「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「収穫を待つ」

2008年12月16日 | 季節の移ろい・出来事
4月の終わりから5月にかけて植えられた、岩国特産のレンコン。
孫の手のひらくらいの小さな葉っぱが、お行儀よく一列に並んで「前へならえっ」をしていたと思ったら、梅雨の雨と太陽の恵みを受けて、孫の傘になるほど葉っぱは大きく成長した。その力強い茎には、タニシが色鮮やかなピンクの卵を産み付けた。

そして最盛期の葉っぱをいただいて、陰干しして、名物岩国寿司の下敷きにする話もさせていただいた。その葉っぱも、太陽の栄養をしっかり根っこに蓄え、地中に横たわるレンコンを完全な大人に成長させた。それで葉っぱの役割はおわり、見事に枯れた葉っぱが「刀折れ、矢尽きた」感じでハス田を覆っている。

昔は一家総出で、枯れた葉っぱを取り除き、ひと鍬ひと鍬表面の土を横によけて、最終的には「貝かき」という小さい道具の手作業で、レンコン一本一本ていねいに掘りあげたものである。
その様子を見るたびに、負け惜しみではないが「ハス田のない家に生まれてよかったなー…」と子供心に思った記憶がある。

レンコン栽培は、植え付けから収穫まで1年周期で繰り返される。幼い芽を出してから、幾度となく襲う風雨に耐えて成長。そして静かに枯れていく……。その根っこには、来年の植え付けようの種ハスが育っている。 人間の一生と似た感じがする。

青々と茂っていた葉っぱが、時季をみて枯れていくところに命(生命)の尊さが秘められているのだという。
お仏壇には、枯れない造花を飾っては何の意味もない。生きた花をお供えし、その花が自然に枯れていくところに生命の神秘が宿る……だから多くなくていいから、生きた花をお供えするのがいいのですよ……と、36歳になる独身の住職さんから教えられた。

収穫を待つレンコンの枯れた葉っぱから、生命の神秘にまで話が飛躍してはちょっとねー。それもこれも、49日法要を前にした気持ちの散漫をお笑い下され。

      ( 写真:枯れた葉っぱに覆い尽くされたハス田 )



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4 コメント

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はす (takeko)
2008-12-17 03:11:39
何もかも知らずに口にしてる武子、恥ずかしいよ。この年になって賢ちゃんから色々と教えてもらってる身ありがとうね。もうお母さんの49日が来るのよね。長男が1歳半の時(もう35才になろうとしてる)母がなくなり49日を早めてしてもらった事を思い出します。
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冬枯れ (matsu)
2008-12-17 21:43:45
冬枯れは来春の芽吹きを宿しているんですね。

こういうのを輪廻と言うんでしょうか。keiさんに笑
われそうですね。

秋田ではハス田は見られません。寒冷地では育たないのでしょう。

でもスーパーではレンコンが売られています。先日、
水煮を買ってきました。きんぴらにするためです。

長い間泥の中に居たレンコンなのに真っ白で歯ざわりもサクサク、自然の妙ですね。

当地の冬枯れは間もなく真っ白な銀世界に変わります。
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takeko bussellさん (yattaro-)
2008-12-17 22:55:32
ただ頭に浮かぶことを書いているだけなので、参考になるかどうかは分かりませんが、武ちゃんに喜んでもらえればこの上ないですよ。
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一皮むけば…matsuさん (yattaro-)
2008-12-17 23:04:19
寒冷地では、今この一番大事な収穫時に、田んぼが凍ったり凍みたりしては、レンコンが台無しですね。そう言う意味では、そちらは少し無理があるかも知れませんね。

レンコンのきんぴら、いいですねー。それにカブや山芋のスライスを混ぜたレンコン三杯酢は格別です。

レンコンってそうですね、泥にまみれて真っ黒いのに、一皮剥いて上げると見事な真っ白い肌を見せますね。matsuさんの言われるとおり、自然の妙ですね。
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