北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

ツルコケモモの花に吸蜜する根室半島のカラフトルリシジミ。

2021-09-22 01:39:00 | カラフトルリシジミ

ツルコケモモの花に吸蜜する根室半島のカラフトルリシジミ。

 

20XX-7-17 (金)  晴れ  強風

 

 

 

根室半島のカラフトルリシジミの主たる食草はコケモモやガンコウランではなくツルコケモモであることが現地同好者たちの詳細な調査で知られており、吸蜜植物としてもツルコケモモの花が最も好まれているように見える。

 

 

 

しかしツルコケモモの花は蜜量が少ないのだろうか、吸蜜時間がとても短い上、ツルコケモモの花におおいかぶさる植物をかき分けて素早くデジカメを挿入し蝶へ接近しなければならず、その時の草の動きや振動ですぐ蝶が飛んでしまうためなかなかシャッターチャンスが得られない。 

それでも、せっせと撮影したがいまいちの写真ばかりでおまけに強い太陽光でしらっちゃけた写真ばかりでイヤになる。

 

 

 

えんえんとカラフトルリシジミを追いかけ回したが、結局たいした写真は撮れず、午後3時過ぎには松の木陰になって日があたらない場所が多くなり気温もどんどん下がってきた。

 

 

 

 

やがて常に10頭ほどは視界に見えていたカラフトルリシジミたちは、いつのまにか全部消えてしまい見えなくなった。

 

 

たまたま目にとまった1 頭は風に乗って舞い上がり、7-8mもの高い松の梢に止まってそのまま静止していた。こんなところで夜を越す個体もいるのかも知れない。

 

 

高層湿原のコキマダラセセリ♂。 エゾイソツツジの葉に静止していた。

 

 

         この項、続く。

 

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モウセンゴケに捕らえられたカラフトルリシジミ

2021-09-19 10:10:41 | カラフトルリシジミ

モウセンゴケに捕らえられたカラフトルリシジミ

 

北海道、根室半島の高層湿原ではミズゴケ、ツルコケモモのあるところ、決まって

モウセンゴケ Drosera  rotundifolia が見られます。

 

 

モウセンゴケはウツボカズラ、ムシトリスミレなどとならんで有名な食虫植物の一種です。

 

 

 

 

ここではツルコケモモに吸蜜にきたとおぼしきカラフトルリシジミが捕まっていました。

 

 

ここのカラフトルリシジミにとっては密猟者(ニンゲン)に匹敵する天敵かも知れません。

 

 

 

モウセンゴケとはいいますがコケではなくれっきとした種子植物。

 

 

 

葉の表面から虫を呼び寄せる甘い香りのするねばねば粘液をだし、それにくついてしまった小昆虫を包み込んで消化吸収します。

 

 

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ワタスゲにストローを伸ばすカラフトルリシジミ

2021-09-17 20:12:13 | カラフトルリシジミ

ワタスゲにストローを伸ばすカラフトルリシジミ

 

 

 

根室半島の高層湿原ではカラフトルリシジミが最も好む吸蜜植物はピンク色のツルコケモモの小さな花です。

 

 

 

しかし、ツルコケモモは地表近くにあり、普通そのうえを種々の草類が覆うので、カメラで接近しにくく、花は小さく蜜量も少ないため、すぐ飛び立つので撮影は困難をきわめます。

 

 

 

いっぽう、ワタスゲにストローを伸ばすカラフトルリシジミは多く、常識的にワタスゲで吸蜜しているとは考えにくい。

 

恐らく、朝露で湿ったワタスゲから吸水しているのでしょうか。

 

 

ツルコケモモの吸蜜とは異なり、しばらくはストローを伸ばしているので撮影は比較的容易でした。

 

 

 

 

この項、続く。

 

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根室半島のカラフトルリシジミ  その弐

2021-09-13 21:14:44 | カラフトルリシジミ

根室半島のカラフトルリシジミ  その弐

 

 

 

2004-7-25(日) 晴れ

 

 

ここでの撮影は、なかなか難しくなってきたので別のポイントへ移動した。このポイントはやや広い赤エゾマツの樹林のなかで林床が高層湿原風になっている場所だ。

 

 

しかし、盛期は過ぎたようでここのカラフトルリシジミ汚損個体多く、さらに敏捷で気温も上がってきたのでなかなか撮影出来ない。なんとか新鮮個体をさがし、それらをせっせと追いかけ回して撮影することができた。このポイントでは15頭ほどのカラフトルリシジミが飛んでいた。林道わきの草花にも数頭がちらちら飛んでいた。

 

 

 

♂表面。

 

 

♀裏面。

 

 

 

 

エゾイソツツジにとまった♂表面。

 

 

♂裏面。

 

 

 

 

シダの葉にとまった♀表面。

 

エゾイソツツジにとまった♀裏面。

 

 

 

 

 

このあと、以前に海岸付近でカラフトルリシジミを5-6頭みたという場所へ行くが、そこの高層湿原は雑草の侵入と乾燥ですでに消えてしまいギボウシが咲いているだけであった。

 

 

 

 

 

根室半島のカラフトルリシジミ生息地のアカエゾマツの林の中に奇跡的に点在する高層湿原は、近年、乾燥化の傾向があり、そこへスゲなどの侵入で、ツルコケモモ、コケモモ、ガンコウラン、エゾイソツツジ、ワタスゲなどが侵入植物に覆われて消えてゆく気配がうかがえる。

 

 

 

 

高層湿原が消えるとカラフトルリシジミは消える。本当にカラフトルリシジミを守りたいのなら、周辺の開発行為や、そこに接して道路をつくることなどによる湿原乾燥化や雑草の侵入を防ぐ手だてが必要です。

 

 

 

 

 

単に採集禁止にしたり密猟者を警察に通報するのみではカラフトルリシジミが消えてゆくのを防ぐことはできないと思います。

 

 

 

     この項、続く。

 

 

 

 

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根室半島のカラフトルリシジミ  その壱

2021-09-10 22:31:03 | カラフトルリシジミ

根室半島のカラフトルリシジミ  その壱

 

2004-7-25(日) 晴れ

 

 

 

朝4時に北見市を出発。友人と3名で根室半島のカラフトルリシジミを撮影に出かけた。私、個人的には蝶も釣りもこんなに朝早く出かけることは決してないのだが友人たちはこれが普通なので眠たいけれど仕方がない。

 

 

 

 

 

そうして3時間のドライブで、朝日がまぶしい根室半島の高層湿原に入った。最初に入ったのは、とても狭い発生地でアカエゾマツとワタスゲの多いこの高層湿原は 200×300mほどの広さしかない。

 

カラフトルリシジミはとても小さいのですぐ見失う。この画面に写っているカラフトルリシジミはおわかりになるでしょうか。

 

 

7時すぎ、ちらちら7-8頭が朝日を浴びて飛びはじめた。まだ飛翔はさほど活発ではなく、止まったところをせっせとデジカメ撮影。

 

 

ややすれた個体が多かったが新鮮な♂♀を選んで撮影した。これはコケモモ上のカラフトルリシジミ♀。

 

 

 

時間が経ち午前8時をすぎる頃には飛翔はとても活発になり、そうなると意外と敏感で撮影がむずかしくなってきた。

エゾイソツツジの葉にとまる♂。

 

 

 

この狭い発生地には、ざっと20頭ほどのカラフトルリシジミが見られた。

 

 

         好んでアカエゾマツの枝にとまる♂たち。                      

 

              この項、続く。

 

 

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