「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「敵ながら天晴!」

2013年08月27日 | ニュース・世相

                      

一人のプロ野球選手が引退を表明した。
「好きで始めた野球が、プロになった瞬間仕事に変わった。一度も楽しんだことはない。仕事として19年間やってきたことが誇り」
と語るのは、ヤクルト一筋に精進し続けて、このたび引退を表明した宮本慎也選手。

プロ野球は親父の代から広島カープ一筋のファンとしては、ヤクルトの選手を話題にするのは本意ではない。
が、どういうわけか、敵ながら気にかかる選手であった。
早い話が好きになれない選手なのである。ならば嫌いか、そうとも言い切れない。

もし宮本選手がカープにいてくれたら、これほど力強い味方はないと絶賛したであろう。
つまり、ヤクルトと言う敵方にいるから好きになれなかっただけである。
試合のウイークポイントで彼が出てくると、何かをやらかしそうで実に嫌らしい、しかも怖い存在であったように思う。
何度も痛い目に合わされた。

そして、なんかしら人を束ね、徒党を組んで相手にぶつかる魔術師みたいな雰囲気を持っているように思って見て来た。
19年の現役。体力的な限界を感じて、自らの申し入れで引退という道を選んだ。
プロ野球からまた一人、参考になる人物が消えて行く。
ただ彼の場合は、間違いなく指導者として球界に復帰するであろうことは目に見えている。

そんな彼をして「・・・ ・・・最近は楽しむと言う選手もいるが、一度も楽しんだことはない。仕事として19年間やってきたことが誇り」と言わしめるあたり、勝負の世界に生きる者の哀感と、ユニフォームを脱ぐ安堵感がにじみ出ている。
現役として、それが仕事として野球をやっている以上、楽しんでばかりいられようか。まさに本音であろう。

WBC優勝チームのキャプテンも勤めた信頼のある男が、指導者となって返ってきたとき、プロ野球がもっと面白くなるのかな。

コメント (2)
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