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シャネルおばあさんが死にました。
海外に行こうとしていたジュナは、空港で警察に止められてしまいました。
容疑者とされているのかと思ったら、この時は参考人としての事情聴取ということでした。
シャネルおばあさんが、最期に会ったのが、ジュナだと思われたからです。そして、一番事情を知っていると思われたからです。
ジュナは大きなショックを受けました。
信じられませんでした。
彼がシャネルおばあさんと親しくなったのは、お互いが寂しい者同士だったからです。シャネルおばあさんもそう言ってました。寂しい者は寂しい者が分かる・・・と。
シャネルおばあさんは、いつも薬を持ち歩いていました。死ぬための薬を。
夫が死に、息子がアメリカに行ってしまった後、うつ病になってしまったそうです。その薬をずっとためていたんだとか。
それだけの量を飲めば死ねると分かっているけど、飲む自信が無いと言いました。
「死ぬ自信はおろか、飲む自信も無いの。持ち歩くのは度胸の無さを忘れずにいるためよ。必要なら貸してあげるわ。」
その時、お互いが似ていると思ったのでしょう。分かり合えると。
実は、シャネルおばあさんの息子はとっくに帰国していて、ソウルにすんでいたのです。
古い知り合いから住所を聞き出したシャネルおばあさん。
これから会いに行くと、ジュナに話しました。口にはしなかったけど、一人で行くのが怖かったのかもしれません。ジュナが送って行くと言うと、断りませんでした。
息子の家に向かったシャネルおばあさんは、30分も経たずに、待っているジュナのところに戻って来ました。
明るい笑顔を見せながら、今週末、一緒に食事をする約束をしたと言いました。孫も大きくなっていたと。
帰りの車の中で、シャネルおばあさんは興奮したように息子のこと、孫のことを話し続けていたのを思い出したジュナ。あれは、必死に悲しみを堪えていたのだと、この時初めて知りました。
息子との間に何があったのかとジュナが聞くと、
「私からは言えません。母親というのは、そういうものです。」
とだけ刑事は言いました。
ヘジャは、母からシャネルおばあさんが訪ねて来たと聞き、すぐにモーテルに訪ねて行きました。
ところが、既に引き払っていて、行き先は分からないと言われたのです。
不安が募りました。
本名も分からない老女を探してくれと言われても、警察も困りました。
でもね、ある日、ニュースで知ったのです。シャネルおばあさんが死んだと。
自殺の可能性があると、TVでは伝えていました。
ショックでした。自分に会いに来たということは、何か話があったに違いないとヘジャは思いました。
止められたかもしれないのにと、ヘジャは自分を責めました。
食事もとらないで落ち込んでいるヘジャに、母が食事を持って来ました。
死とはこういうものなの?と、ヘジャが呟きました。
「むなしいわ。昨日まで話をして体温が感じられたのに、存在しなかったかのように夢を見ていたかのように・・・。私も死んだら・・・。」
母は、ヘジャを抱き締めました。
自分より先に逝ってしまうかもしれない娘をしっかりと抱き締めました。
ジュナが逮捕されました。
事情聴取に素直に応じていたジュナが、証言を終えて帰ろうとしたとき、突然、情報が入ったのです。
シャネルおばあさんは、最近入った生命保険の受取人をジュナにしていたのです。
保険金目当ての殺人の疑いが出てきたと言うのです。
一旦、そういう報道がされてしまうと、世間は一気にジュナの敵となります。
ホンポ館でジュナを気に入っていた老人たちも、口々に非難しました。
でも、一人のおばあさんが、ジュナにどれだけ優しく親切にしてもらったかを忘れて!・・・と、激怒。
「人間というのは恨みを忘れても恩を忘れてはいけない!」
この言葉、今、全世界の人に言いたい言葉だと思いましたよ、私。
ヘジャも、この事を知りました。
ジュナには誰もいない、自分しか味方になるものはいないとヘジャは飛び出しました。
警察に駆け込みましたが、受け付けて貰えません。
それでも、何とかしないと・・・と、ヘジャは動きました。止めてもダメだと悟った両親は、ヘジャと一緒に担当の警察署に赴きました。
ジュナは、取り調べにはきちんと応じていました。
問われた事には隠さず答え、自分に不利になることですら、答えて、一切の自己弁護をしませんし、黙秘権を行使することもありませんでした。
刑事も、その理由が分かりません。
ヘジャが警察署の玄関先で担当刑事と押し問答しているとき、ジュナの味方がたくさんやって来ました。
皆、ホンポ館でジュナに関わった老人たちでした。
ジュナは無実だ、釈放しろと書いたプラカードを掲げて。静かに警察署の前に立ったのです。
ヒョンジュとサンウン、そしてヘジャの兄が付き添っていました。
刑事にも、ジュナと彼らの関わりが分かりました。
そこに、シャネルおばあさんが最後に投函した手紙が届いたのです。ジュナ宛でした。
自殺することを、謝っていました。
ジュナの疑いは晴れました。
シャネルおばあさんのお葬式が執り行われました。
ところが、喪主が現れません。
係りの人は、ジュナに喪章を渡しました。ジュナは3日間、喪主を努めたのです。
息子が現れたのは、出棺の時でした。
ヘジャは、ぼんやりと座るジュナに言いました。
「むなしいわね、70年以上生きてきて、いろんな経験をしてきた筈。でも残ったのは写真だけ。私は自分が大切なの。こんな老いぼれにはもう将来の期待もないし公開しても意味が無いわ。あなたも自分を自分の人生をいとおしく思ってほしい。」
ジュナは泣きました。
シャネルおばあさんの人生が悲しいのか、自分の人生が哀れなのか・・・。
ヘジャは、うどんをおごって・・・と、ジュナを訪ねて行きました。
どこに行こうとしてたの?と聞くと、ロシアだとジュナ。
オーロラを見に行くつもりだったと。
ヘジャが憎くないの?と聞いたヘジャ。
僕にとっては恋しい存在です・・・と、ジュナ。
僕の人生を思って、心から泣いてくれたのは、ヘジャが初めてでした・・・と。
ジュナは祝福されない存在としてこの世に生まれた自分が嫌でたまらなかったのです。
そんな自分のことを心から思って泣いてくれたからと言いました。
行きなさい・・・と、ヘジャ。
そして戻って来たら、どれ程泣いたか話して聞かせてと。
ところが、ジュナ、ロシアには行けませんでした。
一難去ってまた一難。
キム・ヒウォンがシャネルおばあさんの保険金を狙って、ジュナを拉致したのです。
受け取っていないと言っても、信じません。
なにせ、キム・ヒウォンはその時、やくざに借金の返済を要求されてて、自分の命が危ない状況だったのです。
まぁねぇ、キム・ヒウォンssi(役名も同じなんです)、どちらかと言うと、悪役することが多いのに、今回は珍しく善良な役なのかな?と思ってたんですが。やっぱりねって感じ。
ジュナやぁ~っ!!!