「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「親しき仲にも……」

2008年05月30日 | つれづれ噺
我が家のFAX付き電話機もかなり古くなった。店頭にはコンパクトだが、掛けてきた相手を表示したりするディスプレーはかなり大きくなった最新鋭の機種が幾つも並んでいる。ええのがあるんじゃねーと指をくえて帰った。

この発達した便利な機器に頼りすぎて、人間本来のモラルをどこかに置き去りにしてはいないか不安になることがある。

アメリカの16代大統領「エイブラハム・リンカーン」は奴隷制度の廃止などの業績で知られているが、数多くの教訓も残している。それらのほとんどが現代社会にも通用する格言となって今も引き継がれている。

その中の一つ「会って直談するのが悪感情を一掃するのに最上の方法である」と説いている。奴隷制度をめぐる対立から起きた南北戦争のさなか、お互いが非難し合う中で、直接顔を合わせた上で話し合いを行えば感情のもつれもほどけるのではないか、と言いたかったのだろう。

世の中全体が、めまぐるしいまでに早く動く現代では、様々な簡便方法があるのをいいことに、実際に相手方の前に出て顔を見ながら話をする・意見を述べる・要望を聞いてもらう、当然相手の言い分も聞くという一連の作業を省略しすぎていないか気に掛かる。

要件が相手に伝わるだけで事足りる場合はそれも良し。更に1分1秒を争う緊急事態ならそれもよしとする。しかし、そのようなことは通常の生活の中で度々あるものではないだろう。ましてや人間には感情がある。機械的に無機質に、簡単・便利な方法を取りすぎると、間違いなくどこかで感情の行き違いが生じ、対立の芽が吹くことを肝に銘じなければならない。

あえて言うなら、電話やFAXだけで事足りるのか、相手の顔を見ながら話をすることで円満にことが運ぶのか、常に冷静に見極めなければならない
。その判断基準は「誠意」以外の何物でもない。

かく言う私が真っ先に、便利さを優先して誠意を後回しにしそうである。心しなければ。まだまだ先のある人生を楽しむ上で「親しき仲にも礼儀あり」とやかましく言っていた♪あなたの、あなたの形見の言葉、守れたためしさえないけど……♪
オット、母はまだ生きていたんだ。「吾亦紅」はちょっと早すぎたか!
     (写真:見るに忍びない我が家のロートル電話機)
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2 コメント

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親しくない場合 (ロードスター)
2008-05-31 07:06:57
親しい仲でも礼儀が必要。いわんや親しくない場合です。近い距離、電話やFAXだけで用を済ましてはいけません。このごろ誠意はどこへいったのでしょう。
そんな感じの出来事、よくありますね。
ところでブログを解説して1ヶ月、毎日のテーマ探しいかがですか? 
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ロードスターさん (打ち明け話:yattaro-)
2008-05-31 13:57:16
イヤー、もう1ヶ月たちましたねー。
2週目に入った頃、「ブログ始めたのは失敗だったか」と不安になりました。
ユーモアとウイットのセンスに欠ける我が身をなじったりもしました。が、単なる執念深さで、投げ出したりはしませんでした。
隣の芝生を青く感じるばかりではなく、たまには、自分の芝生の青さに目を向けることで辛うじて続いています。
鵜の目鷹の目のテーマ探し、永遠の課題です。
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