午後6時10分。小山の上に顔を出したオレンジ色の満月 午後7時20分。絵に描いたような黄金色の満月
夕方、いつも通り放課後児童教室に孫君を迎えに行く。帰り道の小さな峠を越えて海岸線に出ると、目の前に大きな大きな真ん丸月が顔を出す。その月はまだまだ出初めで、海面からすこし上がった位置にあり、なにかしらはにかんだようなグレーっぽい白い色をしている。
家に帰りついてしばらくして見たら、窓の向こうの小高い雑木林をかすめるように浮かんでいた。
その色はグレーも白っぽさも卒業して、これから中天を目指す決意を示す如く、萌えるようなオレンジ色に変わっていた。
まさに睦月の満月。寒そうではあるが、こうして色を変えながら中天に昇ると、見事な黄金色に落ち着き、ゆっくり位置を変えながら、分け隔てなく地上に月あかりを届ける。ついつい ♬ 月がとっても青いから~ ♪ などと口ずさんでみたくなる。
まん丸満月には、季節や月に応じた色んな呼び方がある。
仲秋の名月とか、スーパームーンなどは、言うまでもなく諸兄のご記憶に新しいところである。
では、この真冬の1月の満月はアメリカ式に言う「ウルフムーン」だそうである。
「冬に食料が無く遠吠えする狼にちなんでいる」とある。
ならば近いところで12月の満月は「コールドムーン」寒い時期のお月さま。これは何とも味気ない気がしないでもない。
ちなみに、11月はビーバーが巣作りにいそしむ季節なので「ビーバームーン」。ついでに、2月は雪の多い季節だから「スノームーン」と
呼ぶそうな。やはりそこは、我が国の面積の25倍もある広大なアメリカである。呼び方も大雑把と言えなくもない。
今度は、もっと情緒豊かであろう「和名」により月別の満月の呼び方を、チャンスを見つけて調べてみたい。