自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

死と生の境界線

2013年03月04日 | 健全生活のために”死”の常識を反転

体験者の話   平成25年3月4日

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 ムーア博士の患者さんの死後体験で共通する要素の一つに、

死と生の境界線に近づいた体験を持っている人たちが

少数だがいる。


灰色の霧、ドア、野原、柵、などの表現で喩えられている。

いくつかの体験手記を読んでみたい。

例1)

”私は心不全のため、死にかけた。

そのとたん、自分が緩やかな起伏ある野原にいた。

 

美しい野原で、あらゆるものが深い緑色だったが、

この世の緑とはまるで違っていた。

 

私は野原の向こうを見た。 

すると、柵があった。 

私は柵に向かった歩いて行った。

 

すると、その柵の向こうに男がいて、私を出迎える

ように、近づいてきた。

私はその人のところへ行こうとするのだが、後ろへ

引っ張られる感じがしてなかなか

進めない。

 

その力にとても抵抗ができなかった。 

引き戻されながら、柵のほうを見ると、その人も向きを

変えて、私と正反対の方向へ戻っていくところだった

 

例2)

”初めての出産の時だった。 

妊娠8か月のころ、医者から妊娠中毒症といわれ、入院した。

出産直後に激しく出血。

 

自分は看護婦でもあったので、自分がどんなに危険な容態か

自覚していた。

そのとたん、意識を失った。 

すると、耳触りな音が響き渡り、広い、水の上を舟で

向う岸に渡ろうとしていた。 

 

遠くの岸には、すでに死亡した懐かしい人たちがいるのが見えた。 

母、父、姉、みな、生きていたころと同じ顔だった。

手招きしているようだったが、私はその間、ずっと、

’まだ、あなたたちの仲間になる時期ではないの、

そっちへ行く準備はできていないから’

と言い続けていた。

 

奇妙な体験だった。

その間、私に手当をしている医師や看護婦たちが

私には見えていたからだ。

 

それなのに、手当を受けている本人を見ている傍観者の

ように、その光景を眺めていた。

すべてのものが、まじりあっていた。

 

医者、看護婦、分娩室、舟、水、向こう岸、それらが

すべて入り混じって見えた。

それらの情景が写真の2重写しのように、一緒になって、

見えていたのだ。

 

舟はとうとう、向こう岸に着きそうになっていた。

ところが、着く寸前、舟は向きを変え、戻り始めた。

 

そして、私はついに、医者の注意を引き事ができた。

’私は死んだりしません’と言い続けていたのだ。 

 

私の言葉が医師の耳にはっきり届いたこの瞬間、

私は蘇生したのだと思う。

医師が説明してくれた。

’あなたは出産後の出血のために、危うく、命を落とす

ところでしたね。

大丈夫。すぐ回復しますよ。’と。

 

例3)

”心臓発作に見舞われた。 

自分が真っ暗な空間にいるのに気が付いた。

 

物理的肉体からは抜け出したことは、私は知っていた。 

自分が死にかかっていることもわかっていた。

’神様、私はいつでも最善を尽くしてきました。 

私を助けてください。’と祈った。

 

その直後、暗闇を抜け出し、灰色の中を通り、速い

スピードで滑走するように移動していた。

すると、遠くに灰色の霧が見えた。

そこへ向かって突進した。 

 

だんだん、霧の奥を見通せるようになってきた。 

そこには、いろいろな人の姿が見えた。 

この世の人と完全に同じ姿恰好をしていた。 

 

建物もあった。 

ただ 違うことは、あらゆるものが 目もくらむほどの

きらびやかな光に包まれていたこと。

生気に満ちて、黄金色に輝く、白っぽい光で、

この世の、けばけばしい金色とは趣を異にした。

 

霧の中を通り抜けていくと思ったとき、うれしくなった。

しかし、その時ではなかったようだ。 

というのは、通り抜けようとした瞬間、伯父の

カールおじさんが現れたからだ。 

 

伯父は、何年も前に死んでいた。 

伯父は、私の行こうとする前を遮り、

’戻りなさい。現世でのお前の仕事はまだ、完成していない。’

と言った。

 

私は戻りたくなかったがどうしようもなかった。 

アット言う間に、私は自分の物理的肉体に戻った。

胸が恐ろしく傷んだ。 

 

そして、私の小さな息子の祈り、

’神様、お母さんを返してください’という泣き叫んで

いる声が聞こえた。

 

日本では三途の川で喩えられる、境界線だ。

向う岸 とは 彼岸 のことでもある。


あの世が 水によって隔てられているというのは、比較的

良く聞く話でもある。

ここに出ている例はそれぞれ、行き帰った人たちの手記だ。 

当然、その境界線を超えてはいない。

ただ、どの手記にも、あの世へとこの世への、区切りが、

なんとなくつかめるということに注目したい。   

               

引用箇所:

”かいま見た死後の世界” レイモンド・A・ムーディ・Jr. 

中山 善之訳 評論社 昭和58年


レイモンド博士について: 

バージニア大学、大学院で哲学専攻

1969年 哲学博士号取得、 

年間 ノースキャロライナ東部の大学で教鞭をとる。

1972年 バージニア医学大学に入学。医学博士号を取得。 

1965年 死後の世界の体験談を

聞き、その後、死後の世界体験者に面接。 

特異な分野研究を行い今日に至る。

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