友との突然の別れ(その2)
彼は中学校を卒業すると、川崎市の自動車修理工場に就職。
厳父の整備士資格を取るまでは帰って来るなと言う言葉を守り、あまり学業が得意では無かったと言うのに、
自宅に帰りたい一心からか、二種類の整備士資格を取って、帰宅を果たしたばかりだった。
帰宅して、再就職をしたのだが、その会社には偶然にも私の高校の仲の良い友人も勤めていた。
会社で二人とも喜び合い、長岡祭りには私を入れて三人で飲もうと言う約束が出来た。
そんなときに突然起きた出来事だった。
連絡が有ったその日のうちに、我が家とその家との中間あたりの信濃川河畔で彼のオートバイが発見されて、
事故は確実となった。
両親の「お前が行くと、あの子を思い出すから、行くな」と言われ、晴れぬ気持ちを持ち続けていた。
3日、いや4日後だったかかれは下流の越路橋辺りで見つかった。
彼を見つけたのは一緒に飲む約束をしていた友達だった。
(続く)