季節は大寒のど真ん中。寒さのピークともいえる季節の中にも、ほころび始めた梅の風情の向こう側に、真っ赤に燃える野生の南天があったり熟したピラカンサの実が風に揺れている。
振り向くと、同じ梅の木の向こうに生き残りの白菜と伸び盛りのスナップエンドウとグリンピースが青々と我が世の春を謳っている。
大した景色でもない隣接の荒れ地だが、ちょっと目を凝らしてみると、色んな色を組み合わせたり重ねたりしてそれぞれの季節を謳歌しているようだ。
草や木や花の生命力に自分の命を重ね合わせて、寒さにも暑さにも打ちひしがれない、ついでに病にも押し潰されない気力だけは持ちたいと思う。気力が萎えなければ体力はそこそこ付いてきてくれそうだ。
私より遅く誕生日を迎える同級生に「オイ、俺は82才になったぞ~」と少し自慢げに電話して、また一緒に元気にいこうや~と、まだ経験のない82才の人生を元気に歩んでいく約束をしておいた。