一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

金立山の“歴史ある道”を歩く ……正面登山道(参道)から、正現社ルートへ……

2022年06月01日 | 金立山


5月31日(火)

今日は、佐賀市内へ行く用事があったので、
ついでに金立山に登ることにした。

金立山へは、これまで、
11月下旬から12月上旬にかけての紅葉の頃か、
年の初めに縁起をかついで「幸せルート」を歩くか……の、
どちらかだったような気がする。
初夏のこの時期に歩くのは初めてかもしれない。

「金立公園 コスモス園」駐車場に車を駐め、出発。
ここから金立山にとりつく。


丸太橋を渡り、金立神社上宮参道(金立山正面登山道)へ。


やや荒れた道をゆっくり登って行く。




黒髪山系のように、岩に根を張った木が多い。




木洩れ日が美しい。


吹上観音に到着。


山麓の住人、小川藤原俊方が、
元禄6癸酉(1693年)に、石工に命じて石面に正観音の石像を刻んだそうで、
高さ7mの花崗岩の岩壁の表面に、
花頭窓ようの輪郭をつけて彫りしずめ蓮花座に安座している。


像高約80㎝、輪郭の高さ約1mで、
数百年の時を経ても全体的に風化はほとんどみられず、
当初の美しい彫像様式を今にとどめている。


落石・倒木のある危険箇所を注意しながら通過。


しばらく登って行くと、


「縁結岩」に着いた。


この岩はパワースポットとして有名で、
この岩に枝をかけることが出来れば願いが叶うとか。
松たか子、蒼井優、長澤まさみ、広瀬すず、有村架純、石井杏奈などにはすでに逢えたので、
〈小松菜奈、モトーラ世理奈、清原果耶、河合優実にいつか逢えますように……〉
と願い、枝を岩にかけた。(コラコラ)


さらに登り、


上宮へ向かう道(直進)と、山頂への直登ルート(左)の分岐へ出る。


いつもは直登ルートを選ぶのだが、
今日は久しぶりに上宮の方へ直進する。




石段を上がり、


大きな岩を乗り越え、


金立神社上宮に到着。


金立山は、
秦の始皇帝の命を受けた徐福が不老不死の薬求めて辿り着いた霊山との伝承があり、
神社の祭神は、
保食神(うけもちのかみ)、岡象売命(みずはめのみこと)、秦の徐福。
創建は、孝霊天皇の時代(3世紀末)とも伝えられている由緒ある社(やしろ)である。




拝殿横を通り、
砂岩を削ったような道を抜け、


しばらく登ると、


やがて鳥居が見えてくる。


ここから一登りで山頂だ。


金立山山頂(501.7m)に到着。




山頂直下のベンチでしばし休憩。


展望を楽しむ。


下山は、「正現社ルート」へ。


植林帯の道だが、


明るくて歩きやすい。
軽快に下って行く。


「切通」に到着。
「正現社ルート」は、ここから左へ上がる。


尾根道を進むと、


さらに分岐に出合い、
ここは右へ進む。(ちなみに左は「南尾根ルート」)


正現岳(333.7m)に到着。


展望のないピークだ。


しばらく下ると、展望台が見えてくる。


周囲の木々が育ち過ぎて、眺めはイマイチ。


そこからさらに下っていくと、


正現稲荷神社に着く。


この神社は、社伝によると、今から約1200年前、
僧行基が諸国を行脚した時に岩蔵寺(今は廃寺となっている)を建立したといわれており、
その当時、この寺の守護神として京都の伏見稲荷の分霊を勧請したのが正現稲荷神社である。


昔懐かしい双眼鏡もあった。(笑)


ここからの眺めが素晴らしかった。


麦秋の佐賀平野。


石段をゆっくり下って行く。


社務所の横を通り、


さらに下って行く。


緑のシャワーを浴びる。


ゴールが見えてきた。


下り終えて、振り返る。
歴史を感じさせる素晴らしい道であった。


今日も「一日の王」になれました~


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