宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

進化の主役はタンパク質であって、コピーミスではない

2020年06月10日 18時55分58秒 | 生命
 最初に誕生した生命の共通祖先である単細胞は既に非常に高度な生体システムだった。ニック・レーンは我々の細胞と大差はないと書いている(いや、大きさや複雑さがかなり異なるという意見はもっともだが、物質〈非生命体〉基準ではそんなものか)。

 この高度さゆえに、宇宙物理学者が言うように材料を集めガラガラポンとやれば生命完成とはならない。物質進化が有った。その物質進化の最初にRNA生成が有り、RNAが触媒機能を使って自らを増殖、その後、タンパク質が誕生したというのが世界的に支持されているRNAワールド。ただ、実験でも確認されておらず、様々な点で非現実的である。

 これに対し、タンパク質が最初だったとするプロテインワールド説が昔から提唱されていた。
主に、
①海底の熱水噴出孔付近でアミノ酸が生成され、アミノ酸の高密度な凝縮が有って、タンパク質が出来たとする説、
②海岸の岩のくぼみにアミノ酸含みの海水が溜まり、太陽光などで海水が蒸発して、高い凝縮が起こり、アミノ酸が縮合してGADVタンパク質が出来たとするGADV仮説(池原名誉教授)がある。

 ①の説は凝縮に限界が有りこれも非現実的で、これらに対し②のGADV仮説は実験で確かめられ、理論的にもきちんと説明され唯一の現実的な仮説だった。

 僕が発表した、「多種のタンパク質を安定生産する原始海の工場」は更に現実的な仮説で、実験しなくても結果が分かっている。日本人が利用してきたある方法が根拠になる。というか、僕が過去の状況を予想してモデルを考え、確かめていたら、あれ!?似た方法が有った・・というわけだ。まあ、頭の体操で考えてみて欲しい。

 僕は、タンパク質の驚異的な機能に注目し、タンパク質がワーカーとして、あるいは職人として物質進化や人間に至る進化(開発に似ている)をもたらしたと想定した。タンパク質って、実に1億種を超え、滅茶苦茶 多彩・多機能で、例えばシャペロンと呼ばれるたんぱく質育成の世話役や、キネシンの様に荷物を担いで運ぶ運搬人もいる。開発を担当するタンパク質が想定できる。

 僕は、物質進化の起点から、人間に至る進化の全てのステップで、プロテインワールドを想定している。

 そうすると、たくさんの種類のタンパク質が製造され、試されなければならない。そこで、時代をさかのぼる予想で、タンパク質工場が有ったに違いないと考えた。実は、生命システムは殆どが謎、アメリカで毎年数兆円規模の研究費をつぎ込んでも新ダーウィン説やRNAワールド説がベースでは解明できなかった。

 僕の仮説は可能性が有るよ。道のりは厳しいが、方向性良しで新たな展開がはかれるから、ますます面白い。
コメント
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