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タン王朝と言う架空の国の話です。
第三代王は、その体に潜んだ魔王の力を借りて、天下を掌握しました。
しかし、魔王の暴走を危惧した王は、息子に王位を譲り、魔王を自分の肖像画の中に封印しようと考えました。
王の体から、魔王を引きずり出したのは、昭格殿に所属しているハ・サンジン道士
そして、肖像画を描いたホン・ウノは、魔王の姿を見たことで、精神を病んでしまったのです。
丁度その頃、ホン・ウノの妻は産気づいていました。
無事、赤ちゃんを産んだものの、その場でウノの妻は息を引き取ってしまったのです。
残された産まれたばかりの赤ちゃんを狙って狼が集まって来ました。
赤ちゃんは、生命をつかさどる神サムシンによって命は守られました。しかし、魔王の呪いによって視力を失っていたのです。
赤ちゃんの名前は、チョンギと名付けられました。
同じころ、ハ・サンジンの妻も出産の時を迎えていました。
生まれた男の子は、ハ・ラムと名付けられました。
9年と言う時間が過ぎました。
国は日照りと凶作に苦しんでいました。これは、封印される直前に魔王がかけた呪いでした。
雨乞いの儀式には、水の気を持った童子が必要でした。
それに抜擢されたのが、ハ・ラム。
ラムは、水脈を言い当てる能力があり、何度も井戸を掘りあてていました。
それを聞いた国巫は、ラムがハ・サンジンの息子だと知り、因縁を感じました。ハ・サンジンは右腕を失ってはいましたが、生きていたのです。
ハ・サンジンは拒否しましたが、王命とあらば、どうしようもありませんでした。
ホン・ウノは精神を病んでいましたが、市場で絵を描くことで盲目の娘チョンギと暮らしていました。
ホン・ウノは絵を描くほかには、チョンギへの愛情しか残ってはいませんでした。
この時はまだ正常な感覚でいる方が多かったのですが、発作がどんどんひどくなっていってまして、物忘れも多くなっていました。
だから、チョンギの事が心配でならないのです。
そんなホン・ウノを、ハ・サンジンが見つけました。
ラムを星駐庁に送って行く途中でした。
ラムとチョンギの出会いとなりました。
ラムとチョンギは、親しく話すうちに、お互いに好意を持ったようです。
神サムシンは、人間の老婆の姿で市井に紛れています。
ラムとチョンギが一緒に歩いているのを見て、出会えたんだな・・・と嬉しそうでした。
雨乞いの儀式が終わったら、会う約束をして二人は別れました。
王は、9年前に魔王を封じたハ・サンジンが生きていて、今度は息子が雨乞いの儀式で人身御供となる事を知ると、複雑な表情になりました。
大臣たちも、生贄にするなど、もってのほかだと国巫に反対しました。
王も同じ考えでした。
雨乞いは慣行にならうが、人身御供はしないと、きっぱり言いました。
国巫は、一応従うフリはしましたが、本心は、従うつもりはありません。そうじゃないと、効果は無いと思っていますから。
雨乞いの儀式当日になりました。
粛々と儀式は進みました。
その頃、王子2人が、儀式場を抜け出し、歴代王の遺影が飾られている館に入り込んでいました。
チュヒャン大君とヤンミョン大君兄弟です。
チュヒャン大君は、同じ王の息子なのに、世子と自分たちの地位や権力に大きな差があるのが納得できないでイライラしていました。
そんな兄を、気分転換させてあげようとヤンミョン大君が思ったのです。
館で何者かに声をかけられ導かれたチュヒャン大君。
お札を剥がし、開けた中にあったのは、第三代王の遺影。
声はその中から聞こえていました。
“王になる者よ。この国の王になる者。私がお前と共にいよう”
チュヒャン大君の持っていたろうそくの火が遺影に燃え移りました。
火はあっという間に遺影を覆いつくし、中から魔王が飛び出して来たのです。
目覚めさせたのはお前か?と、魔王がチュヒャン大君に問いました。
チュヒャン大君が頷いた瞬間、魔王がチュヒャン大君の体に乗り移ったのです。
しかし、違うと思ったのか、すぐにチュヒャン大君の体から出て来ると、ラムこそが対象だと気付き、一気に襲い掛かりました。
黒雲が天を覆い、稲光が轟きました。
次の瞬間、ラムは池に落ちたのです。
同じ時、チョンギも別の池に転落していました。
雨が降り始めました。
王もハ・サンジンもラムが生贄になったと気付きました。
王は国巫を捕らえ、追放しました。
神サムシンは溺れるラムの目を奪いました。ラムの体の中に魔王を留め、その力の源である目を奪ったのです。
そして、この世を救う運命の子であるチョンギにその目を預けたのです。
2人の縁が結ばれる日、全てが元通りになるだろうと神サムシンは言いました。
ラムの体が池から浮き上がりました。
ラムの目は赤く変わっており、視力が完全に失われていたのです。
チョンギは初めて極彩色の世の中を見ることができるようになっていました。
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