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ウンボは義禁府の牢に入れられました。
何を言っても無駄でした。
女官と会っていたのを見たとヨンジが証言していましたし、何より、ウンボの持ち物の中から毒の入った小瓶が発見されたのですから。
この報告を受けたギョンは激高しました。
「また何をしたのですか」
震えながら母大妃を睨みました。
普通なら母に向かって許される言い方ではありません。でも、大妃が抗議すらできないほどの激高ぶりでした。
すぐさま牢に向かおうとしたギョンをファン内官が止めました。
私的な理由で放免したとなれば、民に示しがつかないばかりか、臣下からどんな反発を受けるか分かりませんもんね。
ギョンは夢を思い出しました。
女性がウンボの部屋に忍び込み、毒を隠しているシーンです。
小瓶を包んでいたハンカチの刺繍も思い出しました。服装からすると、候補者だと思いました。
その時、初揀択の時、ヨンジの服にされていた刺繍を思い出しました。
大王大妃は事情を聞き、大妃側、つまりキム氏一族が動いたと察しました。
ただちに、三揀択を中止しました。
キム氏たち臣下は、一斉にギョンにウンボの取り調べを要求。
もう犯人として断定している言い方です。
ギョンも反論のしようがありません。
ワルはウンボの指示でペク・チャヨンにこの一件を報告に行きました。
一刻を争います・・・と。
ペク・チャヨンはジェファに報告しました。
ジェファは驚き、焦りを見せました。不安も見えます。
王は自分の女も守れないのか・・・と怒りました。
何としても救出してくださいと、ペク・チャヨンに言いました。
ギョンはヨンジを呼び出しました。
刺繍の件で、アリバイを確かめようとしました。
ヨンジは、自分が疑われているとすぐに分かりました。
ショックでした。
「私を疑うより先にホン・ヨンを疑うべきでは?誰の目にも犯人であることは明らかです。」
私は信じない・・・とギョン。
即答でした。ウンボをほんの少しも疑っていない事がヨンジにも分かりました。
余計にショックだったでしょう。
ウンボは牢の中でギョンの事を思い出していました。
いつの間にか、ギョンを想い始めていることに気が付きました。
ワルの手引きで、こっそりとホン・ギホがウンボに会いに来ました。
大丈夫か?・・・とホン・ギホ。
ウンボは、これは大妃側の罠だと言いました。だから、大王大妃に助けを求めてくださいと。
何故王に言わない?とホン・ギホが聞きました。
「王様にとって大妃様はお母上です。罪を追及するのは酷でしょう。大王大妃様は犯人を捕まえるためには私が必要です。」
そして、ホン・ギホに謝りました。迷惑をかけて・・・と。
ホン・ギホはウンボの思慮深さを感じました。
大王大妃はホン・ギホからの手紙を読む以前に、ウンボを救いたいと思っていました。
が、手立てが見つかりません。
そんな時、ギョンが候補者たちの部屋を調べてほしいと言って来ました。毒を隠し持ってる者がいたので、調べるべきだと。
大王大妃しかこんな命令は出せません。
そして、候補者たちの部屋が調べられ、持ち物全てが並べられました。
その中で、夢の中に出て来た刺繍の入ったハンカチを見つけたのです。
やはりダニョンでした。
ウンボの尋問が始まろうとしていました。
時間が無いギョンは、急ぎダニョンを呼び出し追及しました。
判明しました。
命令したのは、クォン・イクス。
実家が経済的に苦しいダニョンを脅し、家族を助けると言う条件で毒をウンボの部屋に隠すようにと命令したのです。
ウンボに拷問が加えられようとしていたその時、クォン・イクスは捕らえられました。
今度はキム氏一族は抗議しましたよ。
ウンボの時と言う事が違うじゃないかとギョンに言われ、口を噤むしかありませんでした。
そして、クォン・イクスを捨てる決心をしたのです。
そう告げられたクォン・イクス。流石にショックを受けました。
で、腹いせにキム氏の悪行を全て白状するのかと思いきや、一人でやったと罪をかぶったんですよ。
え~っ
まだまだキム氏がのさばりますな。
結局、クォン・イクスは流刑。
ダニョンは揀択から降ろされ、一族も処罰を受けました。
大妃は、ギョンとの約束など、何のこと?としらばっくれました。
ウンボの父カン・イスの一件で証言すると約束したことです。
あまりの事に、ギョンは情けない思いになったようです。
怒りは収まりません。で、捜査は継続すると大妃に宣言しました。
しかし、捜査は全くはかどりません。
証言をするものが一人もいないのです。
ギョンは今回は一旦収束とするしかないと思いました。悔しいけれど・・・。
ウンボは放免となりました。
ギョンが手を尽くしてくれたことをワルから聞いていました。
遠くからギョンの顔を見ました。
微笑みながら挨拶をしたウンボ。
ギョンも、ほっとすると共に、ウンボが分かってくれたと満足気でした。
三揀択は翌日になりました。