イトスイセンが芽を伸ばして マンリョウの実が色づいて
幸いなことに、温暖なこの地方にはまだ「木枯らし1号」らしきものもやってきていない。
もちろん初雪の便りもない。それより、紅葉が最後の美しさを見せているという話題の方が多い。
本格的な冬はもう少し先か?と思っていたら、庭の片隅では確かな冬支度が進んでいるのが見える。
毎年春に咲く「イトスイセン」の、針のように細い緑の新芽が、意外に力強く背丈を伸ばしている。
その向こうには、葉っぱを青々と茂らせる「マンリョウ」の裾のほうから、もぶれついた実が色づきを見せ始めている。
季節をたがえず、冬支度に入っている。
そういえばつい先日、今年初めての暖房用灯油を買いに行った。18リットルポリ缶3個をクルマのトランクに。
5000円札の樋口一葉さんだけでは足りずに、書生を何人かつけ足すほどの出費となる。
アイタタッ!とは思っても、寒さばかりはじっと我慢もしていられない。風邪でも引いたらもっと厄介なことになる。
そんなこた~百も承知。だが、それにしても暖房費って安くないなー。この冬いったいどのくらい使うのだろう。
元気のいいお父さんに連れられて、すでに2回スキー場に行った孫兄ちゃんとカー君兄弟。明日も行くという。
こちらは単なる冬支度ではなく、本格的シーズン入りに向けて早くもトレーニング開始ということらしい。
一度出向くだけで、高速代にガソリンや食費、それにリフト券など、大変な物入りだと思うが、全国大会を目指すからにはこれも致し方のないことか。
お父さんのふところが寒くなる冬支度は気の毒に思うが、さてさてどうしたものだろう。
そして今日は11月22日。「いいふうふの日」だそうな。
どんなに仲良しのいい夫婦でも、公称されるいい夫婦の日は1年に1日しか訪れないことになっている。
まあいい、1年に何日あろうとなかろうと、それなりにそれなりのいい時間を共有できたらそれで充分ではないか。
願望とも自慢とも不満ともつかぬ曖昧さでこの話は終わりにしよう。
せっかくの11月22日。夫婦間の氷河期に向かう冬支度は避けて通りましょうや、ご同輩。