夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「百年(ももとせ)には満たずして・・・」

2015-06-16 23:56:02 | 自作の小説
風光る頃 その娘は生まれた 
女ばかり続いた四人目で 割と自由に育った

器量をうたわれた長女は 親同士が決めた相手と素直に結婚

その長女によく似て器量よしの四女は 早くから縁談も持ち込まれたが

働いてみたいと電話の交換手になった


人も愛した
しかし相手には妻子がいた


男は逃げよう 何処か別の土地で暮らそうと誘う


娘は 最初 男に妻子がいることなど知らなかった


独身と偽り近づいてきた男

その嘘が娘には許せなかった

ましてや逃げるなど まっぴらだ


男への想いよりも 正しく生きたい気持ちが勝った



母親が始めた床屋を 未婚の娘三人が手伝って 店は繁盛する



客の中に負傷して退役した元軍人の教師がいた

想像する軍人らしくない穏やかな物腰


ある日 女ばかりの店と見て 暴れこんだ男たちがいる


ちょうど客でいた その教師が ずいと男たちの前に出た

大きな体がさらに大きく見える

気迫が違うのだ


一人の男の腕を軽く押さえた


さほど力を入れたとも見えないのにー


男たちは腰砕けになり 駆け付けた警官に取り押さえられた



ー優しいだけの男性(ひと)ではないのだ・・・



戦地でのことは語らないけれど


好きと言われたわけではない


洋画好きの娘に付き合って そう映画など観そうにも見えないのに一緒に映画館へ


いつか そんなふうに二人は逢うようになった


娘といて楽しいのかもわからない


結婚したのだから 何か言われたのだろう

その言葉を女は思い出せず 首をかしげる




夫婦に子供はできなかった

金婚式を過ぎた頃に夫は死に


遺された妻は 陽気な未亡人とばかりに暫くは旅行もし



それから月日は流れ・・・・・高齢者用マンションで暮らすようになり


「気分が悪いー」
救急車が到着するまでに 眠るようにー死んだ



96歳になった翌月だった


大往生といえるだろう


入院して誰かに世話をかけるでなく


百歳まで生きて市から お金もらおうかーなんて明るく冗談を言っていた


けれど

あと四年 百歳までは生きられなかった


とうにこの世を去った すぐ上の姉は言っていた

ーちゃんは しゃんしゃん者やから


別な姉はーきれいやけー



96歳には見えなかった
もっとずっと若く見えた
その死に顔も



大正 昭和 平成と生きて


生きるのに飽きたかのように 軽やかにこの世を去っていった


ー5月生まれは賢い 幸せになる


自分が5月生まれだからか 自画自賛するよに言っていた





アルバムには古い写真がある

黒紋付きの夫と日本髪の花嫁

細面の日本人形のような美しい花嫁の横で 緊張気味の眉の濃い男


半世紀 無事に連れ添って



迎えに来た夫は言っただろうか
「もう充分 生きたやなか・・」



そして少しはねっ返りなところもある妻は 言ったかもしれない

「せっかちやね おとうさん 市から百歳のお金 もらおうと思ってたのにー」






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少し前 父の姉が亡くなりました

追悼の代わりに 

いえ 自分の気持ちに整理をつけるためにー
伯母の思い出に捧げます

明るい声でころころ笑って 台所に立つと楽しげにいっぱいの料理を作ってくれて
編み機で編んだサマーセーターを送ってくれたり

よく珍しいお菓子を送ってくれました



そして伯母は 膝が悪くて歩きにくいからと 従姉妹に私へ届けるお菓子の手配を頼んでくれていたそうです

その期間限定の珍しいお菓子は 来月届く予定なのだとか

人を喜ばせるのが とても好きな伯母でした



同じAB型の血液型で 弟の娘ということでか
かわいがってもらいました






三つ指ついての妻には・・・なれなひ・・・・・

2015-06-16 22:26:47 | 子供のこと身辺雑記
ささやかなれど田んぼのことでJAに相談あり

担当の方が不在で 後から電話してくださるとのこと

で田んぼのことなので担当さんは 主人に電話したらしい

とっころが! 主人は自分はわからないーと答えたとかで 担当さんから私に連絡が入りました

えっと~~~^^; ただ担当さんに会える都合の良い日時を まずは伝えたらよかったんだけど


で主人の都合を聞いてから 再び担当さんに電話して

決まった日時を主人に伝えたら

不安そうに「俺が一人で行くの」

「勿論 大事なことだから私も一緒に行くわよ」

主人「あ 来てくれるんや」

と迷子が迎えにきた親に会ったかのような表情


いったい 幾つだ あんたは  



ーややこしかったらー売ってしもたらいいんとちゃうかーとも言う主人

確か 定年になったら 農業やりたいーって言いませんでしたっけ

大丈夫かしらん この人は・笑


私は ちょっと下がって夫の後をついて歩くような妻になりたかったのだけどな
おっとり笑って


でもおっとり笑っていたら 人生の船で遭難しそうです
私 カナヅチだしね^^;

最終回を迎えるドラマも増えてきました

2015-06-16 10:15:53 | テレビ番組
視聴率が悪いーと言われてましたが そんなにひどくなかったし そこそこ面白かったと思うのが「戦う!書店ガール」
原作は北村亜紀(渡辺麻友)の結婚式から始まりますが
ドラマは最終回で亜紀の結婚式でした
西岡理子(稲森いずみ)が書店経営を始めるのも原作からの変更部分

でも原作で理子は 子供の頃から馴染んだ地域に密着したお客さんのことをよく理解している本屋さんが閉店してしまうことを とても残念がっていました
いつかは自分の理想とするお客さんにやさしい本屋さんを始めてもおかしくはありません

そんな理子を手伝いにやってくる亜紀

いい終わり方だったと思います
終わりであり始まりでもある

本好きの私には書店が出てくるだけでも 楽しかったです



昨日は「ようこそ、わが家へ」
池井戸潤著の原作から主人公は父親の倉田太一(寺尾聡)から 長男の健太(相場雅紀)に変えてありました

原作では健太が仕返しにちょっと悪いことをするのですが そこは原作にない登場人物である沢尻エリカさん演じる女性がしたこととなっていました

すっきりと終ったかと思ったら

また倉田家の玄関前が荒らされていて 黒い人影がー^^;

さて今度のいやがらせの「名無し」さんは誰なんだ?!




ほかに観ているドラマは「美女と男子」 「かぶき者 慶次」「ワイルド・ヒーローズ」「ヤメゴク」「ドS刑事」
どんな終わり方をしてくれるのか 最終回が楽しみです