「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「あれから5年」

2013年11月10日 | 家族・孫話

あれから丸5年という歳月が流れた。
頭の中では今もって、介護病棟のベッドで、息子が来るのを静かに待っているおふくろの姿がある。

未練がましく遠い昔を偲んでいる・・・、などという感情ではない。
なのに、ひ弱なコスモスが初冬の風に頼りなく揺れるのを見ると、5年前のあの時が鮮明によみがえる。
11月10日。100歳7か月を生きた母の祥月命日。

正直なところ、普段は忘れていることの方が多い。
新しいご飯を炊いたとき、真っ先にお鉢様を上げるとき、ローソクに灯をともし、お線香をくゆらすと思い出すくらいの、罰当たりと言われればそうかもしれないねーと反論はしない。
その程度しかしてやれない母への思いではあるが、今日この日ばかりは、朝からちゃんと冥福を祈る気持ちが何よりも優先していたことを自慢したい。というのもやはり変かな~。

心に引っかかるのは「あの時もう少しなんとか・・・」などと帰らぬ時を想ってしまうことである。
今盛んに言われている「緩和ケア」とか「傾聴」という言葉を耳にするとき、どうしても悔いが残る思いがする。
もっと聴いてやればよかった。もっともっと耳を傾け、同じ境地に立ってあいづちを打ってやればよかった。

などと繰り言並べても仕方がないが、せめて今日は、そんな思いに浸るのも許されるのかな、と思っている。
来年はちゃんとした七回忌法要を営むことになる。何かしら心落ち着かない今日一日。   合掌

 

コメント (4)
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