レビュー一覧は、こちらから。
ファンは、碧川の情報を求めるために、宮中にいる碧川出身の者を次々に東宮殿に呼びました。
しかし、宋何某が引き起こした騒動の事は勿論、その他の目ぼしい情報は一つも得ることは出来ませんでした。
そしてファンが碧川出身の者を呼んでいると言う情報は、東宮殿のチェ尚宮からチョ王妃付きのクォン尚宮へと密書で報告されました。
ある夜、チョ右議政とチョ・ウォノ法務長官に矢文が射られました。
矢文には、“蠹国病民(とこくびょうみん)”と書かれていました。
国を蝕み、民を悩ませると言う意味です。
2人は震えあがりました。
それは、碧川の民が王様に宛てて書いた直訴状に書かれていた言葉だったからです。
弟だからと言う理由だけで、無能なチョ・ウォノを碧川の長官にしたせいで騒動が起こりそうになり、それを何とか上手く収めようと、チョ右議政が暴動だとか逆賊だとかに仕立て上げた?そんな筋書きが見えて来ました。
チョ右議政は、自分の足を引っ張る事しかしないチョ・ウォノに腹が立って仕方がないようです。
が、今更、事実を述べるわけにもいかず、こうなったら、嘘をつきとおすしかないわけですね。自分と一族を守るためには。
そして、ミョンアン大君を世子の座、行く末は王位につけるためには。
ファンは、碧川の騒動の記録を読んで不審に思いました。
チョ右議政とチョ・ウォノの事しか書かれていなくて、主犯とされる宋何某の尋問記録が何も無かったことです。
それと同時に、呪いの書を送り、ジェイの家族を殺し、ファンを毒矢で射ったのがもし碧川の民だったならば、あまりにも悲しいと思いました。碧川の民も王様が治めるこの国の民なのに・・・と。
記録が嘘かもしれないと、ファンは思いました。そう思いたいと思ったのでしょう。
ミョンジンの師匠であるムジン法師が立ち寄ったと聞き、ファンとジェイ、ミョンジン、ガラムの4人は、牡丹の花のことを聞いてみる事にしました。
本当は、もう一つ、シム・ヨンが生前ムジン法師と会ってるのをガラムが目撃したことがあったので、それを確かめてみようとも思っていたのですが、ファンたちがいる前ではやっぱり・・・ね。
ガラムは誤魔化しました。
ムジン法師は、牡丹の花を見て、身毒国から来たものに間違いないと言いました。
用途を聞かれて、単に気持ちを落ち着かせるためだとムジン法師は答えましたが、それだけではなさそうです。別の用途について、ムジン法師は敢えて答えなかったみたいですね。
何かあるね、ムジン法師。
ファンとジェイの顔を見て、何やら気付いたような感じでしたし。
話をしている最中、男の子がマンドクとボクスンの家から何かをくすねて逃げようとしました。
ボクスンに見つかり、盗んだ物を抱えて逃げ出しました。
ところが、路地から飛び出したところでチョ・ウォノの一行にぶつかってしまったのです。
そのせいで、チョ・ウォノの高価な白磁の壺が割れちゃって。
激怒したチョ・ウォノは、民の大勢見ている前で、男の子を散々痛めつけました。
思わず止めようとしたファンを、ジェイが止めました。
身分がばれては、マズい事になりますからね。
男の子を庇ったのは、ガラム。
周囲には大勢の人がいましたが、ガラム以外の者たちは、誰一人庇いませんし、止めもしません。
逆らっては、自分にとばっちりが来ると分かっているからです。
そこで割って入ったのは、ミョンジン。
勿論、ミョンジンも自分が領議政の息子だなんて言ったら事は更にややこしくなると分かっています。
だから、偽名で誤魔化そうとしましたが、チョ・ウォノはミョンジンの言葉尻を捕まえて更に嵩にかかって男の子を責め立てました。
マンドクとボクスンが必死に男の子を追ったのは、おそらく彼らが秘密にしてる素性のバレる物を盗まれたと思ったからでしょう。
でも、男の子が盗んだのは小さな芋数個・・・。
なのに、チョ・ウォノは男の子を連れて行こうとしたのです。法は守るべきだ・・・とか言って。
そこで、とうとう我慢できなくなったファンが乗り出しました。
チョ・ウォノは、すぐに目の前の人物が世子ファンだと気付きました。
あまりの驚きで声も出ないチョ・ウォノ。
ファンが、世子だと名乗らず、通りすがりの者だが・・・と言ったので、チョ・ウォノも何とか体面を崩さずに居られました。
ファンは、その場を鮮やかに収めて見せました。
取り囲んでいた人たちは、一斉に拍手し、ファンの行動を称賛しました。
男の子は碧川から流れて来たと言いました。両親はとうに亡くなり、病気の姉と二人きりの悲惨な生活をしていたのです。
ファンは男の子に姉の薬代だとお金を渡し、マンドクたちにも男の子が来たら食事を出してやってくれとお金を預けました。
ミョンジンはファンの行動に感動しました。
一方、マンドクとボクスンは、憎き仇のチョ・ウォノが法務長官という高位に就いていると知り、悔しさで胸も張り裂けそうになりました。
チョ右議政は、碧川の残党がいると確信しました。
だから、何としても、それらの者を周囲から締め出そうと考えたのです。
王に進言しました。
碧川出身の者を宮中から追い出し、科挙を受ける事も禁止するべきだと。
ハン・ジュンオンや領議政たちは、あまりにも酷いやり方だと憤りましたが、止める策が見つかりません。
王は、“宋家滅李”と書かれたビラが町中にばら撒かれたと聞き、その意見を受け入れてしまいました。
王宮で仕事をしていた者たちも、碧川出身だということだけで、何の罪も無いのに追い出されてしまいました。
皆、ファンが自分たちを呼んだのは、こうするためだったのかと、憤りました。
必死にファンに縋ろうとしました。
しかし、ファンはどうする事も出来ませんでした。
ファンは、王に訴えました。
この決定を撤回してくれと懇願しました。
しかし、王は世子は政治に関わってはならないと言うだけ。
ファンは、碧川の一件を再捜査すべきだと言いました。間違っていたのなら、正さないといけないと言いました。奸臣の言葉を信じてはならないと。
が、王は、自分の判断が間違っていたと指摘しているとしか受け取れなかったようです。
この会話を、チョ右議政が聞いていました。
たまたま王に会うためにやって来たようですが、取り次ごうとした内官を抑えて、そのまま話を聞き続けたのです。堂々たる盗み聞きみたいなものです。
いつまでも聞かせていてはならないとジェイは思いました。
で、王にチョ右議政が来ていると大声で取り次いだのです。
ファンに“聞かれているぞ”と、知らせたかったのでしょう。
ファンが出て来ました。
すぐさま、ジェイの機転だと察し、チョ右議政に下がるよう命じました。
王も馬鹿じゃありません。
ファンとチョ右議政とを争わせたくなかったのでしょう。
チョ右議政を甘く見るなと言いました。ファンを守りたいのです。
ファンは言いました。操り人形で生きたくは無いと。
と言う事は、父王が操り人形だと言っているのと同じ事です。
王は激怒しました。
「誰も信じるな、皆疑えと言う言葉に従い、仕えていた者や友を切り捨て、決して心を許さぬよう生きて来ました。ですが、父上を見ると、私が何を守ろうとしていたのか、全く分かりません。本来兄上の座であった世子の座ですから、兄上の名に恥じぬような世子になりたいと父上の言葉に従い、努めてまいりましたが、今は大変恥ずかしいです。」
と、ファンは泣きました。
どうしてこんな思いをさせるのですか・・・と。
王は、愕然とした表情を浮かべていました。
どう言う考えなのか、分かりません。
ファンの気持ちを分かってくれたのか、どうなのか・・・。
しかし、王が下した決断は、世子ファンを東宮殿に幽閉するという判断だったのです。
チョ右議政は、高笑いしました。
ガラムに危険が迫っています。
ガラムの正体に気づいた輩が、密かに見張っています。
ジェイもソンオンも、テガンも、息の詰まるような毎日を過ごしました。
ましてや、ファンは・・・。
絶望的な心境だったようです。
廃位されたも同然だと、ジェイの前で泣き出すほどに・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます