秘湯とも呼ばれることもある「栃尾又」温泉。
栃尾又温泉は「上の湯」と「下の湯」の二か所。外に内湯もあります。
これは冬期間、「上の湯」に行く際雪を避けていく廊下。
この廊下の横は、番号札の付いた部屋が続く。自炊客の名残です。
味のある「下の湯」長い廊下、階段を通り「佐梨川」のほとりにあります。
湯治(その1)
日曜、祭日休日も無く働き続ける無雪期の雪国魚沼。そんな繰り返しの年月の中、財布にも時間にも少しの余裕のある人の楽しみが、冬の湯治だったようだ。
もっとも、無雪期の疲れをいやす目的ばかりではなく、まさに痛めた体を癒す治療としての意味合いもあったようだが。
この辺り、魚沼で使われた湯治場は有名な栃尾又、そして石打の上野の湯が交通の便も比較的によくて使われることが多かったようだ。
栃尾又には義母とその妹である滝沢種苗のご夫妻の湯治にお邪魔して、何年か冬に同行した。御存じでしょうが栃尾又温泉の源泉は上の湯と下の湯がある。昔は混浴だったが、時代を反映し二つの源泉の湯は時間で男女別に割り当てられている。(昭和56年に湯治中の父を訪れた際は混浴だった)
男女混浴などと言うと、今の若い人たちは驚くかもしれない。でも、色気も枯れたような年配者は誰に気兼ねすることもなく、平気で栃尾又と言えばそんなものだと思っていたようだ。
(続く)