■琵琶湖沖島産 小鮎あら造り
お品書きに「あら造り」という詞を見て、あらをお造りにする?と、不思議に思い、板前さんに尋ねました。
「せごし、をご存じですか? 漁師料理で、せごしを更にダイナミックにしたものです」という説明に、ドキドキしながら注文しました。
「背越し」とは青魚の、骨も身も筒切りにして、魚そのものを味わう調理です。鯵、太刀魚等で、食したことがあります。酢味噌を絡めて、皮すじも骨も噛み砕いて味わいます。
鮎でそれを?
あぁ、きれいに銀色に輝く鮎!
たっぷりの氷に盛られて、涼しげです。隠し包丁を入れて、筒切りにしてあって。
小さい鮎の皮すじに、一筋の滑りもない、丁寧な仕事です。
ガムッ…骨をあわせて噛み砕く。ヒグマのように、虎のように、命まるごと食す気持ちに、なります。
鮎らしい清潔な香気のあと、しなやかな筋肉、骨の強さを、一気に味わう……確かにダイナミックな調理でした。
漁師さんに教わった食べ方です、と板前さんが、微笑みます。
それを、寿司屋の仕事に仕上げた、素敵な一皿でした。(ニッコリ)
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