例年、姥ヶ平の紅葉を見た後は牛ヶ首まで登りロープウエイ経由、あるいは峰の茶屋跡を経由して下山するところ、今回はさらに南下して南月山を目指します。南月山の周辺でイワインチンの花が見られるためです。この花は、昔10月に乾徳山に登ったときに山頂直下の岩場で見て以来、お目にかかっていません。夏から秋にかけて磐梯山の山頂でも咲いているようですが、南月山のほうが近いので、今回に期待しました。季節的にちょっと遅いのではないかとの不安も抱えて紅葉の稜線を登ります。
途中一輪だけ咲いていたヤマトリカブトの花。
日の出平へ続く稜線の木々も色づき始めています。
振り返ると茶臼岳が正面にそびえます。中腹を登山道がぐるっと巻いている様子が分かります。
茶臼岳の左に目を移すと、はるか彼方に飯豊山が見えていました。朝日岳から続く稜線からでは三本槍岳の影に隠れてしまいますが、日の出平に続く稜線上からは全貌を見ることができます。偶然、荷物を輸送するヘリコプターが写ってました。茶臼岳の北側で荷物を引き上げ、峰の茶屋跡の上空を通過して茶臼岳の南側で荷物を降ろす作業を何度も繰り返していました。
日の出平を過ぎると南月山にかけてはゆるやかな稜線歩きが続きます。茶臼岳同様、火山礫の岩石で覆われています。
周囲をよく見て歩いていたところ、目的のイワインチンの花を見つけました。ほとんどの花が終盤を迎えていましたが、黄色の花も残っていました。
南月山の山頂に到着しました。標高1776m。初めて訪れる山です。ここまで来ると茶臼岳が遠くに見えます。登ってきた南月山山頂の北側は火山礫のなだらかな斜面となっています。
山頂には南月山神社の小さな祠がありました。
山頂付近の斜面には高山植物が生育しています。
ヤマハハコが頑張って咲いています。
イワインチンも数多く見かけました。但し、ほとんどの花が終盤で色が褪せていました。
13時が近くなり周囲の山に雲が湧いてきました。茶臼岳がガスに包まれるのも時間の問題です。急いで駐車場へ向けて下ることにします。
日の出平から急な斜面を下ります。先ほど訪れた姥ヶ平を見下ろします。
牛ヶ首の正面にはゴツゴツとした茶臼岳。
峰の茶屋跡まで戻り、峰の茶屋駐車場へ向けて下ります。朝は雲の中で見えなかった朝日岳を見上げます。
登山道にオヤマリンドウが咲いていました。
峰の茶屋に戻ったのは13時45分。相当なスピードで下ってきたようです。この時間になると茶臼岳は予想通り雲の中でした。那須岳の紅葉の見頃は来週末と予想します。三本槍岳周辺を除けば10月中旬まで楽しめそうです。平日に休暇をとってもう一度訪れてみたいところですが、登山渋滞が予想されるので、、迷い中です(終わり)。