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やけにあっさりと認めるなぁと思ったら、やっぱり違いました。
ソヨンは、最近哲宗が井戸に落ちた時の事だと言いました。本当は、幼い頃の事を哲宗が言ってると分かってはいたのでしょうが、敢えて勘違いして見せたんだと思います。
哲宗は、一瞬やっぱり・・・と感動の表情を見せましたが、ソヨンが最近の話をしてると分かると、がっくり。
今でも無能の王として死ぬ悪夢を見ると言う哲宗。
歴史を知っているソヨンとすると、それは違うとは言えません。
それでも、彼女なりに真剣に哲宗を励まそうとしました。
「仮にそうなったとしても、無能だからじゃない。歴史の流れのせいだ。亡国への流れの中にお前がいただけだ。だから、もがいて苦しむことはない。運命ならどうせ変えられない。」
哲宗は言いました。時々今が過去で、夢が現実かもしれないと思うことがある・・・と。自分は無能な王として死ぬ間際で、まだ機会があった、足掻くことが出来た今を思い出している・・・と。
「もしかしたら私は自分の運命と闘うために生きてるのやも。」
ソヨンは思いました。負ける筈のこの男に全てを懸けたくなった・・・と。
お前はその闘いに勝つ。私は勝つ方の味方だ。私が味方になった以上、お前は勝つ・・・とソヨン。
哲宗は、ソヨンをノー天気に強気だ・・・と感じたようです。でも悪い気はしません。
「私には秘蔵の武器がある。未来を知ってるんだ。言っただろ?200年後の国から来た男だって。もしそれが事実で、私が未来の知識を教えたら?」
勿論、哲宗は鼻で笑いました。信じる人はいませんよね、そんな話。
だったら、私が未来の夢を見て来たと思えばいい・・・とソヨン。
そして、哲宗に未来の話をしてあげたのです。
もう“朝鮮”とは呼ばない、“大韓民国”と呼ぶんだ・・・と言う事から始まる話を哲宗は楽しげに、また興味深く聞きました。
結局、そのまま机にもたれて眠り込んでしまった二人でした。
目が覚めた時、ソヨンは思いました。
哲宗が勝ったら、歴史が変わると。それは自分自身のためだと思いました。それが本来の自分ファーストのボンファンのやり方だと。でも本当は哲宗自身のためなんです。哲宗に惹かれる自分を誤魔化そうとしているように思えます。
ソヨン父が倒れました。
慌てて実家に戻ったソヨン。
ソヨン父は、ビョンインからソヨンが命を狙われたと聞いて激怒し、倒れたのです。
自分が帳簿を失くしてしまったがために、娘を危険な目に遭わせてしまったと言う自責の念にも苛まれていました。
「もう王妃の座を降りなさい。そなたの母の最後の夢はそなたが良い人生を歩むことだった。このままでは母さんに合わせる顔が無い。」
ソヨンは父の手を力強く握りしめ、その母の期待通りの人生を歩むと約束しました。
「あの者たちにも倍の復讐をしてやります。」
そして、ソヨンは父に提案しました。不正から手を引き、名声と人望を得てくれと。つまり、貯め込んだ資産を民に配布すると言う事です。
父はその言葉に従いました。
おまけに、ソヨン父は見かけによらず記憶力が良くてね。
奪われた帳簿の内容を、正確に記憶していたのです。
それを書き記して哲宗に渡しました。
ソヨンは、これで父の不正を許してもらいたかったのですが、哲宗はそうはいかないと言いました。この内容だけで罰することは出来ません。
だから、証拠を集めてくれれば、許す・・・と。ソヨンの唯一の肉親だしってね。
ソヨンは朝廷の状況を把握するために、内官の格好をして朝議に潜り込みました。
そこで見たのです。哲宗が孤軍奮闘する姿を。
味方は誰もいません。
垂簾聴政が終わったと言え、周囲にいるのは全員敵。かなり強引に朝議を進めるようになった哲宗ですが、なかなかすんなりとは決まりません。その上、備辺司なんぞという勝手なやり方で勝手に決められてしまうことも多くてね。
ソヨンはムカつきました。
ムカついたら、すぐに仕返しをしなくちゃ気が済まないソヨン。キム氏一族を茶会に呼び出しました。
が、準備したのはお酒。禁止されている昼酒・・・ですな。
怒ったお歴々に、ソヨンは思いっきり言いたい放題。
「朝鮮時代の癌だな。」
そして、宣言しました。
「王様の行く手を遮るな。今後、王様の前で“なりません”と合唱するたびに後ろから一人また一人と順番に消えると思って。今後朝議にキム氏一族の姿を残したければ、ほどほどにしろってことだ。」
現代の言葉遣いがより威力を増してキム氏一族に響きました。
すっきりしましたね
大王大妃は相変わらずソヨンを許してはいません。何せ、敵である哲宗と想いあってるわけですから。
ビョンインは大王大妃からそう聞かされ、動揺を見せました。
彼はソヨンが本心を隠すのが上手い哲宗に騙されていると思っています。いつか捨てられる時が来るに違いないと。
哲宗の本当の姿を一刻も早く分からせて、昔のソヨンに戻ってほしいと思っているのです。目を覚まさせたいと。
大王大妃は流石です。ビョンインの表情から、その隠してる想いを察したようです。
ソヨンがキム氏一族を集めて脅したことが、すぐにビョンインに報告されました。
ビョンインはすぐにソヨンに会いに行きました。本心を確かめたかったのでしょう。
保身のためには一族の力が必要なのに、何故敵に回すのか・・・とビョンインが聞きました。
その一族が私を殺そうとした・・・とソヨン。
「王妃様が戻れるよう私が道を作っています。」
と、ビョンイン。
しかし、ソヨンは戻りたくないと言いました。大王大妃に好かれようと頑張った挙句が毒入りの氷だ・・・と。
「私が守ると言ったではないですか。」
と、必死にビョンインが言いました。
ソヨンは冷静に・・・でも、きっぱりとビョンインの想いに答えました。
「私はあなたの想いを利用するつもりは無いし、私たちは進む道が違う。それぞれの道を行こう。」
ショックです、ビョンイン。
「私は王妃様のものです。何故王様なのですか?私を選んでくれたら何でもするのに、何故王なのだ。」
ため息をついて、ソヨンが言いました。
「王様は無関係だ。ただ、あなたではないだけ。」
ビョンインが手を差し出しました。私の手を放すな、ソヨン、お前は私の全てだ・・・と。
でも、ソヨンはそのまま行ってしまいました。
ビョンインの長年の想いは、報われることは無いと、はっきり分かった瞬間です。
切ないわぁ・・・
ソヨン、キム・ジャグンに豪華な鞘の剣をプレゼントしました。
刃にジャグンの業績を刻んでおいたので、見てみろ・・・と。
ジャグンが剣を抜くと、なんと、物凄く短い剣じゃありませんか。鞘に比べて物凄く短いんです。
「それがあなたの今までの人生です。女人の身で何が出来ると以前言いましたよね。何が出来るか、見ていてください。これからは前だけ見て進むので。」
宣戦布告ですな。
ジャグン、こんな女性見たことなかったでしょうね。唖然とし、苦笑しました。が、悔しさも勿論見えました。
ファジンが哲宗に会いに来ました。
哲宗の言動は変わらず優しく穏やかですが、2人の間には隙間風が吹いているように感じます。
ファジンは傍にあったソヨン母の形見の本を手に取り、言いました。
「王様の大切な品になるなら、大事に使えば良かった。落書きなどせずに。」
これで、ファジンが8年前に自分を助けた少女ではないと、哲宗は確信が持てたようです。哲宗にとって大切なものである前に、持ち主の少女にとっては亡き母の形見ということで何物にも代えがたい物だったのですから、大切に扱ってきた筈です。
ファジンの長年の嘘が確定したってわけです。
優しい哲宗はファジンを追及することはありませんでした。でも動揺を隠すために上奏文を手に取りました。忙しい素振りを見せたのです。
ファジンはそれを察し、立ち上がりました。
哲宗はファジンをフォローするように言いました。
「私が心を寄せたのは8年前に井戸で出会ったからではない。都に戻って再会したあなたに好意を抱いた。」
誰もが望まない真実は無視するべきだと考えたのです、哲宗は。
わざわざ哲宗がそんなことを言った理由がファジンには分からなかったようです。
ソヨンはあれ以来、未来の話を哲宗に聞かせ続けているようです。
哲宗は斬新な話に目を輝かせて聞いています。
しかし、こんな2人の様子を、ジャグンの手下サルスが密かに窺っています。今は王妃を監視しろと命じられているんです。
ソヨンは永平君とホン別監たちにも未来の話をしました。
と言うか、未来の武器について・・・ですね。一応ボンファンは兵役についていましたしね。
永平君は、まだイマイチソヨンを信用できないでいるのですが、哲宗の言葉を信じることにしました。
ファジンは、先日の哲宗の言葉が気になっていました。
よくよく考えてみると、あれは8年前に井戸で哲宗を助けたのが自分ではないと気付いたと言う意味ではないかと、思えたのです。
ソヨンの言う化け物になる前に、全てを哲宗に打ち明けようと決心しました。
そして、哲宗に、あの書物の本当の持ち主は自分ではないと言ったのです。
が、哲宗は驚きませんでした。複雑な表情を浮かべるだけ。
やっぱり・・・とファジンは思ったでしょうね。哲宗は知っていたんだと。
何故言わなかったのかとファジンが問いました。
哲宗は、一つの嘘で、2年間心を通わせた事実は変わらないからだと言いました。
ファジンを思っての事だと分かります。しかし、ファジンのプライドは傷ついたようですね。
帳簿をソヨンの実家で見つけ、大妃に渡したのは自分だとファジンは言いました。それほどソヨンが憎かったと。
私の夢が何かよく分かっているそなたが何故・・・と、哲宗はショックを受けました。
でもね、ファジンにとっては、哲宗の夢など二の次だったんですね。彼女の夢は哲宗その人だったから。
ショックを受けながらも哲宗はファジンを庇いました。ファジンのせいではないと。自分が悪いんだと。
「今からでも己を取り戻します。」
と、ファジンは言いました。
哲宗は、あの書物に名前を書きました。“キム・ソヨン”・・・と。
生きたくなったら返しに来いと言っただろ・・・と、ソヨンに渡しました。
済まなかった、気づかずにいて・・・と哲宗。
私こそ、正直になれなくて・・・とソヨン。
やっと本当の心を見せることが出来そうです。
「もう二度と王妃を誤解してすれ違うことはない。」
哲宗が優しく言いました。
左議政が不正蓄財で捕まりました。財産は没収され、島流しの刑を受けました。
哲宗の政策が動き始めたのです。
新しい左議政には、側室の父が哲宗によって任命されました。
チョ氏一族は、いつものように哲宗に反対しましたが、キム氏一族は沈黙を守ったままです。チョ氏一族はその態度を不審に思いました。
ソヨンの脅しが効いたってことですね。
大王大妃の耳に、ソヨンが毎夜哲宗に良からぬ思想を教えていると言う噂が入って来ました。
サルスからの情報でしょうかね。まぁ、女官たちの噂ってこともありますけどね。
ビョンインは、その話を聞き、ソヨンの部屋を探りました。
で、あの哲宗から返してもらった書物を見つけたのです。ビョンインも、その本の事を知っていました。
パラパラとページをめくったビョンインは、書き込まれている一文に目が留まりました。あれは、ファジンが書き込んだものかも。
そのページを破り取りました。
調べてみると、その文字は、東匪が使う暗号だと判明。東匪と言うのは、反政府団体のことかな
ビョンイン、どーするつもりでしょう。
そしてそして、ソヨンが懐妊しました
周囲の大喜びをよそに、ソヨン本人は戸惑ってる表情です。
まぁ、そーでしょ。意識はまだまだボンファンと言う男性のままですからね。