GITANESは西洋を代表するタバコという訳ではない。
それとは無関係に・・・。
会社近く、よく利用するコンビニには最近「東洋さん」と
勝手に私が命名した男性が働いている。
本当は「中国さん」と呼びたいのだが、もしかすると「台湾さん」かも
知れないし、まあ東洋には違いなかろうと、この角刈りの男性に
「東洋さん」という心の中での呼び名をつけた次第である。
この「東洋さん」はまた、「10割の男」という異名を持つ。
すでに「東洋さん」も異名ではないかとのご指摘はあるだろうが、
とにかく「10割の男」でもあるのだ。
私は支払いのときに携帯電話をかざして「ID」を使うのだが、
今まで東洋さんに10回以上レジを打ってもらい、それら全ての場面で
「edy」と聞き間違われるのである。この確率から「10割の男」という
異名を獲得した訳だ。
私「IDで。」
東洋「わっかりました!」
レジのディスプレイ「edy」
というやり取りが何度も何度も続く。
発音が聞き取りにくいのだろうなあと、今度はゆっくり
私「アイ・ディー で。」
東洋「わっかりました!」
ディスプレイ「edy」
ここまで読んだ人は「その東洋さんは、多分どんな発音をしても『エディ』と
聞いてしまうんだろう」と考えることだろう。
ところがどっこい、同僚は
「エディーで」とゆっくり発音したのに、毎回毎回
「わっかりました!」と
『ID』を表示されるのだ。つまり10割の確率で逆転しているのだ。
いや、発音云々の問題もあろうが、もうそろそろ顔を見て覚えれば
いいだけの話である。
『あ、この男は毎回毎回面倒なことを言う奴だ!そういえばこいつは
アイディーだ!』って、もうそろそろわかりそうなものなのだ。
今月の初めには
私「あ!い!でぃー! で!」
と殊更ゆっくり丁寧に明瞭に発音したところ、東洋さんは私と初めて視線を
バッチリ合わせて(いつも伏し目がちだったのだが)、ニコッと会心の笑みさえ
浮かべ、「わっっっかりました!!」と軽快に答え
結局「エディ」を表示させた。
嫌がらせなのか。そんなに日本が嫌いなのか。
今日またそのコンビニに行った。
『また、 いやそっちじゃなくてアイディーで。 って言わねば
ならんのか・・・面倒だ・・・』と思いながら、東洋さんに
「IDで・・・」とつぶやいて、
「わっかりました」と、答えた彼がディスプレイに表示させたのは
「ID」だった。
合っているではないか。
なんと、あっけなく10割を切ってしまったのだ。
寂しいではないか、東洋よ。
今、ひとつ楽しみがなくなったような心境なのである。
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