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日本人が世界最高の製造力に加えて営業力を身につけたら世界無敵!

2014年06月20日 18時06分41秒 | ビジネス

 日本では仕事といえば、製造というイメージが強い。これは、明治以降、富国強兵などの路線に伴う需要を満たすため製造を強化し、また、戦後、輸出で外貨を稼いできた歴史的背景も有る。日本は世界一の製造力を誇ってきた。

 労働人口も農業から製造業にシフトしてきた。バブル崩壊までは、作れば売れる成功方程式が存在し、ひたすら作り続けた。成長期の良き時代には、自分は良い製品を作り、良いものは売れる・・との認識が強かった。

 現在もメーカーの営業は、製造部門の出来の悪い奴は営業でもやらしておけといった、「でも」社員なわけである。ここらが日本企業や日本社会の認識不足であり、弱さになっている。

 高度成長時代の大手商社が世界を股にかけ日本商品を売ってくる構図を崩され、為替が円高になり安い中国製品などに押されるようになってきた。韓国のサムソン電子は日本のノウハウを吸い上げ、世界一の電気メーカーになったのだ。 

 日本のメーカーは作る側、つまり自分を中心に考えている。若い頃、三洋電機の課長とお会いした時、貴社の製品がエンドユーザーでどのように使われているかご存知ですか?と質問した。びっくりして「知りません」と返事が返ってきた。

 営業と製造はベクトルが逆である。営業は顧客が何を欲しているか顧客を中心に考える。サムソン電子が急成長した要因として海外顧客のニーズを掴んだことがあげられる。アフリカへ行って、日本仕様の複雑で高い携帯を売ろうとしてもニーズが無い。

 サムソン電子はアフリカに新人を送り込み、1年間遊ばせ、現地でどのような生活をし、どのようなニーズがあるかを調べさせた。そのニーズを吸い上げて、アフリカ向けの製品を作る。

 かくして、日本製品はサムソン電子やLGなどの製品に駆除されてしまった。円高が強力に影響したのも事実である。当初、アメリカやヨーロッパのユーザーはサムソンを日本製品と勘違いした事も追い風であった。

 シャープも営業を重視していたころは発展性が有った。いつの間にか日本の伝統的な製造主体のビジネス(巨大設備投資)に戻ってしまった。兎に角、日本人は自分で製造したがる。中国や韓国は売れるものを調達し、儲かると思うとノウハウを吸収して製造する。

 私は半導体と予測ソフトが専門だったが、出向して機械製造業を立ち上げ、自ら売りまくった。我流で、プロに立ち向かい、負けた経験が無い。それは、顧客のニーズを最優先で取り上げ、望むものを開発したからだ。

 もし、量産品を社長が許可してくれていたら、大工場の一つや二つ作ったかもしれない。しかし、量産品禁止だったので、食品工場の生産ラインなどを毎回開発、現地調整、トラブル対応などで、正直絶対に倒れると思っていた。

 日本が生き残る道は、やはり世界が求める商品開発であり、製造工場は国内に有り過ぎるほど有る。そのためには、優れた営業戦略や優れた営業マン育成だ。

 為替が円安になっている今、ちょっと余裕が出来たのだから、営業がどうあるべきか、どう育てるか分析し戦略を立て直す時だ。有能な営業とは、顧客ニーズをとらえ、開発、製造を動かす力である。

 すなわち、優れた営業マンとは、全社を顧客ニーズに合わせて強力に駆動させる経営トップでなくてはならない。メーカーの社長が営業を知らないなんて言うのはマンガみたいな話だ。

 ある意味で、営業世界と対極にあるのが官僚だろう。自分中心、頑固、わがまま、保守的、そして最も官僚を形成する特質とは「無責任」である。江戸時代の武士が官僚に移行したのだが、武士の構成要素の責任が完全に脱落している。

 官僚は知識で権力構造のトップに君臨し、心地良い、究極の世界を造りだした。自分だけ気持ちの良い官僚の世界。あれ?官僚は繁栄し、日本はいつの間にか水面下?

 嘘作文で予算取りし、結果について一切責任を負わない天国の世界だ。一般国民の目指すところ、潜在意識も実は共通するものがある。このベクトルは変更されなければならない、

 韓国のサムソンも中国の大発展も実は、日本の製造ノウハウ、日本の製造力や資金を利用したもので、日本を踏み台にしたものだ。企業の高度機密情報の漏えいを防ぎ、営業力というビジネスの駆動力を得て再び、飛躍する日本の製造力を取り戻さなければならない。

 日本の製造力は世界一だった。今でもその輝きは失われてはいないが、日本人に営業マインド、営業スキルが無い事を十分自覚し、日本企業が営業力を身につければ日本は再び世界一を目指せる。

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