一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

球磨川の思い出 ……徒歩日本縦断と球磨川源流紀行……

2020年08月11日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
ブログへの訪問者数の日別ランキングで、 第9位になった翌日、 何気なくアクセス状況を見ると、 なんと、またまた第9位になっていた。 昨日、 ベスト10に入ったのは2度目だけれど、 3度目はないと思うので、(笑) 記念としてここに残しておこうと思った。(コラコラ) と書いたばかりなのに、 3度目がもうやってきたのである。 「二度あることは三度ある」 ……けだし名言。 それでも4度目は . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第16回「函館」 ……お寿司屋さん……

2013年08月25日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
旅と同時進行で新聞に連載していた文章をまずは読んで頂きたい。 8月23日の早朝に長万部を出たぼくは、 25日の午後には函館に到着した。 この長万部~函館間は、 交通量が多い上に、歩道が少なく、歩いていてとてもコワかった。 北海道の車は高速道路並みのスピードで走る。 それに追い抜きを頻繁におこなう。 道内の人に訊くと、「時速80キロ程度ではすぐ抜かれる」ということであった。 狭い路肩を歩いてい . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第15回「余市~長万部」 ……文学の道……

2013年05月19日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
「徒歩日本縦断の思い出」は、 第14回「小樽」の記事を載せた後、 久しく更新が途切れていた。 その間、 「徒歩日本縦断の記事はまだですか~」 という声を、幾度となく聞いた。 公私ともに忙しく、 なかなか「徒歩日本縦断」の記事にまで手が回らないでいた。 申し訳ない。 〈20年近くも前の昔話など誰も興味がないだろう……〉 と思っていたら、案外ファンが多いのに驚いた。 楽しみにしている人が少なからずいる . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第14回「小樽」 ……物語の生まれる町……

2012年06月28日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
文学の香りのする町が好きだ。 昨年(2011年)の09月25日に、 うすきハッピーリタイアメントさんの案内で、 肉まんさん、風来坊さん、平六さん、タクの計5名で、 臼杵にある鎮南山に登り、 石仏群、野上弥生子記念館、大林宣彦映画の名残館などを観光したことがあった。 その折、私が「臼杵は文学の香りのする町ですね」と発言すると、 「文学の香りのする町とはどんな町ですか?」 と、皆さんから逆に質問され . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第13回「石狩平野」 …最も長く歩いた一日…

2012年06月07日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
石狩湾沿いの道を歩いた日(8月18日)は、 朝から夜まで、一日中、雨が降っていた。 前にも書いたことがあるが、雨の日は、距離を稼ぐことができる。 脇目もふらず、黙々と歩くからだ。 歩くことに集中するからだ。 その日、私は、早朝4時から歩き始め、 休憩さえほとんどとらずに歩いていた。 途中からとても気持ちよくなり、 どこまでも歩いて行けそうな気がした。 途中、石狩川を渡った。 長い橋であった . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第12回「群別」 ……親切なおばあさん……

2012年06月02日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
群別(上の写真の「郡別」は誤植)という町では、親切なおばあさんに出会った。 ある家の玄関先で休んでいたら、その家のおばあさんが出て来て、 「どこから来たの?」 と訊くので、 「宗谷岬から歩いて来た」 と答えると、 「それはゆるくないねぇ」 と言って、トウモロコシ3本と缶コーラをくれたのだ。 記念に写真を撮らせてほしいと頼むと、 「こんな格好じゃ恥ずかしい」 と照れながらも、トウモロコシを持ってポー . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第11回「幌」 ……歩きの旅人に出会う……

2012年05月31日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
第8回にも書いたが、 この徒歩日本縦断の旅は、旅と同時進行で地元(佐賀)の新聞に紀行文を連載していた。 その「ふらふらぶらぶら日本縦断の旅」(←新聞連載時のタイトル)の2回目から、 少し引用。 (前略) スタートから1週間以上が経過し、「歩き」が体になじんできたのか、1日40キロの歩行距離を維持できるようになった。 留萌市から厚田村にかけてはトンネルの数が多く、苦難の連続であったが、このラインの . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第10回「雄冬」 ……トンネルの連続……

2012年05月20日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
「雄冬」という地名に馴染みのある方は少ないと思う。 どこにあるかさえ知っている人は稀なのではないだろうか? 雄冬…… 北海道の留萌・増毛から日本海沿いに南下した場所に位置し、 暑寒別の山々が海に沈みこむ海岸線には、 高さ100メートルを越す断崖が連なり、 陸上交通といえば、 かつては獣道にも劣るような細い山道を数十kmも行くより他はなかった。 ここへの交通は、 一日一往復していた増毛~雄冬間の定期 . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第9回「増毛」 ……名作映画のロケ地で……

2012年04月10日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
前回の留萌からなかなか先へ進めない。(笑) すみません。 久しぶりに、「徒歩日本縦断(1995年)の思い出」を更新。 留萌から海沿いに南へしばらく歩いた所に、増毛という町がある。 ここは、名作映画『駅STATION』の主要ロケ地となった町。 だから、私は、ここを訪れるのを楽しみにしていた。 高倉健主演の『駅STATION』という映画を憶えておられるだろうか? 公開されたのは1981年(昭和56 . . . 本文を読む

徒歩日本縦断(1995年)の思い出・第8回「新聞連載」…旅先から原稿を送る…

2012年03月18日 | 徒歩日本縦断(1995年)の思い出
出発前、徒歩日本縦断の計画を、私は誰にも話さなかった。 私の気まぐれな思いつきで実行することなので、 誰にも知られたくなかったからだ。 妻も子もある中年男が会社を辞めて旅に出る……など、褒められた話ではない。 非難を浴びるだけだ。 それに、歩き通せる自信もなかった。 イヤになったらすぐに帰ってくるつもりでいた。 だから家族以外は徒歩日本縦断のことは知らない筈であった。 ところが、旅に出る直前、 地 . . . 本文を読む