北海道昆虫同好会ブログ

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新参者のメスグロヒョウモンと在来種ミドリヒョウモン

2021-02-11 14:58:48 | メスグロヒョウモン
新参者のメスグロヒョウモンと在来種ミドリヒョウモン



2017-7-23 (日) 曇り 22℃




ヨツバヒヨドリバナに吸蜜するメスグロヒョウモンといった光景は、かってオホーツクでは見たことがなかった。



というよりメスグロヒョウモン自体がきわめて少ないチョウ、稀種中の稀種であった。



近年、地球温暖化の影響だろうかいくつもの所謂南方系のチョウたちが日本列島を北上している。





今から25年ほど前、北見市でメスグロヒョウモン♀を見たときは目をむいて心底驚いた。




オホーツクではとても珍しいチョウだったので、採卵飼育して多数の標本を得た。






真剣にオホーツク固有の亜種かと思って全国各地からメスグロヒョウモンを送ってもらい比較検討など行った。 



当時は 温暖化に伴い本州方面からチョウが北上しつつあるといった発想は、まったくなかったのです。


今では、ヒョウモンチョウ類の最普通種のミドリヒョウモンを越えるほど個体数が増加、メスグロヒョウモンは文字通り、どんどん増えつつあります。



新参者のメスグロヒョウモンと在来種ミドリヒョウモンとの力関係がどうなってゆくのか、今後注意深く見守ってゆこうと思います。



多数のメスグロヒョウモンがみられる林道で、ミドリヒョウモンのペアが交尾していました。 負けるな、ミドリヒョウモン。



















オホーツクでは最普通種であったカラフトヒョウモンがいつのまにか消えて かっては珍しいチョウであったホソバヒョウモンばかりになったのに最近気づき始めたばかりです。


普通種ミドリヒョウモンと 新参者のメスグロヒョウモンとの関係に注目してゆく必要がありそうです。



ちなみに、オホーツクでは稀ではなく見られていたクモガタヒョウモンもいつのまにか消えてしまって久しい。



近年、身近であったチョウが、気がついたらいつのまにかいなくなって突然、役立たず代表の カンキョーショーなどがしゃしゃり出てきて 採集禁止だの 種の指定だの 泥縄の保護活動などが話題になるが 生態系の本質を考え直すよい時期かもしれません。






ついでみたいですが、こんなのも交尾中でした。






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