ふるさとの川も4m近くの増水で川岸は流木やゴミの山
台風14号襲来前後から降った大雨以来、初めてカミさんの里を訪ねることになった。
今は町中の介護付き有料老人ホームに住んでいる義兄が、ふるさとの家に所用を思い出したことで、アッシー君として突然出かけることになった。
すでに台風や大雨のことを忘れかけていた。自分の家のテラス屋根が強風に煽られて、波板取り替え工事をする羽目になった被災者というのに。喉元を過ぎたら熱さをすぐに忘れてしまう能天気。
クルマを降りて先ず目に入ったのが、一段と清らかに流れる錦川支流の爽やかさとせせらぎである。
徐々に目を移すと、なんじゃこりゃ?狭い川の両岸の高い位置に折り重なる流木や竹、芥,枯れ草などの堆積物。目測で、現在の水面からかれこれ4mほどの高さまで増水した濁流が押し寄せた跡がまざまざと残されている。
もう少し長い雨だったら、あと1.5m増水していたら、里の家は流されていたかも知れない。そんな恐怖が背筋を寒くする。
孫達に水遊びをさせる穏やかな流れに降りる階段の7分目のところを、濁流が襲った形跡がはっきりと見える。それでも辛うじて集落の水害を今回は免れた。
ここでマッタケが取れたんよね~、あそこに栗林があって栗拾いに汗を流したよね~などと遠い昔を偲ぶ絶好の場所に立っても、それら全てが遠い遠い昔話になってしまう空しさ。
今流行の「いいいじゅー」に乗っかって、ふる里町おこしでもやってみるといいのだろうが、なんせこちらも、なんやかやと手当を必要とする身。医療の手の届きにくい場所はNGである。
抗うことの出来ない天変地異。出来ることなら避けて通りたい。なにを頼りにするか。神仏のご加護かはたまた地球を冷却する人知か。