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昨日はパートの終わった午後、急いで車で出かけた。
そして、40分ほど走り、カーナビの指示で宿を探すがなかなか見つからない。
妻が携帯で姉妹に問い合わせてようやく宿を見つけ駐車場に入った。
狭い門をくぐり、飛び石を渡ると懐かしいような玄関口が目に飛び込んできた。
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軒先には見覚えのあるような古い看板、民具、そして藁が下がっている。
さすがに左書きの「イネコキミノル式 親王号」の看板は見たことの無い年代の私です。
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木製の「唐箕」にそして、雨具の「蓑」も懐かしい。
お、「唐箕」の上には臼で籾すりに使った「両杵」が横たえられていますよ。
もちろん新しい道具は現代のもので車の屋根の雪掻き道具などですが。
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後で紹介しますが、懐かしい昭和の品々が並ぶ廊下を通り抜けて指定の部屋に入ります。
炬燵が真ん中にある部屋の片隅には木製の大火鉢。そしてその上には「自在カギ」が下がっている。
「自在カギ」なんて知らない世代も多いかもしれないなー。
火に掛けた鍋や鉄瓶を火から遠ざけたり近づけたりする道具です。
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障子戸を開くと、雪の中庭の手前になんと露天風呂。
各室に付いている内湯は全てこんな露天風呂なのです。
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こんな風な位置関係です。
炬燵のテーブルの上にはこの地で言うところの「おっつき」の酒が朱塗りのマスで置いて有る。
「おっつき」はチェックインして旅装を解き、風呂に入る、又は食事になる前の一杯の酒です。
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でも、レトロばかりでは無い、洒落た構造の部屋。
寝室は天井の低いロフトタイプで落ち着いた雰囲気なのです。
(続く)