
きのこの師匠から下賜された足踏み脱穀機は、現役として去年大活躍した。近隣でも、注連縄づくりやソバ・大豆の脱穀にも現役なのだ。最近では大型機械でなんでも一気に仕上げてしまうが、家族農業の立場からすると、この明治から連綿と続いているガソリンや電気を使わない足踏み式脱穀機が手ごろなのだ。まさに脱炭素社会そのものの再来でもある。
そこに、師匠から足踏み脱穀機の部品が宅急便で届いたのだった。というのも、一昨年に修復に成功したもののまだU字金具の欠損があったり取れてしまったり、板が古くなったりがあったので、処分を検討していた師匠に無理を言って送ってもらったのだった。
とくに、U字金具は歯抜け状態でもあったが、市販されていないようなので入手に困っていたのだ。コロナさえなければ、飛んで行って引き取りにいくところだったのに。宅急便に出すとなるとその手間が意外に大変なのがわかるので、師匠の手を煩わしてしまったのが悔いるところだ。
部品がこれだけあれば、もう一台復元できそうな量だ。技術のないオイラができるかどうかは別として、こんな貴重な部品があること自体素晴らしい。むかしは、一家総出でしかも夜なべ仕事で使っていたらしい。そんなレガシーを大切にすることがコロナ時代を生きるヒントなのかもしれない。師匠にまたまた深謝。