無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

驚異のジャガイモ

2009-08-18 23:52:48 | うちの野菜紹介
本日

梅雨のような長雨が上がってから、ここ数日カラカラ天気。
こんな日はジャガイモ掘りに最適です。


ジャガイモは、埋めた種イモの上に新たな芋をつけ、収穫時に種イモはなくなるのが正常です。


去年は、じゃがいもが豊作で、8月上旬まで去年のジャガイモを食べてました!!

ジャガイモを育てたことがある方には驚きだと思います。
普通のジャガイモは、年を越すと腐ってしまうことが多く、暖かくなる4月には食べられないのが普通です。

特別な冷蔵庫があるわけでもない我が家のジャガイモには秘密があります。

それは、、、、

無肥料で完熟まで育てるからです。

というのは、デンプンを貯めるジャガイモは、茎が肥大したもの。
肥料をあげると確かに生育も早く、大きな芋がたくさん成ります。

うちでは、量よりも美味しさと貯蔵性に重視しているので、いかに質のいいデンプンを貯め、きめの細かい詰まった芋を育てるか苦心しています。

以前、買った無農薬のジャガイモが腐るととても嫌な腐敗臭がし、
冷蔵庫でドロドロに溶けてしまったことがあります。

去年のジャガイモは、芽は出るものの、溶けることなく、腐敗臭もなく越冬できました。


家庭菜園を教えるとき、とても大切にしていることに、どんな野菜を育てたいかを聞くようにしています。量とるのか、少なくても美味しいのを育てるのかによって栽培方法が違ってきます。


大きい芋を育て、年内に食べきる場合は、特に気にしなくてもいいのですが、
自給用に育てる場合は、保存性はとても大切なポイントです。
越冬したジャガイモは、デンプン質が変わり甘く風味豊かになります。
うちでは、新じゃがよりも評判がいい旨さです。


【ジャガイモの保存性を高める方法】

①晴れた日に、無肥料でジャガイモを植える。
②3日間以上、晴天が続いた日に掘る。
③ジャガイモの地上部(茎・葉)が完全に枯れてから収穫する。
④収穫後1~3時間以内天日で干す。
⑤収穫後1か月程度、直射日光の当たらない風通りのよい場所で乾燥させる。
⑥段ボールなどに入れ、冷暗所で保存する。

収穫できたのは、(残り半分はまだ畑です。)

アンデスレット・タマユタカ・紅ヒカリ・キタアカリ・ジャガキットパープル立ちです。

今年は、去年に比べ収穫は少なく、ネズミにずいぶん食べられました。
去年から、自分ところで育った昨年の芋(種芋)を使って育てています。
肌もきれいで、生育も揃い去年より美味しそうです。


みなさんも、量はちょっと減りますが、保存用に完熟した極うま「越冬ジャガイモ」を育ててみませんか?
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ウエルカム、烏骨鶏(ウコッケイ)!!!

2009-08-13 22:18:54 | 日々の自然菜園
本日、のち、

田舎である長野県下では、迎えお盆です。
道の駅などの直売所では、お盆に必要なアイテム「切り花」や「かんば」が飛ぶように売れ、
夕方玄関先では、白樺(しらかば)の表皮通称「かんば」を燃やして、その煙でご先祖様を迎え入れる風物詩が車からよく見ました。

昨日の地方新聞「市民タイムス」に、市民広場欄に「あげます。ください」コーナーに烏骨鶏(ウコッケイ)がついに出ました!!

烏骨鶏(ウコッケイ)は、羽は真っ白か、真っ黒の品種がありますが、共通して鶏皮が真っ黒で、骨まで黒いので、烏(カラス)のような骨の鶏と書きます。

とても野生が残った貴重な鶏で、足の指も一本ニワトリより多く、
韓国のサムゲタン(丸鶏の詰め煮)でも烏骨鶏(ウコッケイ)のサムゲタン「オルゴサムゲタン」は特に滋養が高いとされ、高級食材です。


今回、運がいいことに新聞に掲載してくださったTさんから、生れたてのから、今年1月に生まれた幼鶏、親鶏も含め、約11羽ほど(夕方お引越しをしたので、正確な羽数が不明)無料で譲っていただきました。

Tさんは、松本の市内で庭先に、お手製の小さな鶏舎を作り飼っていました。
休む部屋・子供を温める部屋と3つに仕切ったかわいらしく、とても機能的な小屋には、はじめ♂と♀の2羽から増やしていったそうです。


烏骨鶏(ウコッケイ)は就巣性がとても高く、自分で卵を温め21日前後で孵します。写真↓の左奥が♂です。
Tさんの話では烏骨鶏(ウコッケイ)♂は、鳶や野良ネコを発見するといつもと違う声で鳴き♀に警告を出し、一家を避難させるそうです。
手前のは、今年1月に生まれたそうです。


実を言えば、烏骨鶏(ウコッケイ)は、僕の夢であり、ゆうこさんの希望でもありました。

私は、大学時代中華料理にはまっていて、よく烏骨鶏(ウコッケイ)の姿煮が得意料理でした。真っ黒な烏骨鶏(ウコッケイ)は、2時間以上煮ることで、やっと柔らなくなり、とても深みのある鶏です。

姿もかわいらしくつぶらな真っ黒な瞳と白いフワフワの羽は、ペットとしても愛されていてゆうこさんも飼いたがっていました。

現在の鶏小屋で、現存の鶏と臆病な烏骨鶏(ウコッケイ)が共存できるように、
夕方暗くなってきてから小屋に移しました。
一応、住み分けができるようにネットで仕切り、寝床と産卵箱、そして餌箱・水も別に用意しました。

現在も2個の卵が孵化する3日前の状態だったので、慣れない引っ越しでちゃんと生れるか不安ですが、祈るばかりです。

今の鶏の品種は、自分で温めようとする本能は、否定されて育成されたものばかりで、自分の卵を温めようとするものはほとんどいない状況です。

温めるための孵卵器で人工的に孵すと聞いています。
今回、烏骨鶏(ウコッケイ)が来てくれたことで、飼っているボリスブランもイサブラウンも産んだ卵を代理母によって孵化させることができると期待しています。

ある程度自給菜園が軌道に乗ってきたら、烏骨鶏(ウコッケイ)など家禽(かきん)を飼うと卵の自給と、食べ残しがなくなり相乗効果です。

またひとつ楽しみと家族が増えた喜びに感謝です。



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蕎麦の種まき(耕す場合)

2009-08-12 01:15:51 | 自然菜園の技術 基本
本日、

立秋も過ぎ、残暑に入ったというのに、どこか梅雨っぽさが抜けない。

今朝の地震、最近の集中豪雨。
どれをとっても地球の身震いや号泣なのではと思ってしまう。

野菜を育てて十数年。これほどまでの地球の変化。
自然界は、それでもバランスを保とうと必死な感じがする。

最近は、持続可能な農業、自給できる農業などについて真剣に悩んでしまうのも無理はないかもしれない。

湿っぽい陽気だけに、湿っぽいブログになりそうなので、
話はこの辺で、今日の蕎麦の種蒔きについて書こうと思う。

**********************************

今回は、いろいろ悩んだ末にバランスをとってトラクターで耕して蕎麦を蒔きました。

蕎麦は大好きな食べ物の一つで、自給できるようになってから蕎麦の風味など美味しさをさらに実感を深めています。

蕎麦は、風土や品種や品質によって随分風味が異なります。

個人的には、標高の高い寒暖の差が激しい痩せた土地で、収量の少なく粒の小さな在来種で、完全に乾燥しないうちに刈って干した蕎麦がお気に入りです。

蕎麦は、タデ科の植物で、祖先はヒマラヤ山麓や中国の雲南省といったとても標高の高い高山植物です。

もちろん、肥料なんてないところで、自分の根っこでたくましく吸収することし、光合成することで身を立てています。

そこで、品種改良されてきた現在の蕎麦であっても小麦が育たないくらいのやせた寒暖の激しい高地での栽培がとても蕎麦にとっては最適です。

私は、そこそこの収量で多く収量はあまり望みません。
自然に収穫できる量で、健康に美味しく育ってくれることを望みます。

今回は、長雨の関係で去年より5日遅れての蕎麦の種まきでした。

今回は、自家採種してきた在来の種だけでは足りなかったので、「信濃1号」という品種を1㎏混ぜて蒔きました。

本当は、在来品種だけでやりたかったのですが、、、

今回は、はじめての土地でみんなで蕎麦の収穫や蕎麦打ち体験をしたかったので、
いつも蒔いている場所から、Azumino自給農スクールの空いたスペースに小麦の前作として蒔きました。

耕して、糸を目印に約60~70㎝間隔に足でスジをつけて、いわゆる条蒔きというやつで蒔きました。

最近、蕎麦を栽培してきて蕎麦の気持ちがちょっとわかってきました。

【蕎麦の気持ち】は「のびのび育ちたい。」んだなーと思います。

この辺では、お盆の前に蒔き、太くのびのび生長できる間隔で、しっかり根を張りたいのだなーと思います。

はじめての土地なので、どんな風に育ってくれるか楽しみです。

10月に友人のお店で蕎麦打ち体験をみんなで行い、蕎麦に舌鼓するのが今から楽しみです。




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質問(緑肥の活用法)

2009-08-09 12:21:55 | コメントの公開
ご質問ありがとうございます。

マメ科の緑肥についてですね。鋤き込むやり方と鋤き込まないやり方をご紹介します。

************************
【質問1】
ちょっと記事とは関係ない質問ですが・・・
前に教えてもらった豆との混植で
サツマイモの間に植えた枝豆が
大きくなって枝豆がたくさん出来ているのですが
この枝豆は採ってしまってもいいのでしょうかか?
コンパニオンプランツのためなら残しておいた方が
サツマイモのためにはいいのかどうか??

【質問2】
それと他の場所にも緑肥の為に
黒豆やくらかけ豆などの豆科を作っているのですが
すきこむなら枝豆が出来かけた頃とか
書いてますが、枝豆としても食べたいし
種も採りたいしと欲張りなので困るのですが
枯れてしまった頃にすきこんでも
緑肥となるのでしょうか?

お忙しいと思いますが、また教えてください

************************
【応答1】緑肥には、鋤き込む方法が一般的です。
鋤き込む場合であれば、花が咲く直前にトラクターで鋤き込むことが一番だといわれています。


というのも、花が咲く直前がもっとも植物としての栄養価が高いときで、その高栄養化の青物を鋤き込むことで、大量の有機物が土に還るからです。

種をつけた頃ですと、マメ科の場合植物体自体の栄養価は、開花期に比べ低く、
枯れた枝葉は分解されにくいものです。窒素よりも炭素が多くなります。

マメ科植物は、有機物としての植物体栄養価よりも、
根に寄生する根粒菌や、菌根菌などの働きにより、土壌内の資源を豊かにするところに最大の特長があると思います。


そこで、私の場合、食べられるマメ科と相性のよい野菜を混植すること。
そのことにより、マメ科の根で土を豊かにし、自給率も上げ、
食べた後のマメ科の地上部を刈り敷く(草マルチ)することをお奨めしています。

【質問1】について
エダマメとサツマイモの根は共存しているので、エダマメは、鞘のみ収穫するか、根を残して地上部だけを刈り取ることがお奨めです。
つまり、抜かないこと、根を残すことがお奨めです。

【質問2】について
マメは、一部エダマメで収穫し、中でも生育の良かったものに印をしておきます。
生育の良かったものを自家採種していくとよい系統の種子が残せます。

もし耕すのであれば、地上部を刈って敷いておいてしばらくしてから鋤き込むといいと思います。
枯れていますから緑肥とはいえないかもしれませんが、、、

もし不鮮明な点がございましたら、コメントでご質問ください。
緑肥については好みと用途によってタイミングが違います。緑肥の用途と栽培方法を合わせることが大切です。

コメント (2)
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