【1/4(土)まで正月休みとさせて頂きます。予約投稿にて】
映画「川っぺりムコリッタ(2022年公開)」を観た。
【解説】「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」の荻上直子監督が2019年に発表したオリジナル長編小説を、自身の脚本・監督で映画化。松山ケンイチ主演、ムロツヨシの共演で、孤独な青年がアパートの住人との交流を通して社会との接点を見つけていく姿を描く。北陸の小さな町にある小さな塩辛工場で働き口を見つけた山田は、社長から紹介された古い安アパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。できるだけ人と関わることなく、ひっそりと生きたいと思っていた山田の静かな日常が、隣の部屋に住む島田が「風呂を貸してほしい」と山田を訪ねてきたことから一変する。山田と島田は、少しずつ友情のようなものが芽生え始め、楽しい日々を送っていた。しかし、山田がこの町にやってきた秘密が、島田に知られてしまい……。主人公・山田役を松山、島田役をムロがそれぞれ演じる。タイトルの「ムコリッタ(牟呼栗多)」は仏教の時間の単位のひとつ(1/30日=48分)を表す仏教用語で、ささやかな幸せなどを意味する。
ムロツヨシ独特の図々しさは実に匠の技である。背中合わせの食と死を介してタイトルにもある「ムコリッタ(牟呼栗多)ささやかな幸せ」にミニマリストも加わる。それぞれの死に対しての受け止め方が登場人物ごとに異なる。「(両親の)ろくでもないは遺伝するのか?」との問いに対して否定をする勤務先社長だが、私だったら「遺伝する」と即答したと思う。そして「だからそうなる確率が高いからそうならないように努力を続けなければならない」と付け加えるだろう。ただその社長の言う「頭使わず手使え」はその通りだと思う。
ラストの葬儀は憧れるスタイルだ。粉骨しなければならないのね?