【公明党】:自民に強気なのに維新に平身低頭 ■維新議員は「公明の推薦なんか“迷惑な話”」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【公明党】:自民に強気なのに維新に平身低頭 ■維新議員は「公明の推薦なんか“迷惑な話”」
降って湧いたような自民党と公明党の対立は深まるばかり。その間隙を縫うように、日本維新の会がしたたかな動きを見せている。
政治部デスクが解説する。
「公明党は一昨年の総選挙の際に維新と選挙協力を取り付け、大阪で四つ、兵庫で二つの小選挙区で勝利した。ところが維新は先の統一地方選挙で大阪の府議会と市議会の過半数を握る大躍進を果たした。自信を深めた馬場伸幸代表は、公明党との協力関係の“リセット”を表明。次期総選挙で公明党が持つ六つの選挙区に対立候補を立てる構えです」 <button class="sc-bErtzN fiBvZp" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-bErtzN fiBvZp" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button>
公明党の山口那津男代表(新潮社)
思わぬ維新の変節。“常勝関西”の消滅の危機に公明党は浮足立った。
「だからこそ、彼らは新設される東京28区の確保に強くこだわっていたんです」
◆維新に平身低頭の公明
その公明党は自民党にはあくまで強気な一方、維新には平身低頭で接している。
与党関係者が指摘する。
「公明党は支持母体である創価学会の佐藤浩副会長を名代に、維新幹部に翻意を促しています。実際は哀願に近いそうで“六つのうち、候補を立てるのは三つにしてほしい”と頼み込んでいるとか。全滅するよりはマシということでしょう」
具体的な選挙区も俎上に載っているそうで、
「赤羽一嘉前国交相の兵庫2区と、中野洋昌元経産政務官の兵庫8区なら受け入れると。大阪なら、3区か16区にしてほしいとも」
大阪3区は佐藤茂樹元厚労副大臣の、16区は北側一雄元幹事長の地盤。ともに当選10回を誇るベテランだ。
「これを機に、執行部は首に鈴をつけにくい大物を落選させて“ご勇退”に追い込む計算です。一方で将来を担う大阪5区の國重徹元総務政務官と、同じく大阪6区の伊佐進一厚労副大臣兼内閣府副大臣の若手二人を温存する。あまりに勝手な話ですが」
◆公明の推薦は「迷惑な話」
とはいえ、もはや両党の力関係は明らか。マウントを取られた公明党は関西ですべての維新候補に推薦を出す案も提示したが、維新は突っぱねたとされる。
維新の中堅議員が言う。
「黙っていても勝てるのに、公明の推薦なんか屁のツッパリにもならないよ。支持者から突き上げをくらうリスクが出てくる迷惑な話」
なりふり構わぬ公明党の“抱きつき作戦”を、維新が袖にしまくるのはなぜか。
「ウチが大阪都構想に躍起だった時、公明党と創価学会の佐藤副会長は“協力する”と明言した。ところが2度の住民投票で、彼らはほとんど動かなかった。われわれはそれを忘れておらず、公明党への不信感はいまも根強く残っているんです」
ともあれ、馬場代表ら執行部は公明党との融和路線も視野に入れているとも伝わる。強硬なのは吉村洋文府知事をはじめとする地元幹部や若手議員らで、「もはや公明党への配慮は不要」(同)と声高に“主戦論”を主張しているという。
が、別の維新議員は言う。
「ウチに勢いがあるといっても、兵庫では大阪ほどの集票力は見込めません。実際、党内には“勝てるとは限らないから、兵庫の二つは公明に譲って貸しにすべきだ”との声もある。また、公明党は“各選挙区に2万の組織票がある”と、東京での選挙協力も匂わせますが、ウチにはまだ関西で地盤を強化する余地が残っている。東京の話は時期尚早です」
梅雨と同時に政局が到来。
※:「週刊新潮」2023年6月8日号 掲載
元稿:新潮社 主要出版物 週刊新潮 デイリー新潮・DAILY SHINCHO 【政局・公明党・日本維新の会】 2023年06月08日 05:56:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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