GITANESの煙が漂う範囲に侵入するべからず。
それとは無関係に・・・。
戸外で作業をしていると、ケンタロ(柴犬・オス)のタダならぬ
吠え声が。
走っている足音もする。
奴は家の者の中で、もっとも占有面積が広い。
フェンスで仕切った敷地内で放し飼いだからだ。
吠えながら走っている。
あっちのほうか。
私「うるさいぞこら!」
ケンタロがしっかり構えて吠え掛かる相手は、70歳ぐらいの
麦藁帽を被った男性と、一緒に散歩中らしい柴犬。
男「こんちは」
私「あ、こんちは。」
男「いっつもここ散歩してるけど、まあ、毎日よく吠えられるわ。」
私「ああ、そう?ごねんねえ。」
男「いやいやあ。」
彼が連れている柴犬は毛並みもツヤツヤ、顔が優しい。
私「この子は、女の子?」
男「そうそう、今3歳。」
飼い主同士が会話を始めたせいか、犬同士も吠えあうのをやめ
ビクビクしながら接近中だった。
私「こらケンタロ、吠えてないで『いらっしゃいませ』ぐらい言わんと、
もう来てくれへんぞ。」
ケンタロ「ガウガウ・・・」
柴女子「ガウガウ・・・」
男「ウチにな、あと2匹犬がおるねん。」
私「柴犬?」
男「いや、コーギー。」
私「ああ、知ってるよ。たまに会う。」
男「あ、そう?あれウチの孫が散歩させてんねん。」
私「ああ、そうかい。」
犬同士はもう鼻が触れるかどうかの距離に近づいたり離れたりしている。
唸るのもやめたらしい。
男「コーギーは両方ともメスでなあ。そんで後からこの柴が我が家へ
やって来たのよ。」
私「へえ。」
ケンタロ「クー・・・」
柴女子「クー・・・」
男「で、メス2匹姉妹のところへ新入りメス1匹だから、ケンカばっかり!」
私「そりゃ、怖いなあ!」
もう犬同士は鼻がくっつく距離で、お互い相手がどんな奴が推測し合っている。
フェンス越しに。
私「この子は、家の中で飼ってんの?」
男「うん、部屋じゃないけど、玄関で。」
私「ああ、そやからキレイなんや。うちのこいつは外が好きで風呂が嫌いだから
いっつもこんな感じで・・・。」
とケンタロを見ると、もう気が済んだのか、方向転換して歩いていってしまった。
って、おいお前
結構あっさりしてるんだなあ。
男「あら、もう気が済んだみたい。」
私「そうみたい。」
柴女子もリードを引っ張り始めた。
男「ほんじゃ。」
私「はいはい。気をつけて。」
もう匂いを嗅ぎあって認識し合った仲になった訳だが、次回の逢瀬にも
またやっぱり激しく吠えるのだろうか。
作業再開が急に面倒になり、アイスコーヒータイムにした。
急ぐ作業でもないし、アイスコーヒーが美味かったのだから
全く問題ないのであった。
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