宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

中国は公害物質を大放出しつつアメリカを凌駕する軍事超大国へ驀進中

2013年03月06日 12時36分17秒 | 国際・政治

 日米は軍事同盟国でありながら、アメリカにとって日本は経済面での敵国、中国は味方のような状況が続いていた。アメリカ人は「中国人が好き」と言い続けた。それは日本人嫌いの裏返しでもあった。アメリカは元のドルとのペッグ(固定レート)を許した。これは中国経済にとって大変な優遇で、円がプラザ合意(為替自由化)以降の乱高下で振り回され大損害を被ったのとは雲泥の差がある。

 同時にビル・クリントン政権は日本政府の尻を叩いて、日本メーカーの中国工場進出を強く促した。中小企業を含めた大半の国内メーカーが上海などに工場を建設することになり、巨額の資金、工場、ノウハウを中国に提供し、人材育成までして 差し上げたのである。

 一方で、日本は中国の要求に応じて巨額のODAを払い続け、中国が世界第2位と、日本を上回る経済大国になっても中止されることはなかった。(北京オリンピックをもって円借款は中止したとなっているが、無償資金協力や技術協力のODAが継続されている。今や無償協力はやくざに払うみかじめ料のようなもの)

 然しながら、中国の意図は明白であった。軍事的にアメリカを凌駕し、アメリカを屈服させると共に、日本を支配することである。そのため、軍事力をバックにがむしゃらに経済成長を推進し、軍事力を増大させ、更に経済成長させている。アメリカは中国との経済関係を重視し、アメリカの中国に対する片思いは少なくとも2011年秋まで続いた。

 中国の経済成長のお手本は日本だった。社会主義社会と酷似し強度管理統制国家であった日本のキャッチアップ型(コピー型)のモデルを軍事戦略に取り込み、強力にバージョンアップさせている。ベトナム戦争においてアメリカを打ち負かした陸軍とアメリカの拠点を核攻撃できる大陸弾道ミサイルをバックに経済面でアメリカの譲歩を引き出させてきた。

 中国は軍事力を最大限利用して経済を成長させ、更に軍事力を拡大させる相乗の掛け算モデルを採用している。

 因みに、中国でのビジネスを成功させるには100%共産党幹部や共産党員への賄賂が必要である。賄賂無しでは特別な優遇措置を受けられない。私の知っている例では、輸出入で十分すぎる検査を受け足止めされているとき、共産党幹部の一言でスムーズに進む。日本の一流企業でさえ多額の賄賂を払っている。規模の大きさで対応できる共産党員は末端から上層部まで変わる。このような、金さえ払えば成功するとの甘い汁の感覚が日本企業を麻痺させてきたであろう。

 私は21世紀初頭には中国が隠し続けた野望に気づき、前のブログ(数年分をOCNが勝手に消去した)にも書いた。アメリカは残念ながら気づかなかったのか、経済を優先するあまり楽観視していた。流石に、2011年秋になると、ヒラリー・クリントン長官の中国に対する発言内容が変わり始めた。私は意外性を感じた。大統領選挙の時、クリントンを強力に支援していたのは中国だったからである。

 中国は今年度の経済成長率を7.5%、軍事費の伸びを10.7%(11.112兆円)と発表した。軍事費の拡大傾向は著しく、アメリカが軍事費を削減しているのとは際立った差を見せている。つまり、中国は何としても軍事力でアメリカを抜き去り、屈服させ、世界一の超大国として君臨したいのだ。

 中国が10.7%で軍事費を増大させた場合、10年で2.8倍になる。2011年実績でアメリカの軍事費は中国の5.3倍だが、単純計算でも10年後に1.9倍に追いつき、17年後には中国がアメリカを追い抜く(アメリカが予算縮小すればもっと早まる)。いつの日か、中国は大型の原子力空母数隻をアメリカの近海へ差し向けアメリカを威圧したいと狙っている。また、現状で推移する限り日本が中国の支配を逃れることは難しい。

 それゆえに、北京が大気汚染に覆われ、視界を失い、あるいはぜんそくや病気で人民がバタバタ倒れようが方針を変えるつもりは毛頭ない。兎に角、人民や周辺諸国に悪影響が出ようが出まいが、何が何でも経済を発展させ、軍事拡大路線を驀進する。

 中国は止まらない。何故なら、中国は選挙の無い一党独裁のマシンだから。圧倒的な経済力と軍事力をバックに人類が創造した全ての文化や社会、世界中の資源やエネルギーを怒涛のように飲み込んで成長する悪夢であり、かつ現実的なモンスターだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする