GITANES嗜好のころよりポケットの膨らみがなくなり
何よりだ。
それとは無関係に・・・。
そろそろ各企業には新人(フレッシャー)が働き始めるシーズンだ。
私が勤める洋服屋にもそういう境遇の人から「どんな格好で会社に行けばいい?」
という類の相談が寄せられることもしばしばある。
それはその会社に直接尋ねるのが手っ取り早いし確実な情報を得られるのだが
まあいろいろ事情があるのだろう。
全て個人の考えだが、そういう業界に30年近くいる人間(私だけど)
からのアドバイスを授けよう。結構まじめな内容なので真に受けてもいいし
でも個人的な考えだからどう捉えるかは自己責任ね。
●スーツ
週に5,6日スーツで仕事するなら、最初から3着揃えること。
え、いきなり「そんな金ない」?
卒業旅行なんかのレベルを落とせばよかったね。
同じスーツを2日連続して着ないこと。だから3着必要。
これを守るとスーツの寿命は確実に延びるし、「あいつは結構お洒落かも」という
好意的なレッテルを貼ってもらえる場合がある。
色は、何はなくとも「濃紺無地」が1着要る。
これは無難だからではない。もっともドレッシーでもっともかっこいいからだ。
あとはチャコールグレーとミディアムグレーか、紺をもう一着でいい。
最低条件は「サイズが合っている」こと。ズボンがきれいに「プレスされている」ように
見えること。
ズボンはパンツハンガーで「逆さに吊るして2日休ませ」れば、シワが少なくなり
折り目も復元しやすい。
上着前釦のいちばん下は留めない。
●シャツ
週に5,6日シャツを着るなら、5,6枚を用意すること。
ここで「どんなシャツを揃えたらいい?」と尋ねる人がいるが、
「いろんな色柄を揃えなければ」と思い込むことこそが誤解。
全部白でいいじゃないか。
「いや、海外では白シャツは特別な日しか着ないらしいから」という情報もあるが
それはその国に行くときに心配しなさい。
日本では基本は白シャツ。そして、何より白シャツはかっこいい。
ちょっと慣れてきたらストライプなどに手を伸ばせばいい。
会社で許されるなら、淡いブルー系のシャツは便利ではある。
カラーは、ネクタイの結び目を自由自在に(大きさや形)できるまでは
レギュラーカラーが便利。まあ、何度も結び直す前提でワイドスプレッドでもいいが。
ボタンダウンシャツにネクタイで「成功している」人をあまり見たことがないので
確固とした信念と意図を持っていないなら止めた方がいい。
また、襟に太い太いステッチが入ったシャツにネクタイを巻くのは
クソダサいのでやめなさい(※個人の感想です)。
●ネクタイ
とりあえず無地。5本あればいい。
ネイビー、ライトグレー、ブルー、ワインなど。
もちろんストライプもいい。小紋もいい。あ、何でもいい。
だって、無地ネイビースーツに白シャツなんだから、そんなに失敗はない。
●ベルト
シンプルなもの。革の黒と茶があればいい。
穴が5個ほど空いているだろうから、その真ん中を使うべし。
●靴
黒内羽根ストレートチップは一足要るだろう。礼装にも使うから。
あとは濃いブラウン。こっちもヒモがいいが、モンクストラップでもいい。
●靴下
固く考えすぎないように。
でも、白ソックスはダメ。ダサいから。
ショートソックスもダメ。ノーソックスは論外。
多色使いも失敗しやすい。あれもダメこれもダメ。
はい、黒や濃紺、ダークグレーの長いヤツがいいです。
●腕時計
新人と言っても飛び込み営業や得意先訪問はあるだろう。
そのときに携帯電話をおもむろに取り出して時間を確認する勇気があればいいのだが、
「その行為は、実は勇気が要ることなのだ」と早期に気づくといいね。
ということで腕時計は、あったほうがいい。
革のベルトがドレッシーだが、金属バンドでも問題はないだろう。
Gショックなんかを腕に巻いていたばっかりに商談の席で大問題になった なんて
話しは聞いたことがないから、それほど心配する必要はないと思うのだが
問題は貴方の上司がどんな人か による。そっちの方がうるさいだろう。
でも、多分新人さんの飛び込み営業マンが200万円ぐらいの腕時計を巻いていたら
ごっつい腹立つからやめるように。それに、セールスの泣き落とし作戦が効きません。
●カバン
リュックでなければなんでもいい。リュックを持つぐらいならランドセルの方がいい。
これで、腕時計を除いて
探せば大体30万円弱ぐらいで揃うだろう。
もちろんこれで全て足りた訳ではない。
名刺入れ 手帳 ペンも必須だし
礼服と黒ネクタイも用意しておくべき。
数か月後にはコートも要る。
デビューって、金がかかるなあ。
頑張れ。
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