小沼 丹,講談社文芸文庫 (2016/12).
ただしこのカバーは講談社 (1978/06) の単行本のもの.
図書館本.
*****内容紹介
そこはかとないユーモアやはにかみを湛えたかざりのない文章でどこか懐かしいような風景を描き上げて多くのファンを持つ“小沼文学の世界”。季節や時代の移ろいに先輩の作家や同僚の教員、学生時代の友人など愛すべき人々の風貌を髣髴とさせる、この著者ならではの好短篇集。*****Amazon による
歳をとると昔のことを思いだすようになった.少し前は思い出したくないことを思い出して頭を抱えたりしたが,最近はそれも仕方ないと諦めるようになった.そんな心境にぴったり...と思ったが,この本を書いた時の著者は,今の自分より15歳も若かったのだ.
小沼さんは早熟ならぬ早老か.
はたまた,(自分も含め) 当人が高齢であることを自覚する年齢が上がったのか.そういえば,75 歳から高齢者とするとのおフレが出たが...
11 編の作品のどれにも,人が死んだことが伝わってくる場面がある.
「悉皆」という言葉が頻出する,「後」と書くかわりに「后」と書く,などの特徴がある.
著者は井伏鱒二に指示したそうで,複数回登場する清水町先生が井伏らしい.冒頭の「四十雀」では井伏は実名だが,ここの「林さん」とは誰だろう.堀江敏幸の解説には,そう言うことは書いてない.
著者には「黒いハンケチ」というミステリ短編集がある.
☆☆☆★
ただしこのカバーは講談社 (1978/06) の単行本のもの.
図書館本.
*****内容紹介
そこはかとないユーモアやはにかみを湛えたかざりのない文章でどこか懐かしいような風景を描き上げて多くのファンを持つ“小沼文学の世界”。季節や時代の移ろいに先輩の作家や同僚の教員、学生時代の友人など愛すべき人々の風貌を髣髴とさせる、この著者ならではの好短篇集。*****Amazon による
歳をとると昔のことを思いだすようになった.少し前は思い出したくないことを思い出して頭を抱えたりしたが,最近はそれも仕方ないと諦めるようになった.そんな心境にぴったり...と思ったが,この本を書いた時の著者は,今の自分より15歳も若かったのだ.
小沼さんは早熟ならぬ早老か.
はたまた,(自分も含め) 当人が高齢であることを自覚する年齢が上がったのか.そういえば,75 歳から高齢者とするとのおフレが出たが...
11 編の作品のどれにも,人が死んだことが伝わってくる場面がある.
「悉皆」という言葉が頻出する,「後」と書くかわりに「后」と書く,などの特徴がある.
著者は井伏鱒二に指示したそうで,複数回登場する清水町先生が井伏らしい.冒頭の「四十雀」では井伏は実名だが,ここの「林さん」とは誰だろう.堀江敏幸の解説には,そう言うことは書いてない.
著者には「黒いハンケチ」というミステリ短編集がある.
☆☆☆★