一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

「剱岳・立山連峰・大日三山」ソロトレッキング ⑤大日小屋から称名滝へ

2010年08月04日 | 北アルプス(剱岳・立山三山・大日)単独行
昨日、大日小屋に到着した時は、ガスっていて周囲の風景は見えなかった。 朝起きて、真っ先にしたことは、外を見ること。 「あっ、晴れている!」 この大日小屋から見る剱岳は、特に美しいことで知られている。 4:28 サンダルを履いて外に出る。 朝の爽やかな冷気が頬を撫でる。 眼前に、美しい剱岳のシルエット。 しばし見入る。 登ったことのある山は特に美しく見えるというが、今朝の剱岳は、格別の美しさだ。 . . . 本文を読む

「剱岳・立山連峰・大日三山」ソロトレッキング ④お花畑と雷鳥の大日三山

2010年08月03日 | 北アルプス(剱岳・立山三山・大日)単独行
8月3日(火)は、早朝より行動を開始し、剱岳に登頂後、別山乗越までやってきた。 これから大日三山縦走に向かう。 縦走路の入口に、このような警告板があった。  称名方面  大日平山荘より先  土砂崩れのため  通行止め  復旧未定 そうなのだ。 梅雨の大雨で、大日平から先の急坂が崩落し、称名滝への通り抜けができなくなっていたのだ。 それが、数日前にやっと「解除」になった。 〈これでどうやら大日 . . . 本文を読む

「剱岳・立山連峰・大日三山」ソロトレッキング ③美しく危険な雲上の頂

2010年08月03日 | 北アルプス(剱岳・立山三山・大日)単独行
剱岳が魅力的なのは、美しくて、しかも危険な山だからだ。 ただ美しい山は、たくさんある。 どの山もそこそこ人気があるだろう。 だが、剱岳のような、心臓を濡れた手でわしづかみにされるような、グッと惹きつけられる魅力はない。 それは危険度が違うからだ。 毎年のように死亡事故が起きているのに、多くの登山者が訪れるのは、誰もがこの山に魅入られているとしか言いようがない。 人間も、ただ美しいだけの人間はすぐに . . . 本文を読む

「剱岳・立山連峰・大日三山」ソロトレッキング ②大パノラマの立山連峰

2010年08月02日 | 北アルプス(剱岳・立山三山・大日)単独行
8月2日(月)。 同じ部屋にいた20代の若者は、午前4時頃に出発した。 彼は、朝食は弁当にしてもらっていた。 朝食は午前6時からなので、早く出発する人は朝食を弁当にしてもらえるのだ。 若者の部屋を出て行く音で目が覚めた。 午前4時半頃になると、窓の外が明るくなってくる。 私は午前5時に起床。 朝食まで時間があるので、山荘の周辺を散歩した。 地面が濡れている。 昨夜、雨が降ったそうだ。 でも、今は、 . . . 本文を読む

「剱岳・立山連峰・大日三山」ソロトレッキング ①佐賀から室堂へ

2010年08月01日 | 北アルプス(剱岳・立山三山・大日)単独行
かつて、山へ向かうパーティは、それぞれが自立した登山者の集団であった。 自立した登山者とは、「ひとり歩き」ができるということである。 ひとりで歩き通せる体力があり、 正しい道具の使い方と、いくらかの技術が身に付いていて、 トラブルに対応できる山の知識と判断力がある…… そんな自立した登山者たちが、よりレベルの高い登山に挑むためにパーティを組む……というのが本来の姿であったような気がする。 ところが . . . 本文を読む