国立病院機構岩国医療センター
多くの人が今日から仕事始めだったようで、窓から見える国道は昨日までののんびり感を一掃、渋滞の車列がお気の毒に見えた。
毎日サンデーの身ではあるが、今日ばかりは早くから一つの行動予定を立てていた。ごく親しくして頂いている2級先輩の入院お見舞いである。
入院患者と血縁でない者は面会できないという、コロナ感染対策時の対応が今も続いていると勝手に信じ切って、見舞いに行きたい気持ちを抑えて我慢していた。入院しているご当人も「見舞いに来させては気の毒」との思いやりから、見舞いOKをはっきり言わなかったということが判明。晴れてお邪魔した。整形外科系の入院なので特に食事制限はないのだろうとか、自分の経験も踏まえて少し思いを巡らせた。
色々考えた挙句、病院一階にあるカフェで熱いコーヒーと、少しのスイーツを買って、見晴らしのいい9階のロビーで待ち合わせた。
すでに40日を超える長期入院で美味しいコーヒーと縁遠くなっていたようで、香りも味も大変喜んでもらった。エッ!この程度のことでそれほど喜ばれたらこちらが恥ずかしくなる。そんな思いもあったが話はいっぱいした。というか先輩の話を聞き役に徹した。それを一番喜ばれたのかもしれない。
食事の話、特に味付けが薄いこと。術後の痛さ、トイレの話など、年相応の共通した話題がある。色々ぶちまけてもらったり「そりゃぁちょっと我がままじゃ」とかしばしジョークも交えた大笑いで帰った。そしたらついさっき「今日は有難う、人心地着いた」という感謝の電話をわざわざ頂いた。
この電話にはこちらが感動した。ちょっとした心遣い、たとえそれがちっちゃなことであっても、心の琴線に触れる一大事もあることを教えられた。
能登半島を中心とする地震や津波、羽田空港の事故など、気持ちが重くなる一大事が続く中で迎えた令和6年だが、個人的には何となくいい方向なのかななどと感じている。先輩の退院後の健康、私自身の病との闘いなど、向こう1年を「やっぱり健康イチバン」だけは共通の目標と相成った。