まったり まぎぃ

愉快な仲間たちの事、日常生活で思う事、好きな事あれこれ。

『眩しくて(原題)』9話まで

2019-07-23 22:35:48 | 韓国ドラマのエトセトラ

レビュー一覧は、こちらから。

 

シャネルおばあさんが死にました。

海外に行こうとしていたジュナは、空港で警察に止められてしまいました。

容疑者とされているのかと思ったら、この時は参考人としての事情聴取ということでした。

シャネルおばあさんが、最期に会ったのが、ジュナだと思われたからです。そして、一番事情を知っていると思われたからです。

 

ジュナは大きなショックを受けました。

信じられませんでした。

彼がシャネルおばあさんと親しくなったのは、お互いが寂しい者同士だったからです。シャネルおばあさんもそう言ってました。寂しい者は寂しい者が分かる・・・と。

シャネルおばあさんは、いつも薬を持ち歩いていました。死ぬための薬を。

夫が死に、息子がアメリカに行ってしまった後、うつ病になってしまったそうです。その薬をずっとためていたんだとか。

それだけの量を飲めば死ねると分かっているけど、飲む自信が無いと言いました。

「死ぬ自信はおろか、飲む自信も無いの。持ち歩くのは度胸の無さを忘れずにいるためよ。必要なら貸してあげるわ。」

その時、お互いが似ていると思ったのでしょう。分かり合えると。

 

実は、シャネルおばあさんの息子はとっくに帰国していて、ソウルにすんでいたのです。

古い知り合いから住所を聞き出したシャネルおばあさん。

これから会いに行くと、ジュナに話しました。口にはしなかったけど、一人で行くのが怖かったのかもしれません。ジュナが送って行くと言うと、断りませんでした。

 

息子の家に向かったシャネルおばあさんは、30分も経たずに、待っているジュナのところに戻って来ました。

明るい笑顔を見せながら、今週末、一緒に食事をする約束をしたと言いました。孫も大きくなっていたと。

帰りの車の中で、シャネルおばあさんは興奮したように息子のこと、孫のことを話し続けていたのを思い出したジュナ。あれは、必死に悲しみを堪えていたのだと、この時初めて知りました。

息子との間に何があったのかとジュナが聞くと、

「私からは言えません。母親というのは、そういうものです。」

とだけ刑事は言いました。

 

ヘジャは、母からシャネルおばあさんが訪ねて来たと聞き、すぐにモーテルに訪ねて行きました。

ところが、既に引き払っていて、行き先は分からないと言われたのです。

不安が募りました。

本名も分からない老女を探してくれと言われても、警察も困りました。

でもね、ある日、ニュースで知ったのです。シャネルおばあさんが死んだと。

自殺の可能性があると、TVでは伝えていました。

ショックでした。自分に会いに来たということは、何か話があったに違いないとヘジャは思いました。

止められたかもしれないのにと、ヘジャは自分を責めました。

 

食事もとらないで落ち込んでいるヘジャに、母が食事を持って来ました。

死とはこういうものなの?と、ヘジャが呟きました。

「むなしいわ。昨日まで話をして体温が感じられたのに、存在しなかったかのように夢を見ていたかのように・・・。私も死んだら・・・。」

母は、ヘジャを抱き締めました。

自分より先に逝ってしまうかもしれない娘をしっかりと抱き締めました。

 

ジュナが逮捕されました。

事情聴取に素直に応じていたジュナが、証言を終えて帰ろうとしたとき、突然、情報が入ったのです。

シャネルおばあさんは、最近入った生命保険の受取人をジュナにしていたのです。

保険金目当ての殺人の疑いが出てきたと言うのです。

 

一旦、そういう報道がされてしまうと、世間は一気にジュナの敵となります。

ホンポ館でジュナを気に入っていた老人たちも、口々に非難しました。

でも、一人のおばあさんが、ジュナにどれだけ優しく親切にしてもらったかを忘れて!・・・と、激怒。

「人間というのは恨みを忘れても恩を忘れてはいけない!」

この言葉、今、全世界の人に言いたい言葉だと思いましたよ、私。

 

ヘジャも、この事を知りました。

ジュナには誰もいない、自分しか味方になるものはいないとヘジャは飛び出しました。

警察に駆け込みましたが、受け付けて貰えません。

それでも、何とかしないと・・・と、ヘジャは動きました。止めてもダメだと悟った両親は、ヘジャと一緒に担当の警察署に赴きました。

 

ジュナは、取り調べにはきちんと応じていました。

問われた事には隠さず答え、自分に不利になることですら、答えて、一切の自己弁護をしませんし、黙秘権を行使することもありませんでした。

刑事も、その理由が分かりません。

 

ヘジャが警察署の玄関先で担当刑事と押し問答しているとき、ジュナの味方がたくさんやって来ました。

皆、ホンポ館でジュナに関わった老人たちでした。

ジュナは無実だ、釈放しろと書いたプラカードを掲げて。静かに警察署の前に立ったのです。

ヒョンジュとサンウン、そしてヘジャの兄が付き添っていました。

刑事にも、ジュナと彼らの関わりが分かりました。

 

そこに、シャネルおばあさんが最後に投函した手紙が届いたのです。ジュナ宛でした。

自殺することを、謝っていました。

ジュナの疑いは晴れました。

 

シャネルおばあさんのお葬式が執り行われました。

ところが、喪主が現れません。

係りの人は、ジュナに喪章を渡しました。ジュナは3日間、喪主を努めたのです。

息子が現れたのは、出棺の時でした。

 

ヘジャは、ぼんやりと座るジュナに言いました。

「むなしいわね、70年以上生きてきて、いろんな経験をしてきた筈。でも残ったのは写真だけ。私は自分が大切なの。こんな老いぼれにはもう将来の期待もないし公開しても意味が無いわ。あなたも自分を自分の人生をいとおしく思ってほしい。」

ジュナは泣きました。

シャネルおばあさんの人生が悲しいのか、自分の人生が哀れなのか・・・。

 

ヘジャは、うどんをおごって・・・と、ジュナを訪ねて行きました。

どこに行こうとしてたの?と聞くと、ロシアだとジュナ。

オーロラを見に行くつもりだったと。

 

ヘジャが憎くないの?と聞いたヘジャ。

僕にとっては恋しい存在です・・・と、ジュナ。

僕の人生を思って、心から泣いてくれたのは、ヘジャが初めてでした・・・と。

ジュナは祝福されない存在としてこの世に生まれた自分が嫌でたまらなかったのです。

そんな自分のことを心から思って泣いてくれたからと言いました。

 

行きなさい・・・と、ヘジャ。

そして戻って来たら、どれ程泣いたか話して聞かせてと。

 

ところが、ジュナ、ロシアには行けませんでした。

一難去ってまた一難。

キム・ヒウォンがシャネルおばあさんの保険金を狙って、ジュナを拉致したのです。

受け取っていないと言っても、信じません。

なにせ、キム・ヒウォンはその時、やくざに借金の返済を要求されてて、自分の命が危ない状況だったのです。

まぁねぇ、キム・ヒウォンssi(役名も同じなんです)、どちらかと言うと、悪役することが多いのに、今回は珍しく善良な役なのかな?と思ってたんですが。やっぱりねって感じ。

ジュナやぁ~っ!!!


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『眩しくて(原題)』8話まで

2019-07-23 17:11:33 | 韓国ドラマのエトセトラ

レビュー一覧は、こちらから。

 

 おじいさんは、やはりジュナの顔を見ると、怯えたように叫び、パニックになってしまいます。

ある時は、そばにあった鉛筆立てでジュナを殴り付けましたよ。

ジュナには、その理由が分かりません。

おじいさん、時計を巻き戻して若返ったことで、代償に老いてしまったのでしょうか。

そしたら、若い頃、ジュナと何か関係があったということでしょうか。

 

ヘジャは、時計を取り戻すことを諦めました。

と言うことは、25歳のヘジャは、もう戻っては来ないということです。

ジュナにヘジャがもうすぐ戻って来ると言ってしまった事を、どう訂正しようか、悩みました

 

サンウンが、ようやく作曲家の目に留まり、アルバムを出せる事になりました。

ずっと売れないアイドル志望生だったサンウン。やっと日の目を見れそうです。

そのお祝いだと、ヘジャとヒョンジュ、サンウンの3人は町に繰り出しました。

ところが、ヘジャ、精神的には25歳なんだけど、肉体的には70越えの老人です。歩く速さも違うし、興味の方向性も違ってきていることに気づいたのです。

楽しくカラオケに行っても、疲れてしまって、徹夜で騒ぐことも、もう出来なくなってしまいましたしね。

 

町で見かけたポスターに書いてあったように、10才若く見られるようになりたいと思ったヘジャ。

美容外科に行ってみました。

そこで、シャネルおばあさんとばったり。

若い人に変な目で見られるので躊躇していたシャネルおばあさんですが、ヘジャという心強い仲間が出来て、嬉しそうです。

老人が美容外科にということで、馬鹿にしたような目で見る若者。写メに撮って、こそこそと笑うのを見て、ヘジャは堂々と抗議。

自分は年をとらないと思ってるの?!・・・とね。

すっきりですよ。

 

シャネルおばあさんと一緒のヘジャを見つけたサンウン。

つい、ヘジャが他人行儀な態度を取ってしまったのを見て、サンウンは不安を感じました。ヘジャが自分といるより、他の老人と一緒の方が楽しそうなのが、不満だったのです。

 

ヘジャは、ジュナにきちんと話しておかなくてはいけないと思いました。

で、いつもの食堂にいるジュナの前に座ったのです。

焼酎をがぶ飲みするヘジャ。お酒の力を借りないと言えないと思ったのです。

「戻れないの・・・。ヘジャが謝ってたわ。」

ヘジャがそう言うと、ジュナの表情が固まりました。

本当にごめんなさいと、一生戻れないかもしれないと。いいところに就職できたみたいで、何年か勤めれば、市民権が出るの。そうしたら、そのままそこで暮らすらしい。

一生懸命に考えて来た言い訳でしょうね。

小さく頷きながら聞いていたジュナ。

平気よね?と聞かれ、はい・・・と、答えました。

もしかして、待ってた?・・・と、ヘジャ。

25歳のヘジャと、その食堂で過ごした時間を思い出しました。短かったけど、楽しかったその思い出を打ち消すようにはっきりと答えました。

「いいえ、おめでとうと伝えて。」

良かった、待ってたんじゃないかと心配だったの・・・と、ヘジャは言って店を出ていきました。

今のジュナにとっては、唯一の希望が消えた瞬間だったかも。

ヘジャが見たがってたオーロラを自分も見に行こうかと思うようになっていましたから。

 

ジュナは、ホンポ館を辞める決心をしました。

家も売るつもりのようです。そのお金を父に渡し、本当に縁を切る決心をしたのでしょう。

父親は、まだ祖母の保険金がある筈だと勘ぐっていますけどね。

 

シャネルおばあさんが、息子に会いにアメリカに行くと言い出しました。

仕事が忙しいみたいだから、自分が行くの・・・と、嬉しそうに言いました。

慌てたヘジャは、すぐにジュナにその事を伝えました。

ジュナも困惑しました。まさか、こんな事になろうとは、予想していなかったでしょうからね。

 

翌日、シャネルおばあさんがジュナにチケットを買ってほしいとお金を渡しに来ました。

こうなったら、もう真実を打ち明けるしかありません。

ジュナは、倉庫にシャネルおばあさんを連れて行きました。

そこには、自分が送った筈の荷物や手紙。

それを見て、シャネルおばあさんは、全てを察したのです。

ジュナは、心からの謝罪をしました。

 

その時から、シャネルおばあさんの姿がホンポ館から消えました。

 

サンウンは、ずっと心に溜め込んでいた不安をヒョンジュに吐き出しました。

ヘジャが自分たちを捨てて、新しい友達を選ぼうとしていると泣きました。

それを聞いたヘジャは、二人に言いました。

「あなたたちが決めて。これからも友達でいるかどうか。」

そして、本心を打ち明けたのです。

体力的に辛いし、あなたたちは楽しくないでしょ。気を遣うわ。もう25歳には戻れない。

「休みたくなったら、そう言って。何十分だろうと待つし、座る場所が必要なら確保しに行くわ。25歳じゃなくても、私たちにはヘジャが必要なの。独占したいわけじゃない。悲しいのは、他の人たちのために私たちを捨てそうなことよ。」

3人は、やっぱり友達に変わり無いとお互いに納得しあうことができました。

 

ホンポ館にシャネルおばあさんは相変わらず顔を出しません。

ヘジャは心配でなりません。

 

シャネルおばあさんは、ジュナに会いに行っていました。

何を話にいったのか。

その後、川辺で倒れていたのは、シャネルおばあさんよね?!

何があったの!

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『眩しくて(原題)』7話まで

2019-07-23 11:29:30 | 韓国ドラマのエトセトラ

レビュー一覧は、こちらから。

 

時計は動いていました。

ヘジャが捨てたのは、時計が動かないのに、修理も出来ないと知ったからです。

もしかしたら、そのおじいさんが拾って修理したのかも・・・と思いました。

確かめようと話しかけたのですが、おじいさんは何も反応を示しません。

思い違いで、別の似た時計なのかも・・・と、投げ捨てた場所を探してみたのですが、見つかりません。

 

その時、ビルの屋上にいるジュナを見つけたヘジャ。

上がって行きました。

何かと親しげに話しかけてくるヘジャが、ジュナは鬱陶しい感じです。

孫のヘジャに関心を持ってもらいたいから?というジュナに、他人でも心配くらいするとヘジャは答えました。

もし、孫のヘジャが帰って来たら?・・・と、ヘジャ。

一瞬ジュナがドキッとしたように見えたのは、気のせいでしょうか。

でも、何も変わらないと言うジュナ。

ヘジャは、がっくりしました。自分の想いが情けなく感じたようです。

 

ジュナは次にヘジャに会った時、さりげなく25歳のヘジャのことを聞きました。

元気にしてますか?

もうすぐ戻ってくるわ・・・と、ヘジャが言うと、やはりかなり心が動いたようです。嬉しいと思ったのか、今の自分では会えないと思ったのか。

そのどちらもでしょうね。

 

とにかく、おじいさんが持ってる時計が自分の時計かどうか、確認しなくてはとヘジャは思いました。

そう考えると、もうそれしか頭になくなります。まぁ、誰しもそうかもしれませんが、年をとると、それがいっそう強くなるように思います。

ホンポ館で、おじいさんに話しかけました。

時計を見せてくれますか?・・・と。

反応は無しです。でも、そっと隠す素振りを見せました。

ならば、世話をして少しでも親しくなろうとヘジャは考え、食事の介助等で近づこうとしました。

で、あなたの時計じゃないでしょ?・・・と、小さい声で話しかけた途端、おじいさんが暴れだしちゃった!

パニックになったように暴れだしたので、なんとか職員が宥めて、事なきを得ました。

ところが、翌日からおじいさんがホンポ館に来なくなってしまったのです。

焦るヘジャが心配だから、様子をチェックしないとと言っても、以前もこう言うことがあったし、個人情報だからと教えては貰えませんでした。

 

ホンポ館に来てる老人たちに聞いても分かりません。第一、名前すら知らない人ばかり。

警察に探してもらおうとしても、やはり個人情報の壁は高く、何の収穫も得られませんでした。

がっくりしていたとき、おとしたコインを拾ってくれた男性を見て、驚きました。

見たところ、30代ほどにしか見えない男性だったのですが、あの時計をはめていたのです!

絶対に、あのおじいさんだ!・・・と、ヘジャは思いました。

時計を戻したんだ!

そう確信したヘジャは、後を追いました。でも、見失ってしまったのです。

その男性、もしかしたら、警察関係者?だって、警官と敬礼して挨拶してたもん。

時計を巻き戻せば、元に戻れるかもしれない!

ヘジャは思いました。希望が湧いて来ました。

 

そんなとき、ヘジャは偶然、両親の離婚届を見つけてしまったのです。

母の欄にだけ署名がありました。

ショックでした。

両親が生活に疲れきってることが改めて分かりました。

自分に何ができるのか、ヘジャは分かりません。

すぐに兄の部屋に行きました。

 

相変わらず、兄はネットでリアル配信をしていました。

いつまでそうやって生きるの?!

私の代わりに親孝行することを考えてよ!

私が何を考えたか分かる?生命保険に入ろうかとまで考えたの。そうしたら、長男の代わりにお父さんとお母さんの老後の資金を作れると思ったの。

部屋でパソコンばかり見てないで、家族がどんな状況か少しは考えてよ!

流石に、兄も何も言い返せませんでした。

 

で、根は真面目な兄は、すぐに行動を起こしました。

派遣の日雇い労働をしたのです。

ところが、日頃まったく体を動かしていないため、あっという間に怪我してリタイア。日当も貰えなかったんでしょうね。

 

ホンポ館に、あのおじいさんが現れました。

ヘジャは、また甲斐甲斐しく世話をしました。

ところが、おじいさん、今度はジュナの顔を見た途端、パニックになって大声を発し始めたのです。

他の職員が対応して、大事にはなりませんでしたが、ジュナには理由が分かりませんでした。

 

ヘジャは言いました。

可哀想、私が。あなたも・・・。気の毒よ。待ってて、私が助けるわ。いや、ヘジャが助けてくれる。ヘジャに任せて。戻せるわ。本当よ。

そう呟くヘジャを、ジュナは見つめました。

以前、25歳のヘジャが酔っぱらって時間を戻せると騒いだことを思い出しました。

「ヘジャが戻ると?いつ?」

ヘジャは、それには答えませんでした。でも、何かを決意した表情でした。

 

でもねぇ、老人のヘジャに出来る方法はこっそりと取り返すことだけ。

休息の時間、皆が昼寝している時を狙って、おじいさんの腕から時計を外そうとしたんです。何と無謀な!

 

当然、おじいさんが気づいて、大騒ぎに。

ヘジャは、自分の時計だと言って奪い取ろうとするし、おじいさんは奪われないように大騒ぎするし。修羅場ですわ。

ジュナたち職員が必死に引き剥がし、ヘジャを別室に連れて行き、事情を聞きました。

でも、ヘジャは、震えながら時計は自分のモノだと言うだけで、ジュナたちには理解出来ません。

 

ジュナはキム・ヒウォン代表の意向を伝えました。

もう、ここには来ない方が良い・・・と。

自分のためだけにしたことじゃないと、ヘジャは言いました。

ジュナは思いきったように言いました。

「助けてくれなくていいです。気の毒に思わないでください。もう疲れました。」

 

元に戻さなくちゃいけないのに、私一人じゃ無理なの、あの時計が無いと・・・と、ヘジャは泣き出しました。

 

この経緯をヒョンジュとサンウンに打ち明けたヘジャ。

二人はヘジャの気持ちを理解してくれました。

このままでいてはダメなの?と、サンウンが聞きました。私たちは大丈夫だから・・・と。

「自分だけのためじゃないの。何もかも取り返しがつかないほど滅茶苦茶になってしまったの。二人には分からないわ、私もこうやて年老いて無気力になるまでは・・・。」

 

ヘジャは、父の足が義足だということを知りました。あの事故のせいでしょうね。

あまりにも何も知らないでいた自分がいっそう情けなく思えました。

世の中は、等価交換の法則で回っていると、ヘジャは常々思って来ました。

父の死と自分の若さ、夢、愛が等価だと思っていました。でも、違ったのです。父の足まで加えても、もしかしたら等価にはならないのかもしれないと感じたのです。

もし時間を巻き戻して自分が若くなっても、また何かが犠牲になってしまうなんて事が起きたら、もう耐えられないとヘジャは思いました。

だとしたら、今の自分を受け入れるしかないと思ったのでしょうか。母の代わりに家事をし始めました。少しでも負担を軽くしてあげようとしました。

母と一緒に買い物に行ったり、食堂でうどんを食べたり。

母の母親だと周囲に言われても、それを受け入れました。

そして、何があろうと、自分は母の味方だと言いました。

娘の気持ちが分かったのでしょう、母も泣いていました。

 

ヘジャはホンポ館に行きました。

周囲の人たちは、ヘジャはもう来ないと思っていたので、意外でした。

だって、ヘジャは時計を盗もうとしたと思われていますからね。

 

おじいさんは、若さと何を交換したの?・・・と、ヘジャは聞きました。

時間を戻して何を変えたかったの?・・・と。

家族の幸せ?失ってしまった健康?叶わなかった恋?

何であれ、それだけの価値があったのならいいけど。もうご存じだと思うけど、どんなこともそれだけの代価が伴うの。

おじいさんは、黙ってヘジャの言葉を聞いていました。

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