久々の出番を与えられた我が家の家宝のケヤキ製の大臼。
娘たちの家族二家族が到着する前に、一人でようやくの思いで引っ張り出した。
明治二十五年の銘が刻まれています。
言い伝えによると、川向こうの集落の旦那様の屋敷に生えていたケヤキから作られたという。
なんでも、いくつかの兄弟臼が出来上がり祖母はどの家にあるかまで知っていた。
一人ではひっくり返してしまってある臼を起こすだけでも力を振り絞る必要がある。
暮れの餅搗きに、昔は家族がそれぞれ友達を呼んで大変な人数になった。
暮れの30日に搗くのが通例でしたから、年末で食事作りも大変な中で喜ばれたものでした。
雨の一日でしたから、いつもはトラクターが入っている車庫の中で搗きます。
たっぷり使ったヨモギは2、3日前に山の畑周りで摘んできた新鮮で柔らかな物でした。
あんこ餅、きな粉餅、雑煮餅と準備しました。
暮れ、年末だと大根おろしをたっぷり使うのですが今は大根は旬ではない。
上の娘は、子供たちがヨモギの香りを嫌うのではないかと心配していた。
その心配も杞憂におわり、幼い孫たちも食べること、食べること。食べ過ぎに心配したほど。
さて、もち米を蒸かすのに使った古い釜土は水害で役に立たなくなり廃棄。
キッチンのガスコンロを使い心配しつつ蒸かしましたが、見事に成功。
食べる前に「頂きますの前にジーちゃんが歌うから協力すること」宣言し合いの手を求める。
歌はなんと「ビギンのがんばれ節」です。「若輩者ではありますが~ひとこと言わせてもらいます」
「ジーちゃんが頑張れよ~頑張れよ」と歌ったら次に「頑張れよ頑張れよ」ってね。
と言いつつ歌い出したが、なんと歌うジーさんよりも聴く孫たちがてれちゃって不成功。残念。