the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 




GITANESを持参しないので身軽だ。
それとは無関係に・・・。


帰宅すると大騒ぎで待ち構える犬。
「おい、早く準備しろ!早く着替えてこい!」
という意味の
「うおう、うおう、うおう!」という唸り声を
上げ続ける、落ち着きのない犬だ。


最大5メートルに伸びるリードをつける。
小型強力懐中電灯、トイレの道具、音楽プレイヤー代わりの
スマートフォンとヘッドフォン、そして冬以外は折れたゴルフの
ドライバーシャフトを持って出発。

ドライバーのシャフトを何に使うのかと疑問に
思う人も多いだろう。稀にすれ違う人もちょっと警戒気味だ。

別に護身のためではない。
細い道のいたるところに張り巡らされたクモの巣を払うためだ。



出発。
家を出て左へ。

大体このあたりの犬の散歩者は、近所を反時計回りで進む。
この流れに乗っておくと、鉢合わせする確率が低いのだ。


黒ラブラドールのクロ(名前は私が勝手につけた)が済むIさん宅
の前を通り過ぎる。
我々の気配を察知してクロが吠える。散歩に行きたいのだろう。


左手の倉庫の壁には自治会の掲示板。
ほとんど毎日どこかの家の葬式情報が掲示されている。
通夜・告別式の情報と会葬御礼の掲示が日替わり状態だ。
こんなに葬式ばかりやっているところを見ると、もうすぐ人類は
滅びてしまうのではないかと危惧してしまう。


その先、左手に雑木林。

リードの5メートル分、犬は林に突入して
なにやら秘密の作業をしている。



ここには今のシーズン紫の訳のわからん花が咲く。
勝手に「ラベンダー畑」と命名。
ついでに、夕方以降は黄色い花が群れとなって咲く。
勝手に「待宵草畑」と命名(待宵草は本当のようだ)。

雑木林について左に曲がる。
ここから先はしばらく街灯もないので懐中電灯が必須。

右手の家のブロック塀の上にはいつも猫が夕涼みしている。
犬の視線からは見えないので、別に騒ぎにはならない。
人間の目線のやや上にいるので、私とはいつも目が合う。
「よう。」と挨拶。猫は声を発せず、口をあけるだけで
挨拶しているつもりになっている様子だ。


しばらくすすみブロック塀が終わるとフェンス。
フェンス越しに真っ赤なバラが頭だけ出している。
もっとも、夜しか通らないので真っ赤なバラは真っ黒だ。

フェンスが終わると草が生い茂る空き地。
左が雑木林、右が草だらけという細い道で
ここだけひんやり涼しい。

この空き地と雑木林にはタヌキが生息。
最近ではイタチも見かける。

懐中電灯で照らしながら進んでいくと、時おり空き地から
雑木林へタヌキが横切ったり、林からイタチが飛び出してくる。
注意しないと、犬と大乱闘が始まってしまう。


しばらく進むと左手は雑木林が終わり某施設。
右手はじめじめ湿った空き地で、今のシーズンは人の背丈を
超える芦が茂る。
正体不明の小動物がウロウロしている。

進む。

空き地。倉庫。ほとんど誰とも出会わない。

亀があちこちに散歩中。意外に足の速い亀ばかりだ。



田んぼ地域に到達。
左に曲がって、水路沿いのあぜ道。

水路にはたまにサギが潜んでおり、その横を通るタイミングで
いきなり羽ばたくので犬がびっくりして身構える。
落ち着け、鳥と戦っても勝ち目はない。


右も左もたんぼ。亀だらけの田んぼだ。

水路にはすばしっこい魚と、でかい鯉がウロウロしている。

けたたましい声でなく鳥があちこちにいるようだが、姿は見えない。


小雨でも降ったりするとこの小道は大小のカエルだらけになり
歩きにくいことこの上ない。
時おり出会う、キャッチャーミットほどのサイズのカエルと犬の
にらみ合いはなかなか見ごたえがあるが、進展がないのですぐ飽きる。


進む。

右手が雑多な畑と倉庫になる。椿がきれいでつつじもキレイで
ひまわりもキレイでユリもキレイな、訳のわからん場所だ。
このあたりから、道の至るところに張られたクモの巣がひどい。
ドライバーシャフトで払いながら進むことになる。

たまに顔にクモの巣がひっかかる。
中には、そのままちょっと押し戻されそうな強度のクモの巣もある。
かなりの強さだ。
それだけで何かの商売ができるような強さなのである。

ただそこで引っかかって遊んでいる場合ではないので、ドライバーシャフト
で払って前進。


左民家。右田んぼになる。
暗い。
近所の犬が吠え始める。


びわの木の太い枝が道に覆いかぶさり、アーチ状になっている。
びわの実が道にいくつも落ちている。きっと不味いのだろう。


進む。


やっと左に我が家。右にお隣の家。
お隣の家は農家。
ちょっとしたスペースには季節の花を栽培している様子。
特にユリがキレイに咲く。
ユリ単体はひっそり上品だが、何本も並んでいるのでけっこう派手である。



左折。我が家の前。
水路には鯉。蛇の抜け殻。
季節にはメダカも泳いでおり、たまに道を
タヌキが散歩している。
関係ないが、タヌキの背中は驚くほど猫背だ。




帰宅。

玄関アプローチにはカエルだらけ。

守宮がうごめく。


ああ、疲れた。









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