無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

自然菜園スクール(自然菜園入門コース6月)梅雨の野良仕事と草マルチ

2017-07-05 08:03:13 | 自然菜園スクール
本日、のちの予報。

今朝も局部的な大雨が降っております。予報では、小雨(0mm)でしたが、大雨(5~7㎜)ほどは降っております。

気象庁の高解像度降水ナウキャストは、現在の雨雲と1時間前後の予報がリアルにわかり重宝しております。




先週末は、雨の中自然菜園スクール自然菜園入門コースの開催となりました。

本来は、晴耕雨読が一番なんです。

雨の日に畑にがんばって入ってもいいことはほとんどありません。

野良仕事は3倍以上も大変な割に、土を踏み固め、野菜の食事を邪魔し、茎葉は傷つきやすく、折れやすく、ろくな野良仕事ができないからです。
むしろ雨の日までに、やることをやって雨の日は身体を休めつつ、菜園の野菜たちにはのんびり雨を堪能してもらいたいのが本音です。


とは言っても月に1度の教室なので、雨の間は、休憩ハウスの中の草を野菜に見立てて草マルチのコツをお伝えしました。




ちょっとした晴れ間や小雨の時を選んで、自然観察をして最小限で済む野良仕事を選んで行います。


2本のピーマンとシシトウでは、葉の色と周りの草の状態などから、どちらが先に草マルチしてほしいかなど読み解きます。

向かって左のピーマンは、葉の色が濃く、周りの草を取りあえず抑えているので、
草に負け始めている右のシシトウを優先的に草マルチします。

草マルチとは、野菜の根が育つように草を刈って根元に敷くことで、草をたくさん敷けばよいわけではありません。









「蓑を着てでも種を播く、ニンジン」

今回はそれを地で行く、カッパを着てでもニンジンの種まきでした(笑)

ニンジンは発芽した後枯れやすいので、単純に水をかければいいのではなく、本葉が2~3枚になるまでがとても大切で、それまでの発芽と生育に保湿がコツになってきます。


雨の合間に自分たちの菜園区画に入って実践です。




最後に、トマトの「1葉残し」を行いました。

自然菜園では、肥料農薬に依存することなく、トマトが自分の根と葉によって自立して育つように、ちょっと変わった芽かきを行います。

写真のように、花のすぐ下の大きな脇芽を葉を1枚残して切り取ることで、実の付かない葉を育て、脇芽=新しい根を育てる工夫です。


午後予定していた麦刈は前日からの大雨で断念し、日を改めて、今週の金曜日に行おうと思っております。

小麦の収穫と梅雨が重なる日本では、タイミングがとても重要です。

今日は、城山公民館での夜間『自然菜園入門講座』の日です。

いよいよ本日、
7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき

2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学(動画撮影)
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

次回は、
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
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自然稲作・発酵コース(除草の実習、これからの水管理)

2017-07-03 08:56:00 | 自然菜園スクール
本日、のち

梅雨らしい時期に入りました。田んぼに水を入れなくても雨だけで十分なほどです。
今までの空梅雨が嘘のようです。






昨日は、自然菜園スクール「自然稲作・発酵コース」でした。
1週間前に張ったネットに、どのように鯉を放流したのか、再現し、「稲作養鯉」で除草目的に行う方法と、養鯉目的で行う方法をご紹介しました。


長野校のもう一つの大岡の田んぼに移動しました。




現在の田んぼの様子の観察。

無農薬稲作でこの時期、稲よりも草を観ることが多いのですが、実際稲の状態と草のバランス次第で、いつまで除草に入り、浅水か深水か軽い中干しをするのか決めるのが根本です。

今回、これなかった方が多く化学肥料での「キツイ中干し」と無農薬栽培での「軽い中干し」の違いと、その後の水管理について解説しました。

化学肥料栽培で稲を育ててきた方は、驚きの内容ですし、稲作初心者では、ちょっと難しかったですが、知っておくと今年は悩みますが、来年は楽できる内容でした。




この田んぼは標高850mで年中湧き水(雪解け水)で8℃前後とかなり冷たい水なので、水口で水を迂回させて温めてあげると効果的です。




しかも最近の研究結果から、この水口で、畦草を発酵させると、草が田んぼのいい土になってくれる、発酵液が田んぼに流れ、抑草、稲の生育促進になることもわかってきました。

畦草はついつい敵にしがちですが、活用すると田んぼを潤します。



紙マルチの田んぼを観察し、その後の経過を解説しました。


田植えして1カ月経ちました。


田車除草機の動かし方を復習し、


実際に、みんなで植えた「亀の尾」の田んぼで除草して、一人一人の癖を見極めながら、より効率的に身体が楽で、除草・抑草効果が高くなるようなやり方を指導させていただきました。




田植えがいまいちで、欠株が多い年でした。

そこで、水口に置いたあった余り苗を補植しました。
こんな時期ですが、株間が空きすぎていると、そこから草が生えてしまうので、抑草効果を狙った最終補植です。

水口での左は、発酵液がかかっている場所、右は、畦シートによって発酵液がかかっていない場所、その差は歴然でした。




最後に、切りワラ散布(マルチ)を行いました。

最近の研究の最終試験です。

いかに自然にワラを田んぼに還す(戻す)かが、最大の課題です。
ワラを不自然に戻すと、田の草のコナギが増えることが分かっているからです。


そこで、今回は、去年のワラを切ってから取っておき、それを最終除草直後に、切ったワラを稲株に沈むように撒いていきます。

今までの方法は、切らずにワラを株元に敷いていく方法でしたが、これは草を抑えたりワラの分解によかったのですが、敷くのが大変な手間でした。

まだ結果はこれからですが、もしかするとこの方法が、もっとも簡単に自然にワラを戻す方法かもしれません。
草も抑え、ワラも分解されやすく、しかも強制的に中干しさせられる地域の方には、ワラマルチになるので、ヒビガ割れるほど(=根が切れる)の乾燥からも根を守ってくれます。

強制的に中干しさせられる地域の方は、さらにワラと一緒にモミガラを使うといいでしょう。

これがうまくいくと、また一つ無農薬自給稲作の課題がクリア―になります。

上手くいかない場合は、その原因を追究し、改善し、改良していくことにします。





今が旬のラズベリーのフレッシュジャムを挟んだ裕子さんマフィンが今回の田んぼのおやつでした。

この講座、裏では、長野校のおやつが楽しみで来る方も少なくないのが嬉しいです。




今回は、実習で、地主さんの田んぼの除草もみんなで行いました。


デッキブラシ

株元除草機

竹ぼうき

ニ連除草機の大面積ライトバージョン

とタイミングによって最適な道具を選べば、株間、条間をより効率的に除草することができます。


それでも基本は、株間の手取り除草です。

手取り除草ができる人は、道具を上手に使うことができます。
それは、稲の根っこと草たちがどのように根を張っているのかが、手ではよくわかるからです。


除草が目的でも、稲の根っこを損ねたら本も子もありませんし、
除草したつもりが草の根を残したら、効果は半減します。

なによりも、無農薬の生徒さんの多くの田んぼなどでは、田車でしか除草しない方が多く、その結果、稲の株間は草だらけで四面楚歌になりがちです。

まずは、全面除草→株間除草→条間除草が基本で、2条の田車と1条の田車を使いこなすことで、さらに効率が上がります。



みんなで除草した上の田んぼは除草が一足早く終わっており、






コナギやオモダカはほぼなく、変わった藻が生えていました。

帰ってきて調べると、シャジクモ(車軸藻)。車軸藻綱に分類される藻類。湖やため池などに生育する。

環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類に指定されている。レアな藻でした。

まだまだ未知数藻もですが、付き合い方によっては、稲の株元に田の草を生えるのを抑えてくそうなので、工夫してみようと思っております。

すべての草が悪いわけでなく、稲さえ育っていれば、生えていた方が田の草を抑えてくれたり、酸素を出し、水質浄化しれくれたり、役立てることもできます。

田んぼの草も畑の草同様に、必要必然で生えてきます。

それらの草を適度に手入れして、作物を育てるのが、自然農法の技術だと思っております。

自然稲作では、自然を味方につけ、稲が育つ基本と環境変化に強い様々な技術の両輪で、タイミングよく楽で楽しく、お米が美味しくなる稲作を目指し実践します。


次回は、7月22日(土)
自然稲作講座⑦(水管理)
田んぼの見学会(信更・大岡)


もし単発参加の場合は、ホームページよりお申し込みください。、場所と車の関係で、先着15名限定でお受けします。



2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

いよいよ明後日
7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき

8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
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タマネギの自家採種(人工交配)

2017-07-01 06:45:59 | 自然菜園スクール
本日1日、の予報。




今日は、自然菜園スクールの自然菜園入門コースの開催日のため、前泊で安曇野地球宿さんに泊まっております。

ときどきバケツをこぼしたような雨で、朝方目が覚めました。


4日前は、雨が全く降らないこと10日以上だったので、エダマメを中心に、どうしても水が欲しい野菜たちにたっぷりと水をあげたのが嘘のようです。

青いホースには、無数の穴がいており、灌水ができる優れモノで、家庭菜園用の物なので、現在使用して、最小限の水やり出最大限の効果が出る有効活用の方法などを検討しております。




写真のようにエダマメは、花が咲いている時期から、水を異常に好む野菜なので、この時期に干ばつだと空莢など実の太り期待できなくなので、水やりをやる時はたっぷり1週間分という補いを行ったほどです。

5年前までの自然菜園スクールでは、原則むやみな水やりは禁止事項だったのに、
現在では、水のやり方を丁寧に教える必要が出ているほどの天候異常です。

人が無暗に地球で現代的な暮らしを行ったツケともいえるので、今後の生き方が孫の世をつくるでしょう。心して生きなければと思います。




先日雨が降る前に、岩津系ネギの自家採種用にネギ坊主を収穫し、現在陰干ししております。





リンゴの苗を育てている雨よけ支柱の脇に、
実は、タマネギの自家採種用の株が育っております。


タマネギの開花は本来原産地では、乾季なのですが、
日本はその時期、梅雨にあたるので、そのままでは雨にぬれて種採りができません。

そこで、雨よけが必要になるんです。




開花中の晴れた日に、優しくタマネギの花を触ると手に花粉がつきます。


その花粉を次々に他のタマネギに付けていくことでいくことで、受粉を助けてあげます。

タマネギは基本他家受粉で、虫が花粉を運んでくれるのですが、梅雨時期なので、虫が来れないことが多く、手による人工授粉が効果が高いです。

タマネギの自家採種は、その点でも難しく、ここ5年でようやく安定して採れるようになってきました。

最近の交配種(F1)のタマネギは、不稔(雄花が咲かない)による交配が多く、タマネギの球根を植えても花が咲きにくいは、ニンジンのF1同様です。


うちでは、試行錯誤しながらタマネギの自家採種を行ってきました。
まだまだ課題は多いのですが、少しずつ進歩してきております。

今日はこれから午前中入門コース、午後入門・実践共通の小麦刈りの予定ですが、天気次第といった感じです。
天気に左右されず、天気を味方にできることをやるのも大切なことですので、今日はその点を伝えたいと思います。



2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
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