正月はいつもの通り、娘一家と息子一家合計9人が里帰りしてくる。
普段は二人きりの静かというか、ひっそりというか、慎ましやかに淡々と時間が過ぎていく我が家。
そんなところへ一挙に9人がやってくれば、ひっちゃかめっちゃか、上を下への大騒動。喧噪も食料補給も半端ではない。
もっとも、その喧噪やお年玉という大枚の?出費も、半ば嬉しい覚悟で迎え入れるのではあるが。
二家族が揃うのは3日ということで、そんな喧噪に巻き込まれない元旦に初詣に出掛けた。
お天気は最高、風もなく穏やかこの上なし。予想通り氏神様の拝殿前は長蛇の列。地元のホテルによる甘酒の接待を受け、一歩また一歩前進。
それほど待つことなくさっさとお詣り出来るのも有り難いには違いないが、ものは考えようで、新年を絶好のお天気で迎え、初詣客で賑わう神社やお寺を眺めるのは、ある意味心地いい光景ではある。世の中何かにつけて不景気な話が優先される。せめて正月三が日が晴天で、賑わいを見せると、ホッとした気持ちにさせられる。
濡れ手に粟の一攫千金を夢見た投資は見事にハズレ。また地道に生活する日常が始まるわけだが、これが普通で当たり前のことだと思えば腹も立たない。
それより、世界の為政者たちが、ヘタな駆け引きを辞めて、誠意ある本音でぶつかり合うことで、気持ちの安らぐ安穏な世界になることを氏神様に祈って柏手を打ったが果たしてどうなるんだろう。望みの大きい割にお賽銭が少ないと笑われるかもしれない。でもそんな世界が本当に実現するのなら、孫達への落し玉を大きく上回る大枚のお賽銭を上げることもやぶさかではないのだが。兎に角、穏やかな佳い一年になることを、ひたすら神頼みである。