18回目を数える、宇野千代記念「もみじ茶会」
近づく冬を前に、紅葉を愛でる会や、伝統を受け継ぐ会、あるいは地域おこしや町おこしなどなど、各地で盛りだくさんのイベントが開かれている。
そんな折、お天道様も気持ちよく協力して、小春日和の陽光を投げかけてくれればよさそうなものを、なかなかそうはさせない。
季節をちゃんと踏まえて、震え上がりそうな時雨を降らせ、お祭り気分をしぼませたりする。〇〇心と秋の空、変わりやすいのも困ったものだ。特に今年は秋が短かっただけに、秋の名残のお祭りは各地で賑わうはずなのに。
そんな変わりやすいお天気は、一日違いで明暗を分けたりする。
昨日開かれた、岩国出身の作家「宇野千代」生家の「もみじ茶会」。日中の5時間で、およそ800人が訪れた。
それも、お茶会とくれば和服の正装をした美女多数。カメラをどっちに向けようか、迷うほどの素敵なお召し物揃い。ならばお召しになっているご婦人は如何?とお尋ねあるか。
そりゃぁもう、お召し物とぴったし合ったお方もそこかしこ。お若い頃に会ってみたかった・・・という方も少なくない。かくのごとく、和服でもみじ鑑賞とくれば、小春日和は欠かせない。写真の通り、影が映るほどの絶好のお日和に恵まれた。
ところが、一夜明けた今日は、朝からあいにくの冷たい時雨。
11月半ば、花の日曜日。各地のイベントは目白押しというのに、主催者にはお気の毒な天気である。
そうは言いながら、約束もあって、クルマで20数キロの山あいの集落のお祭りへ。ほかならぬ野菜の朝市の買い出しという目的もあって。
およそ600世帯で人口1300人くらいの、決して大きくない集落。そのうちのおよそ100人が「町おこしクラブ」の会員として、今日のお祭りを盛り上げている、という実行委員長さんの話であった。
取れたて野菜はもちろん、ぜんざい・おこわクリごはん・お餅・うどん・そば・コーヒー・フライドポテト・雑貨コーナーetc
何でもありのテントが並ぶ。メインイベントは大量の餅まきということだった。残念ながら、冷たい時雨の中を1時間半も待てなくて途中で引き上げた。
餅まきに加われなかった心残りはあるが、テントの下で売声高く人を呼ぶ笑顔には、なにか感動をおぼえた。
街中ではない、あっちに一軒、こっちに一軒点在するだだっ広い集落で、人と人のつながり、助け合い、ちょっとしたやる気。そんなものをうまく結集すればこんな楽しいイベントが出来ることに、実行委員長の力量がうかがえた。
いい午前中を過ごした。
ちなみに「目白押し」とは、メジロが木の枝にとまるとき、押し合うように沢山並んでとまることからきている。
つまり、錦帯橋でも、玖珂町でも、美川も美和もお祭りだらけ。なんでこんな日に限って、雨を降らすのか、天へ一喝!!