何事にも始まりがあればいつかは終わりが来る。その逆説で、終わりがあればいつも始まりがある、とは限らない。
一旦終わりを告げると、そのまま消滅する場合が多い。但し、JRの電車などでは終着駅は始発駅となる。
その終わり方が偶然であろうと、必然であろうと、突然であろうとゆっくりであろうと、いつかは必ず訪れる終わりと別れ。
いつかは別れが来ることを心のどこかに潜ませていたことは確かだ。それが現実になった。これまで何も考えないほど単細胞でもない。
252字から600字程度の、エッセイや意見・提言を書いて新聞社に投稿する。採用されたら、私たち独自の1年間の作品集に掲載される。
2006年1月に発足した、「岩国エッセイサロン」という名の短文を書く同好会。
小生は、発足1年後の2007年1月にサロンの門を叩き、仲間に加えてもらった。
先ずはリーダーのお人柄、懐の深さに脱帽。褒めて褒めて褒めあげられた。
当初は、あれこれ一生懸命書いて、新聞に掲載されるのを喜び、仲間から評価されるのを密かに喜んでいた。
月例会の資料や、自分が書きためた作品は、キングファイル8冊に及んだ。たとえ駄文であろうと、取るに足らない拙文であろうと、膨大な資料がたまった。
そんな折、リーダーのツルの一声で、14年に及んだ岩国エッセイサロンを休止することとなった。
リーダーの体調管理もあり、何より情熱の減退という大義名分で「終わりにしよう」と申し出られたら、引き留める理由もないし、リーダーの意に沿うのが我々の取るべき懸命な方法であったと思っている。
14年間、集い集ってきた同好会が 間もなく最後の日を迎えるのは淋しい。だからといってリーダーに再度の旗振り役をお願いする気にはなれない。
多くは語らないが、リーダーの胸の内が想像できるから。
ただただこの期に及んでは、毎月の膨大な資料づくりから解放され、悠々自適、奥様との水入らずを愉しんで欲しい、と心から願っている。
お疲れさま。そして有り難う。