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【社説①】:農林水産物輸出 安定的拡大へ販路の多角化を

2024-02-12 05:01:45 | 【食糧自給率・農業・JA・農協・農家・化学肥料・米の作柄・牛・豚・養鶏・野菜】

【社説①】:農林水産物輸出 安定的拡大へ販路の多角化を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:農林水産物輸出 安定的拡大へ販路の多角化を

 農林水産物・食品の輸出を安定的に伸ばすには販路を多角化する必要がある。海外のニーズにあった産品づくりに取り組み、輸出拡大に向けた戦略を再び強化したい。 

 2023年の農林水産物・食品の輸出額が、前年比2・9%増の1兆4547億円と、11年続けて過去最高を更新した。多くの国や地域で、コロナ禍からの経済活動の正常化が進んだほか、円安による割安感も追い風になった。

 ただ、伸び率は22年の14・2%増から大幅に鈍化した。中国が、東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出を受け、昨夏以降、日本からの水産物の輸入を全面的に停止したことが響いている。

 輸出額の大きいホタテが落ち込んだほか、中国の景気低迷で日本酒やウイスキーも減った。特定の国や地域に依存することのリスクを浮き彫りにした形だ。

 一方、中国向けの農林水産物・食品の輸出は、全体で前年より14・6%減少したものの、なお最大の輸出先である。科学的な根拠に基づかない水産物の禁輸措置を早期に解除するよう、政府は粘り強く働きかけねばならない。

 23年の輸出は、香港や米国、韓国、豪州など、中国以外では順調に増えている国・地域が多い。

 海外で和食ブームが続いているほか、訪日観光を機に和食ファンになる外国人も多いという。日本産品を海外に売り込む余地は大きいはずだ。官民が一体となって、多様な国・地域で販売拡大を図ることが大切となる。

 それには、現地の需要に応じた産品を作ることが重要だ。

 23年の輸出で、緑茶は33・3%増えた。粉末の抹茶にすることで栄養を余すところなく取り込める健康食品として認知され、健康志向が高まっている欧米で人気が出たという。ニーズを開拓した成功事例だと言えよう。

 「和牛」として知られる牛肉も、外食需要が持ち直した香港や台湾などで、輸出が大幅に伸びた。

 各地の需要を調べ、効果的な販売促進活動を展開してほしい。

 そのほか、中国はホタテなど日本の水産物を加工して、第三国に輸出する役割も果たしていたため禁輸措置の影響が広がった。

 そのため、政府は、中国で行われていた米国向けのホタテの殻むき作業を、ベトナムなどに移す事業への支援を始めた。

 政府は、農林水産物・食品の輸出のためのサプライチェーン(供給網)についても再点検し、リスクの分散に努めてもらいたい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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