北海道昆虫同好会ブログ

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ジョウザンシジミ中間型写真集。2024-7-13 ジョウザンシジミ中間型5匹を撮影。

2024-11-24 11:11:46 | ジョウザンシジミ

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ジョウザンシジミ中間型写真集。2024-7-13 ジョウザンシジミ中間型5匹を撮影。

 

2024-7-13(土) 曇り 時々晴れ  25℃

 

 

昨日、ジョウザンシジミ中間型と思われる個体が我が家の庭で羽化し、飛翔中であったのを確認したので、他にも羽化している個体はないかと庭を探索しました。

 

 

午前11時。予想通り、北見市の我が家の庭のエゾキリンソウ群落をジョウザンシジミ5匹が比較的ゆっくり低く飛んでいるのを発見しました。

 

 

新鮮で羽化したてと思われる個体たちで、すぐエゾキリンソウの葉などに止まる。

 

 

 

デジカメを取りに家にもどって、あまり活発に飛び回らない5匹に超接近して激写した。

 

 

 

 

 

普通はジョウザンシジミの超接近撮影の機会は限りなく少ないが今日は5匹ともとても良いモデルになってくれた。

 

 

 

 

腹部などをみると5匹は全てオスのように思われた。

 

 

 

 

 

微風がやってくると乾いたばかりと思われる羽根が風にたなびいている。

 

 

 

 

 

 

 

ときどき陽がさすと羽根を開いて陽光を浴びようとする。

 

 

 

 

 

翅表を見ると期待していた通り美しい中間型の翅表でした。猛暑の夏などの8月に羽化するいわゆる夏型の翅表は普通真っ黒けで、お世辞にも綺麗とは言えないが、これら中間型個体はとても美しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

越冬蛹となり翌年の早春5月に羽化する春型の翅表は全体に青く美しい。しかし、今回2024年7月13日に羽化したこれら5オスの翅表はその中間、すなわち羽根の半分が黒く半分が明るい中間型とでも言うべきもので、とても美しい。私は初めて見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

陽がかげり、微風が少し強まるとすぐに羽根をたたんでしまうので美しいピントの合った写真を撮るのはなかなか大変でした。とは言っても、つい少し前までは36枚撮りフィルムで渾身の一枚としてシャッターを切っていたころとは隔世の感じです。

 

 

 

 

こうしてこの日は2000枚以上のデジカメ写真を撮影しました。なんとか使えそうな写真は今回お示しした 90枚ほどしかありませんでしたが、ジョウザンシジミ中間型の画像記録写真集としてアップしました。

 

 

 

 

 

 

 

今回、おそらくこれらジョウザンシジミは 少なくとも3年にわたって我が家の庭で発生を続けてきたものと思われます。わが家の庭のジョウザンシジミは採集したり標本にすることなく生きている個体の画像記録だけにして自然経過を見て行きたいと思います。

 

 

今回のジョウザンシジミ中間型はこれまで経験したことのない近年の異常気象に伴う異常高温下で、しかも飼育環境ではなく、自然環境下でおそらく初めてこの世に出現したものと思います。おそらく、他の昆虫類や植物などに似たような現象が起きていないかは興味深いところです。

 

 

 

 

さて、来年(2025)もジョウザンシジミ中間型は出るでしょうか ? 。

 

 

        この項 続く。

 

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2024年7月上旬、ジョウザンシジミ中間型。

2024-11-22 14:18:12 | ジョウザンシジミ

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2024年7月上旬、ジョウザンシジミ中間型。

 

 

2024-7-12( 金 )  晴れ  29℃  午後いちじ豪雨

 

 

 

午前11時頃、我が家の玄関先駐車場あたりを低くチラチラ飛ぶ蝶を発見した。

 

 

今どき、こんなサイズのシジミチョウが飛ぶとはいったい何者だろう?。とりあえず居間からデジカメを持ってきて撮影を試みることにした。なかなか止まらなかったがやがて庭の撒水用ホースに止まったり敷石上に止まったところを慎重に接近し撮影。

あれー、こいつはジョウザンシジミではないか。おそらく、わが家の庭で今年の春に発生したジョウザンシジミたちが交尾産卵して、その一部が羽化してきたものと思われます。

 

おそらく我が家の庭で発生したものと思われた。

 

 

 

裏面はオレンジ紋が明るくて春型のパターンではない。かといって北見市で夏型が発生するのは普通8月なので時期的には中間型とでもいうべきだろうか。

 

 

 

オクエゾサイシンの葉に止まったり、ラベンダーで一瞬ストローを伸ばしたりしているがとにかく目まぐるしく飛び回る。 

そのうち陽がかげるとやや飛び方が落ち着いてきてエゾキリンソウの群落で羽根を休め始めたので激写。

やがて羽根を開く瞬間があり、それを見てドッキリ。翅表は春型のように明るい青ではなく、夏型みたいな真っ黒でもない。外側半分が暗青色調、内側半分やや広い面積が青といったいわば春型と夏型の中間みたいな美しい色調で、こんなジョウザンシジミは私は初めて見た。

 

 

やがて再び陽がさすとぱっと飛び立ちそのまま庭のどこかへ消えてしまった。

 

 

    この項、続く。

 

 

 

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ジョウザンシジミ1 化(春型) とそれ以降

2024-11-18 21:27:59 | ジョウザンシジミ

 

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ジョウザンシジミ1 化(春型) とそれ以降

 

 

北海道においてはジョウザンシジミは普通、春型のみの出現産地が多い。

 

 

一方、産地や発生時期、または高温の続いた年などには2化(夏型)が見られるのが一般的で、2化は個体数は少なくやや大型で翅表は強い黒化傾向を示し時には真っ黒けになります。

 

ジョウザンシジミは飼育環境化では年4化までは容易に出せるが2化以降の羽化個体は全てが

翅表真っ黒個体になります。

 

 

私は長年、好きでジョウザンシジミの飼育を行ってきたが連続飼育では年4化くらいまでは容易に飼育可能です。各飼育ごとに一定数の越冬蛹ができ、秋にできる蛹は越冬蛹になりやすい。

 

かっては物珍しさや興味本位でたくさんの2化以降の飼育品の展翅標本を作ったがすぐに飽きてしまい、越冬蛹を出来るだけたくさん作って美しい春型個体を見るのが飼育の主な目的になっていました。

 

 

我が家の庭には自然繁殖や人工的繁殖で多数のエゾキリンンソウ群落があり、そのためジョウザンシジミはいくらでも飼育できる環境にあります。

 

           続く

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ブータン 南部国境プンツォリンのルンタと艶やかなツマベニチョウ。

2024-11-06 10:30:35 | Bhutan

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ブータン 南部国境プンツォリンのルンタと艶やかなツマベニチョウ。

 

 

 

ブータンでは国民の75%がチベット仏教を信じており、これがブータンの国教とされています。そのためブータンを旅行するといたるところにチベット仏教の気配を強く感じます。街の近くでとりわけ目に付くのが川や谷あいにびっしりとかかっているルンタという布。

 

 

 

 

洗濯したおしめを干しているわけではありません。れっきとした宗教的祈祷布で、多くは色あせていますがよく見ると五色あって経文がぎっしりと書かれています。五色は自然界の5要素を意味しており 青は空、白は雲、赤は火、緑は水、黄色は大地を表します。 

 

 

 

 

 

この旗がハタハタと風にたなびくことで、お経を読むのと同じ功徳に授かれるといい、ただマニ車を回すだけでお経を唱えると同じ功徳があるという、チベット仏教独特の省エネ仮想読経思想に由来するものだと感じます。

 

 

 

 

 

 

さらに、ルンタがハタハタと風にたなびくと有難いチベット仏教の教えが風にのって遠くまで伝わって行くとも考えられているようです。

 

 

 

超仏教国ブータンでは、仏教の教えが強く浸透し、殺生を極端に嫌います。大きな象にも小さなアリにも命があって輪廻転生思想により来世では自分はアリに生まれ変わっているかもしれないからだというわけです。しかし家畜などのお肉は大好きなので、何かたくみな説明があるのかもしれません。

 

 

 

私はチベット仏教にはあまり興味はなく自然、特にブータンの蝶類に強い興味があったわけで、当初手当たり次第に蝶を採集する私たちを見て、ガイドやブータンの人たちは明らかに眉をひそめているのを感じました。

 

 

 

現在、私の手元には当時採集した多数のブータン産蝶類の標本がありますが、その後しばらくしてブータン国内で採集した生物標本は蝶も含めて国外持ち出しを禁止する法律ができています。従って、私のブログに登場するブータン 産蝶類標本はそういった法律制定以前のものであることを、あらかじめお断りしておきます。その様な気配をしばしば感じたため、1990年代から、私はブータン では生態写真撮影や手のひら写真がなんとなく増えていたのでした。

 

 

 

 

川にかかるルンタの旗があまり目につかなくなった頃、色々な蝶が現れてきました。

 

 

 

 

 

川に沿ってツーンっ、ツーンと大きくつんのめる様に飛んでいるツマベニチョウはプンツオリン郊外では稀ではありません。これらは日本産とあまり変わったところはなく原名亜種 Hebomoia glaucippe glaucippe に含まれるのでしょう。

 

 

 

 

メスシロキチョウ Ixias pyrene  familiaris のオスも、生きている個体は展翅標本と異なりみずみずしく美しい。この個体は翅表の黄色調がやや明るい。

 

 

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