三十代半ばにして世を去った作家がいる 19歳での作家デビュー 若くしての結婚 離婚 鷺沢萠(さぎさわ めぐむ)
真摯に自分のルーツと向き合い 逃げることがなかった・・・
けれど常に{死}を見ていたのだろうか
この作者自身を振り返りつつ綴られた物語にドン度焼きなる食べ物が出てくる 日本のお好み焼きにも似た素朴な食べ物である
面白く思ったのは 我が家にも父が作ってくれた焼きだこなるおやつがある
溶いた小麦粉に卵を割り入れ さっと混ぜて焼き 砂糖醤油につけて食べるのだ
どの家にも伝わる味はあるのだなと
著者の振り返る 推察する どんど焼きへの考察は悲しい
彼女は寂しさと哀しさ 孤独感と罪悪感を絶えず抱え続けていたのだろうか
もし近くにいたら できたら 言ってあげたかったと思う
人間どうしようもない事こそ多いのだと
あがいて苦しんでいる最中でも笑えるのも人間なのだと
真面目に 読んでほしい本です