのが気がかりです。
 キューイーフルーツにそっくりですね。マタタビ科の山の幸、甘くておいしい!いまからワクワクしています。

アップで観察 7

2009年06月13日 | 自然観察日記
 たまにはこういうのはどうでしょうか?森の中には毛虫が沢山。これを餌に小鳥たちが活発に動いています。毛嫌いする向きもあるようですが、アップで見ると毛虫も結構可愛いではありませんか!マイマイガの幼虫です。

アップで観察 6

2009年06月12日 | 自然観察日記
 久しぶりの雨の日になりました。乾き気味の大地には恵みの雨ですね。コシジシモツケソウ。花が減ってきたこの時期の貴重な色彩。越後を中心にした日本海側に分布する名花です。小さな花が沢山寄り集まってピンク色の塊を作ります。

ウラジロヨウラク

2009年06月11日 | 自然観察日記
 別名ツリガネツツジといわれるウラジロヨウラクです。私の縄張りのなかの個体はあっという間に花の時期が過ぎてしまいました。おかげで気に入った写真を撮ることができませんでした。
 越後にはこのほかにがくの発達したガクウラジロヨウラクがよく見られるのですが、両種とも同じような分布をしていて生態的な違いを感じません。形質は遺伝的に固定しているのでしょうか?単純に別種とするには難しい問題がありそうな種です。

キツネノボタン 実

2009年06月10日 | 自然観察日記
 キツネノボタンでも「ケキツネノボタン」というのがあって紛らわしいのですが、果実の先がかぎ状になって曲がっていればキツネノボタンとなります。間違いなく曲がっていますね。

キツネノボタン 花

2009年06月10日 | 自然観察日記
 よく似た花が沢山あります。これはキンポウゲ科のキツネノボタン。同科のウマノアシガタやバラ科のダイコンソウなどが同じようなところに生えていてよく見ないと間違えてしまいます。

ホコリカビ 2

2009年06月09日 | きのこ・菌類
 簡単に粘菌を説明するのが難しいのですが、植物なのか動物なのか、はたまた単細胞なのか群体なのか・・なんとも不思議な生態をしている生き物なのです。粘菌といえば博物学者の南方熊楠が有名ですね。この人物も粘菌と同じくらいに不思議な人物でとにかく凄い人です。
 それはそうと、この黄色の物体はホコリカビという森の住人の大切な一人なんです。今その片鱗を見せてくれています。森というのは本当に不思議な世界ですね。

ホコリカビ 1

2009年06月09日 | きのこ・菌類
粘菌が発生する時期ですね。森を歩いていて出会った粘菌アメーバの大集団。といっても何がなんだかよく分からないかも知れませんね。この黄色のモコモコトした塊、実はホコリカビ(変形菌)の移動期の様子なのです。

 顕微鏡で観察するとこの時期は単独行動しているアメーバー(粘菌アメーバー)がうごめいているはずです。ですから1時間もするとこの形が変化してまた違った形状になります。活発に移動しながら枯れ木は枯葉の表面にいる細菌などを捕食し増殖して仲間を増やすのだそうです。十分増殖すると単独行動をしていたアメーバーが集合し一つの個体(動物)のような状態になって移動を止めその位置で胞子を作るようになります。このときは2~3cmの暗褐色の棒状の胞子のうを林立させて枯れ木などに付着していますから、この様子は案外目にしている方も多いのではないでしょうか

アップで観察 5

2009年06月08日 | 自然観察日記
 ハナヒリノキの花を下から覗くいた写真です。雄しべと雌しべが覗いています。案外毛が多いのに気づかされますね。どんな意味があるのでしょうか?いろいろと想像するのも楽しいものです。

アップで観察 4

2009年06月07日 | 自然観察日記
 さてこれは何かわかりますか?先日のナツハゼと同じツツジ科の種であることはすぐに判別できますね。これは先日見た今年初めてのハナヒリノキの花です。普通にありそうな花ですが、あまり気づきません。それをアップで観察するとなかなか素敵な世界が広がっていますね。

アップで観察 3

2009年06月06日 | 自然観察日記
 カルミアというツツジ科の花。おしべが花管の奥のへこみにはまりながら花が開きます。そこに虫などがやってきておしべの花糸に触れるとバネのように花糸が内側にはじけて巻き込む仕組み。そのときに花粉を昆虫に付けるのでしょう。なかなかの仕掛けです。
 さらに、昆虫が何も来なくてもやがておしべは花管のへこみから外れて、雌しべめがけて花糸が内側に巻き込むようです。最低でも自家受粉して種子を作るようになっているようですね。

アップで観察 2

2009年06月05日 | 自然観察日記
 今盛りのヤマボウシの花をアップで見るとこんなふう。白い花びらのようなものは包葉。花弁のない花がボールのように寄り集まっています。受粉が済んだ花は子房がもう膨らみ始めていますね。赤く熟して結構おいしい果実になります。