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前回の記事はこちらから。
ユンボク=ムン・グニョンさんが実は女だという事、なかなかばれないもんなんですねぇ。
まぁ、誰も、そこに女性が居るとは思ってもみない・・・てことだからなんでしょうが
ユンボクは色んな事で問題を起こします。
ホンド=パク・シニャン氏が上の方々に目を付けられてる関係上、彼の弟子という立場を取ってるユンボクも、何かにつけて妨害されたりするんです。
そんなユンボクをからかいつつも庇ったり助けたりと、ホンドは師匠と言うより、保護者のような感じで傍にいます。同時に、良きライバルでもあるようです。
ユンボクが女性だと知らない妓女のチョンヒャン=ムン・チェウォンさんは、ユンボクに想いを寄せます。
でも、彼女は妓生。有力者に身請けされる事になってしまいます。その時、最後の一日をユンボクと過ごしたいと願うのですが、それは叶う事じゃありません。
ユンボク自身も、彼女の事を思っているように話していましたが、あれは、どーいった感情なんでしょうね。
ずーっと男として育ってきたから、女性を愛しく思う感情もあったのでしょうか。
チョンヒャンは、心ならずも、身請けされて行くのです。
彼女たちのシーンは、とても綺麗でしたねぇ・・・
そんな時、正祖が自分の肖像画”御真(オジン)”を書く事を発表します。
御真を書くという事は”御真画師”という名称を与えられ、とても名誉な事なのです。
そして選抜試験に見事ホンドとユンボクコンビが勝ち、絵師として選ばれます。
当時王様の肖像画”御真”と言うのは、単なる絵ではなく、王と同じ権威がありました。だから、一般の肖像画とは違う書き方と言う物があったようです。
まず、顔に刻々と変化する感情があってはならない。
そして、手は見せず、袖の中に隠してあります。それは、儒教国家であっ朝鮮では、手を重ね合わす姿勢が礼にかなうとされてるからです。
それから、左右対称に書かれています。これは、士農工商、高貴卑賤、何者にも公平に恩恵を授けるという事だそうです。
毛の一本一本も写し取ると言う全身写照を行うけれども、あざ、シミ、傷跡、ほくろ等は書いてはいけない習慣だそーで・・・。
正祖は、御真を書く事で、何かを変えようとしてるようです。だから、本来、絵師が書いている間、その周りに大臣達が控えて遺漏が無いかチェックすると言う体制をとるのが決まりとなってたようなんです。
正祖は、まず、絵師と自分以外の全ての者たちを下がらせました。そして、絵が完成するまで公開はしないと宣言したのです。
前述したように、”御真”のそれまでの定義が語られたってことは、それに反する事をしようとしてるな・・・と思いましたね
案の定、正祖は、少し斜めに向いた自分の姿を書くよう言いました。
表情も、無表情なものではなく、少し微笑んだような柔らかい顔を見せます。
そして、絵が出来上がったとき、ユンボクが
「忘れてました。」
と書き足したのが、正祖の左眉にあるほくろでした。
これは、それまでの慣習に反する画期的な、言い換えれば、言語道断な絵なんですね。
それを見た大臣をはじめとする者たちの反発が、目に見えるようです。
正祖が、これによっていったい何を変えようとしているのでしょう。
楽しみです。
御真を完成させると、ホンドの権力が増すと考えた上司達は、どーにかして邪魔をしようと絵の具を変色させ、使えないようにしてしまいます。
でも、その時、ユンボクの兄ヨンボクがユンボクの為に作った赤の絵の具を使う事で、どーにか間に合わせる事が出来たのです。
ただ、絵の具を作る事は、危険な事だったようで・・・
薬品を混ぜ合わせる過程で、有毒ガスの様なものが発生するみたいで、短時間に大量に製作する事は、なかなか困難だったようです。
でも、ヨンボクは、ひたすら、愛する”弟”の為に作り上げます。
それによって、彼の身体は毒に蝕まれてしまいます。幻覚が起こり、めまい、ふらつき・・・という症状が現れはじめます。
そして、とうとう、ユンボクが女性としての姿で現れる幻覚を見、作業の足場から転落
はっきりとは予告でも見せてませんでしたが、お亡くなりになったようで・・・
ヨンボクは、ユンボクを女性として心から愛していました。ユンボクの為に・・・と自分を犠牲にする事を厭いませんでした。
ユンボクとしてみれば、兄として愛していたのでしょうが・・・。
ヨンボクの想いが切なかったですねぇ
ホンドは、単に兄弟と言うより深い愛情で繋がっている二人を見て、複雑な感情が芽生えてきているようでした。
そして、初めて、ユンボクが女性じゃないかと、疑うのです。
ユンボクの影が”女性”だったんですねぇ
見える姿じゃなく、それらを排除した”影”で、もしかしたら・・・と思ったようですが、まだ疑いに過ぎません。
お風呂に行く時、ユンボクが胸にいつも巻いてる帯を落としまして。それを拾ったホンドが、何も知らずに紐として、或いは身体を洗う手ぬぐい代わりに使うのが笑えましたよ
いよいよ物語りは佳境に入ってきました